複業

中高年が複業をはじめる前に必ず持ちたい6つの意識

世の中の働き方が多様化しています。一つの会社にしがみついて定年までいる・・・といったものはなくなっていきます。そんな中、言葉として取り上げられているようになったのが「複業」です。複業とはもう一つのシゴトづくり。今の仕事と別に複数のシゴトをしていくという働き方です。

複業へ向け準備をしたい。でもいったい何から始めていったらいいのだろう?この記事では中高年から複業を始めたい人が覚えておきたいチェックポイントについてまとめました。

副業でなく複業

まず大前提として副業ではなく複業をする意識をもつこと。これが重要です。副業ではなく複業とは何か?いくつかの視点で整理していきます。

副業でイメージされるもの

在宅で内職する、アフィリエイトをする、輸入転売をする、アンケートモニターをやる、空きスペースを貸し出す、せどりをする、クラウドワークをする、覆面調査をする、小遣いアプリ、株式投資、不動産投資する・・・

副業と言うとこんな類が並んできます。さてどれをやろうか・・・と考えているとします。では何のためにそれをやるのでしょうか?それをやったらどうなるのでしょうか?副収入を得られるだけの話ではありませんか?

副業の先にはどこまでいっても副業

「いきなり起業は怖いのでまず副業から始めていきたい」「将来の起業へ向けてまずは副業的に始めていきたいと思う」

こんなニュアンスの人もいます。最初はそれでもいいです。一大決心とばかり何の準備もなくいきなり会社を辞めて起業した・・・こんなことをすると大変な目に遭います。サラリーマンで給料をもらいながら必要な準備をしていくのがベストの方法です。

ただ、ここで注意してほしいことがあります。それはいつまでも副業をし続けているという状態です。そういう人に限って起業したいけど今のままという人が多い傾向があります。

副業で不動産投資や株でそれなりの副収入を得ている人がいます。「起業したいのですが一歩が踏み出せなくて・・・」こんな話をします。不動産や株は自分が本当にやりたいことではありません。結局成り行きで副業を続けているだけです。

副業という考え方ではいつまで経っても自律はできません。コミュニティOBで起業している人は副業という言葉を使った人は一人もいません。自分の力で生きていきたいと思っているから副業をしようなんて意識が全くないのです。

副業で得られる収入が本業を超えたら独立する・・・こんな話もよく耳にします。一見正論に見えます。でもこんなことを考えているとしたらいつまで経っても起業なんてできません。

そもそも本業収入を超えたとしてもそれが継続収入になるわけではありません。リスクをとるから未知の世界が拓けます。一歩踏み出すリスクをとれないようならサラリーマンのままでいた方がいいです。

副業はどこまでいっても会社依存

副業は会社に依存している状態です。「副」ということは「本業」があるということです。本業は会社です。「自分は副業をしています」と言えば「自分は本業が別にあります」と言っているに等しくなります。さらに言えば「自分は会社に依存して生きています」と明言しているのです。

サラリーマンの副業は会社があってのサイドビジネス。会社に依存しながら生きていきます・・・それで満足と感じるのならずっと副業していればいいです。それなりの世界が待っています。

副業解禁から複業推進

働き方が多様化して副業解禁と言われます。でも実際はまだまだ副業禁止の会社が大半です。「活動していることがバレないようにしたい」多くの人が言います。

なぜ会社は副業禁止をするのでしょう。本業がおそろかになる、本業で身につけたノウハウが流出する、お金をかけて存続させた社員が辞める損失になる・・・きっとそんな理由ですね。

そもそもやる気にない社員を会社に置いておくこと自体が損失です。複業したい人は自分を高めたい意識の持ち主です。会社にとっても有益な人材です。副業禁止をやめて複業推進にすることが会社を活性化します。

生業としての複業

副業に対し「複業」という考え方があります。複業とは、複数の本業を持つこと。副業のような片手間仕事としてではなく、生業として別の業種を二つ以上兼務することです。副業は会社あっての副、複業はどちらも本業という捉え方に立ちます。

