複業

50代から働き方を変える副業と複業のちがい7つの視点

50代は働き方ひいては生き方を変えていく分岐点です。その手段として副業や複業があります。

フクギョウというと「副業」が頭に浮かびますよね。これからの時代の働き方として推奨するのは副業ではなく「複業」です。ではいったい副業と複業は何が違うのでしょう。本記事では、働き方を変えていく指標として重要なテーマになる両者についてまとめました。

会社に依存するか否か

副業と複業でもっとも違うところは会社に依存しているか否かです。副業は単に小遣い稼ぎや収入補填のためにやる仕事のことを言います。

副業という文字通り本業があってのサブ。副収入という言葉も本業収入があってのサブ。本業は今勤める会社です。主従関係がそこにあります。ということはどこまでいっても会社に依存しているということになります。

複業は会社とは別に自分の人生をつくっていく上で、もう一つの働き方をつくることを言います。ゴールは自己実現です。だからあくまで会社本業とは並列の仕事という考え方です。主従ではありません。

世の中には複業を促進するような先進企業もあります。素晴らしいことです。でも実際はほんの一部。現に相談に来る人の大半は「会社にバレないように・・・」ということばかり気にしています。

会社依存か否かは自律した生き方を選べるか否かにつながります。副業でなく複業。自分で人生をコントロールしていきたいのなら、まず最初におさえてほしい考え方の基盤です。

収入プラス時間の切り売りと将来へ向けた仕事

副業とは何か?「収入を得るために携わる本業以外の仕事を指す。兼業、サイドビジネス、ダブルワークともよばれる。副業は就労形態によって、アルバイト、日雇い派遣、在宅ビジネス、内職などに分類される」ウイキペディアにはこう記されています。

つまり副業とは収入をプラスすることだけを目的に余った時間でできる仕事をするというもの。不動産投資、株、アフィリエイト、海外転売などが代表格です。別にやりたくてやる仕事ではありません。コンビニのバイトなどは時間の切り売りになります。

複業は、将来のために道筋が引けるようなシゴトづくりです。自分がやりたいこと、大好きなことというのがスタートラインです。最初の稼ぎは細々したものになります。ただ継続することでやりがいと収入両方を手に入れることができる働き方です。

人とのつながり

仕事を介してできる財産に人とのつながりがあります。お金には変えられないものです。複業は志を持ってはじめていくもの。志のあるところには人が集まってきます。会社だけではできない有益な仲間。見える世界も大きく広がっていきます。

副業は自宅で一人でやっているケースが多いです。ゼロとは言わないまでもそこから人とのつながりはできにくいです。できたとしても副業志向の人ばかり、限界があります。

本業会社との関係性

複業を始めると会社の本業にも良い効果が現れ始めます。

「これまで上司にここまで言うと支障があるかも?と我慢していたことを躊躇なく言えるようになった。すると意外に受け入れてくれた。今まであったもどかしさがなくなり働きやすくなった」

コミュニティで活動するメンバーの実際の話です。

人は自分がやりたいことへ向かって進んでいることでモチベーションが上がります。それはまだ複業が形になっていない準備段階から表れます。現にコミュニティのメンバーは日を追うごとに目が輝いてきます。自ら道をつくろうという気持ちが好循環になった事例と言えます。

また自分でシゴトをつくる感覚が身につくと経営者的視点で物事を見れるようになります。サラリーマンで分業をしていると自分の部署のことにしか考えません。複業をすることで他部署との連携などを意識するようになります。そういう社員が増えることは会社にとってもメリットです。

副業は会社にバレないようにコソコソ。どこまでいっても将来はありません。精神的にも良いところはありません。副業解禁から生まれる本当の効果はこういったものだと認識してください。

ずっと続けられる仕事

世の中で取り沙汰されている複業は、収入がなくても自分らしさややりがいを得ることを前面に出しているように見えます。そういうものとは一線を画します。最初は小さくてもちゃんと稼ぎがつくれるシゴトに育てていきます。

ビジョンやミッションなどというと耳触りがいいですね。実際はそんな甘いものではありません。どんなに高い志を掲げていても稼ぎをつくれないものは継続できません。複業をしながらちゃんと自分で稼ぐ力を身につけていく。重要なテーマです。

副業はとりあえず小遣い稼ぎで始めた系のもの。だから長続きしません。続かないということは時間の浪費です。最初からやらない方がいいです。

サラリーマンだけではない働き方

複業というとサラリーマンがもう一つの仕事をすることと限定している感があります。そうではありません。起業家や経営者であっても複業という考え方を入れていった方が発展性があります。

僕は、働き方多様化コミュニティの運営と焚き火コミュニケーション事業と講師の三本立てでシゴトをしています。「どれが本業なんですか?」多くの人に質問されます。答えは「全部本業」です。

3つともに好きでずっと続けていけるシゴトです。だから本業です。一見全く違うことをやっているように見えるかもしれません。でも自分の中で3つはつながっていて相乗効果を発揮しています。

時流や環境変化によって収入バランスも変わります。お互いに補完し合う関係になっています。一つの収入源しかもっていなかったら大変な事態になります。新型コロナ禍は最たる例です。

たった一つのことにこだわる必要はありません。起業家は好奇心のまま自由に仕事ができるのが醍醐味。やってみてこれはイケる!と感じたものに突っ込んでいきます。そのときの気分や状況に合わせパワーを注げばいい。それだけの話です。

サラリーマンが別の仕事をつくるパターンだけが複業ではありません。上記にように起業家が好奇心や熱量のまま複数の仕事をしていくことも複業と呼びます。本業はいくつあってもいいのです。

ここで一つ重要なことがあります。一見全く違う仕事に見えるものであってもその根っこはたった一つであること。これがないと単に思いつきでいろいろやっているに過ぎません。複業にはその大もとになる自分軸が必要です。自分軸のない複業は遅かれ早かれ糸の切れた凧になります。

時流を感じて動くこと

副業が取り沙汰されるようになったのは厚生労働省が副業解禁を掲げたことにあります。働き方が多様化してきたことで複業という言葉もちょくちょく見かけるようになりました。

その後、新型コロナ禍になり、リモートワークやワーケーションといった手段もあちこちで言われ、働き方多様化は加速しました。今まで当たり前と思っていたことがそうじゃない世の中になっています。

世の中で当たり前になった後に動き始めても新しいことはできません。どうせやるなら自ら道を切り拓いた方がたのしいはず。まだ複業が本当のカタチになっていない今、自分なりの働き方スタイルをつくっていくことをおすすめします。

まとめ

副業にするのか複業にするのかは自分次第。仕事をどう捉えるかということです。働き方は生き方につながります。人生どうありたいかがあって、その手段として働き方があります。生き方を変えていきたいのなら複業。しっかりとした指針を持ちましょう。

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