「これまで起業した人にはどんな職種の人が多いのですか?」こんな質問を受けることがあります。実はこの質問には正直困ってしまいます。
なぜなら、みんな自分でシゴトを創り出した人たちばかりだから。今まで世の中にあった職種という枠に入れてしまうことができないからです。
想いを肩書きに込める
ウソの見抜き方の専門家、写心家、週末冒険会、食物アレルギー対策の専門家、セカンドフィットネスパートナー、色とココロのコンシェルジュ、キャリアの整理収納アドバイザー・・・こんな感じです。
みんなそれぞれに想いをもってシゴトをしています。自分にしかできないシゴトという想いです。その想いがこうした肩書きとして表れています。
起業コンサルタントでなく天職デザイナー
ちなみに僕の職業は「天職デザイナー」です。もちろん天職デザイナーなんて職業図鑑には載っていません。
「三宅さんって、起業コンサルタントですか?」と言われます。一般的には一見起業コンサルタントに見えるのでしょう。
でも起業コンサルタントではありません。天職デザイナーです。
天職デザイナーとは、自分が心からたのしいと思えるシゴト(天職)を一緒に描いていくシゴトです。それが結果として起業になっているだけです。一緒に描いていくからコンサルタントではなくデザイナーです。
職業図鑑に刻む
職業図鑑というものがあります。450以上の職業をくわしく解説し、職業別に求人情報や学校情報・資格などを掲載しているメディアです。
この中には例えば、アナウンサー、キャビンアテンダント、看護師、プロ野球選手、税理士、美容師、歌手、ファッションデザイナー、パティシエ、植木職人、おまわりさん、運転士、家具屋・・・といった職業が並んでいます。
起業するとは、自分で仕事を創り出していくことです。職業図鑑の中に今まで世の中になかった職業を追加掲載していくイメージです。
世の中にない自分だけの仕事を創り出していく、それが後世にまで引き継がれていく・・・どうです?考えただけでもワクワクしてきませんか?
そうなんです。このワクワク感が大切なんです。これこそ起業の醍醐味です。職業図鑑に新しい職業を掲載してページを重ねていく。イメージをふくらませてください。
業を起こす
起業という文字は「業を起こす」と書きます。つまり「自分で仕事を創り出すこと」です。辞書では「新しく事業を始めること」とあります。
何のために起業するのか?シンプルに言うと、毎日をたのしく生きていくため。毎日をたのしくするためには日々の生活で大きなウエイトを占める仕事そのものをたのしくする必要があります。だからワクワクを軸にします。
2030年に生まれる職業
THE HUFFINGTON POSTに興味深い記事がありました。近い将来、今ある仕事の多くはAIやロボットに代替されると言われています。
でも一方で新しい職業も生まれてくるであろうという予想です。2030年までに生まれる新しい職業をネットで公開しています。こんな感じ・・・
1.ボット・ロビイスト/ボットやソーシャルメディアの機能を上手く利用し、クライアントのビジネスやマーケティングを支援する人
2.未来貨幣投機家/仮想通貨のスペシャリスト
3.生産カウンセラー/健康管理から時間管理に至るまで、人生全般の生産性を上げるためのアドバイスをする専門家
4.微生物バランサー/病原体となる危険なバクテリアなどの微生物を査定する専門家
5.ミームエージェント/ユーチューバーなどのネットスターたちの代理を務める職業
6.ビッグデータ・ドクター/患者の病歴や個人データに基づいて、治療を施す新世代の医師
7.クラウドファウンディング・スペシャリスト/資金集めのアドバイスをする専門家
8.未来の仕事スペシャリスト/リクルーターの仕事/将来のキャリアに特化して助言してくれる専門家
9.組織混乱家/企業かく乱家/システムやプロセスが古くなってよどんでしまった企業を揺り動かし覚醒させる人
10.プライバシー・コンサルタント/デジタル情報を管理し、人々のプライバシーを守る支援をする専門家
(THE HUFFINGTON POST/2016.9.26より引用)
どうですか?共通するのはみんな「専門家」そして「コンサルタント系」ですね。
情報洪水の専門家
情報ばかりが増えて選択肢ばかりが増えて、どうしたらいいかわからないことがますます増える。そんなときの相談相手、アドバイザーという分野が重要になってくるという感じです。起業家はやはり今までにない専門家になることと言えます。
いくら人工知能やロボットが進化しても人にしかできない領域は必ず残ります。というよりそれこそが原点です。
ITやIOTという言葉に振り回されたり、はき違えてはいけません。商売の原点は人。そして人がもつ心です。そのことを忘れないようにしましょう。