「生業として」というところが重要です。単なる小遣い稼ぎではなく、働き方そのものを変えていきたいという気持ちがあるのなら複業という視点に立ってください。いきなり稼ぎにはなりません
。あくまでの将来自分らしく生きていく道標として取り組んでいきます。

人は順風満帆のときは周囲のことが目に入りません。気にしなくても全てがうまくいっているからです。逆境に立ったとき、はじめて自分の置かれた環境を振り返ります。

自分の手で人生を切り拓いていきたいのなら副業ではありません。どんな未来を描くのか?未来を手繰り寄せるにはどんな働き方をするのか順番です。

複業の先にある未来

あなたは何のために複業したいのでしょうか?

「会社の人間関係がいやになった」「このままでは出世の望みがなくなった」
「いずれ会社を辞めたい」「自由になりたい」

もしこんな動機だけなら一度立ち止まって考え直してください。単なる現実逃避だけの複業は失敗します。

「ネットショップの立ち上げ方を教えてください」
「WEB集客ってどうやって始めるんですか?」
「ビジネスアイデアがいけそうかみてください」

こんな相談もよく受けます。ノウハウ、ハウツーといった類の話です。誰もがここから考え始める。これもNGです。

シゴトづくりには「あり方」と「やり方」という2つの段階があります。「やり方」とはビジネスアイデア、ネットショップ、WEB集客といったノウハウ系のことをいいます。

複業へ向けては「やり方」の前に「あり方」を先に決める必要があります。「あり方」とはシゴトづくりをしてどうありたいのかの未来を決めることです。

「やり方」から入ると根っこができていない状態になります。土台がないからやっている途中で軸がぶれます。シゴトづくりは継続してなんぼの世界。継続のためにはぶれない軸が必須。シゴトづくりは自己実現を具体化するための手段でしかありません。

サラリーマン時代、会社のためにがむしゃらに働いてきた。その間、家族のことを振り返ることがなかった。良いことも悪いこともあった。そんな中どんなときも応援しつづけてくれたのは家族だった。

だから家族との時間が増え、笑顔にあふれ、ちょっぴりみんなでぜいたくができるような生活がしたい。そんな自分サイズのしあわせを自分自身の手で切り拓いていきたい。

これが僕のシゴトづくりの先にある未来です。未来とは大げさなことではありません。「自分サイズのしあわせ」です。あなたにとって複業の先にある未来は何ですか?まず自分と向き合ってみてください。思い描きながら書き出してみてください。まずここからスタートです。

家族の理解を得る

自分でシゴトを始めると毎日いろんなことが起こります。うれしい日もあればつらい日もあります。そんな時、家族はあなたがどんな状況になっても受け止めてくれる存在です。最高の協力者であること。そのために家族の理解は必須です。

想像してみてください。家族といさかいしながら仕事をしてたのしいですか?いくら業績が良くても家族が不安定だったら心の拠り所はありません。事業規模は大きくなったけど実生活はボロボロ。こんな経営者もたくさんいたりします。

家族に意志を伝えるときに大切なことがあります。それは「説得ではなく理解してもらう」こと。説得は自分の言い分をそのまま伝えようとしているだけ。理解とは相手の思いをいったん受け止めて自分の思いを伝えること。この違いは大きいです。

まず誰よりも先に家族に事業計画の説明をするくらいの気持ちで臨みましょう。家族に理解してもらえないような程度の説明なら、他人に理解をしてもらうことは不可能と思った方がいいです。なぜシゴトづくりがしたいのか何がしたいのか、自分の考えを整理して伝えていきましょう。

人生の中で仕事が占めるウエイトは大きなものです。自分が人生を共にしている人に自分の生き様を知ってもらうのは素晴らしいことです。

「主人は何をしているのかわかりません」「お父さんってどんな仕事をしているの?」サラリーマンをしているとこんな世界があります。とてもさみしいことです。自分でシゴトを始めることで家族と毎日を共有する。これもシゴトづくりだからこそできる世界です。

スタートの期限を決める

期限とは複業を始める日のことです。期限を決めないと複業はいつまで経ってもスタートできません。期限がないとズルズルしてしまうからです。

サラリーマンでいると給料が毎月振り込まれてきます。お金の面だけみると別に複業しなくても困りません。複業なんてしなくても生活はできます。

また周囲に相談ができる人がいません。会社にいるとあくまで一会社員でしかありません。話す相手がいないとだんだんモチベーションは下がっていきます。

シゴトづくりは普通の会社員からすると特別な話です。毎日忙しくしていると、あっという間に時間だけは過ぎていきます。人間はラクな方へ流される生き物。会社員でいる方がラク。仕事が忙しくなると知らぬ間に準備なんてどこかに追いやられてしまいます。必要に迫られないとやりません。

「久しぶりですね。その後進捗はどうですか?」と訊くと「いやあ、むずかしいですねー。やらなきゃなあと思ってるんですけど」の返答。「何となくやってない」「今日は疲れた、寝よう。ま、いいか・・・」こんな声をよく耳にすします。結局は自分に甘えてしまうということです。

期限のない人はシゴトづくりを成就できません。これまで多くの事例を見てきた。「来年の○月複業をスタートする」逆算して始める日を決め、やるべき準備をスタートする。本当に複業したいのならスタートする期限を決めましょう。

実体験がシゴトになる

じゃあ何で複業するのか?ネタ探しに困ります。ネタの中で重要なものが「実体験」です。実体験のないシゴトには説得力がありません。

講師派遣会社の社長と話す機会がありました。

「最近の講師選定は、実体験で話せる人を基準にしています。知識や技術は世の中にあふれかえっています。知識だけなら自分で調べたら用が足ります。聴講者が聴きたいのは講師の生々しい実体験ですし、何より実体験のない講師は説得力がないですから」

こんな話をしていました。

それをやりたいという本当の想いは実体験から生まれるものです。こんなことをやってみたい、あんなものが流行りそう、これなら稼げそう・・・でシゴトづくりはうまくいきません。自分の実体験を振り返ることから始めてみてください。

「でも、自分の実体験なんて言われてもこれまで大したことを経験していないし。世の中に言えるようなことなんてないし。どうしたらいいの?」

そう感じるかもしれません。ではどうしたらいいか?フォーカスしてほしいことは、自分が苦労したことです。失敗したこと、挫折したことです。

人は順調にいっているときは何も考えていません。壁にあたったときどうしたらいいか悩みます。壁にぶつかったとき、自分一人で考えていても解決策はなかなか見つかりません。誰かに相談したくなります。

その時、ちゃんとした相談相手になれる人ってどんな人だと思いますか?それは悩んでいる自分の気持ちをきちんと理解してくれる人です。

苦労、失敗、挫折経験はその体験をした人にしかわからない気持ちがあります。実体験のない人にわかったようなアドバイスをされても素直に受け取れないですよね。

エリートの道を進んでメンタルヘルスやキャリアカウンセリングの資格を取り助言をされたときと、自分自身がパワハラ実体験をもって助言をされたとき。どちらに説得力がありますか?

中高年、ミドルシニアはこうした苦労話がたくさんあります。それだけネタの宝庫ということになります。自分に何ができるんだろう?ではなく、自分にはどんな苦労話があるんだろう?という視点に立ってみてください。

まとめ|個人の自律と組織風土の変革

組織に頼ることなく個人としての力をつける。会社の看板でなく自分を看板にしてシゴトをする。そんな実力をもった個人が集まると組織が強くなる。

一人ひとりが自律する意識を持つことと会社が旧態依然とした体質を一新していくことの両輪があってはじめて成立します。

個人が一人ひとりが自律すること。個人が必要なときにチームをつくって仕事をする。自律的自由人の働き方が根づく環境をつくることで社会は活性化します。

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