「今の働き方の延長線上に自分が理想とする働き方があるのか不安になってきた。できたら自分の意志でワクワクしながら毎日を送っていきたい」
「でもまだプランも何もない。これで行こうも決めていない。自分に何ができるかも見つかっていない」
このページでは、中高年に対し、10年以上にわたり個別相談を重ねてきた中で、複業や起業へ向け、モヤモヤ状態の人からよくある質問についてまとめました。
それなりにボリュームがあります。目次でこれは自分に近いというものを見つけてチェックしてみてください。複業起業へ向けて進んでいきたいなあ・・・と思い始めたときのヒントを得ることができます。
- Q:自分のような人間でも起業できるのでしょうか?
- Q:起業へ向け最初にやるべきことはどんなことですか?
- Q:起業準備はどういうステップを踏んでいけばいいのですか?
- Q:家族の説得はどうしたらいいのですか?
- Q:起業に必要な資金はどのくらいですか?
- Q:起業準備でたのしいことに取り組み始めると会社へのモチベーションが下がるような気がします。どうしたらいいですか?
- Q:ビジネスはずっとうまくいくことはないと思うのですが軌道修正はどうするのですか?
- Q:サラリーマンをしながら起業準備するのは時間がないような気がするのですが・・・
- Q:経理や会計知識などが全くありません。どうやって学べばいいですか?
- Q:自分のやりたいことに需要があるのでしょうか?
- Q:起業したら情報発信しろと言われます。何を発信したらいいのですか?
- Q:開業資金と運転資金って何ですか?
- Q:起業するのにブログを書いた方がいい理由は何ですか?
- Q:起業したらブログを書くことを継続しろと言われます。どうしたらいいですか?
- Q:起業にはどんな職種がありますか?
- Q:起業して自由になれるとはどんな感じなのですか?
- Q:起業の勉強は何をしたらいいですか?
- Q:セミナーを受講するときに気をつけた方がいいことってありますか?
- Q:独立開業したときの銀行口座はどうしたらいいのでしょうか?
- Q:起業に必要な資格はどういったものですか?
- Q:起業した後の時間管理はどんなイメージになりますか?
- Q:常日頃、起業の相談は誰にしたらいいのですか?
- Q:起業準備で失敗することって何ですか?
- Q:起業へ向けた最初の一歩は何ですか?
- Q:起業した後の苦労を減らすために、サラリーマン時代にやっておくべきことはありますか?
- Q:経験がないと起業できないのではないでしょうか?
- Q:人脈はいつからつくればいいですか?
- Q:起業準備のやる気やモチベーションをどうやって維持していけばいいですか?
- Q:自分に何ができるかわからないときどうしたらいいですか?
- Q:起業して最初に必要になるお金って何ですか?
- 起業を視野に置いたとき今すぐできることってありますか?
- Q:家族の説得はどうしたらいいのですか?
- 顧客ターゲットを決めるとき何を意識したらいいですか?
- Q:商品のオリジナリティはどうやってつくるのですか?
- Q:異業種交流会に参加したら何を意識したらいいですか?
- Q:セミナーやイベント参加するときどんなことを注意したらいいですか?
- Q:これまで苦労した経験くらいしかないのですが何かに生かせますか?
- Q:コラボするときの注意点って何ですか?
- Q:失敗するのが怖いのですがどうしたらいいですか?
- Q:起業するには覚悟が必要といいますがどんなことなのですか?
- Q:仲間づくりはいつから始めればいいのですか?
- Q:起業家の名刺交換で注意した方がいいことはありますか?
- Q:ライブカフェバーのようなものをやりたいと思っています。必要なものは何ですか?
Q:自分のような人間でも起業できるのでしょうか?
起業へ向け真剣に取り組んでいこうという気持ちがあるのなら大丈夫です。起業に特別なスキルも資格も必要ありません。人にはこれまで歩んできた道のりの中に必ず価値があります。そこをどう見つけていくかが重要です。
ただ、とりあえず逃げの一手で考えるのなら一考の余地があります。最初はネガティブでいいOKです。こういう世界をつくりたい、世の中を変えていきたいといった志の高い人なんてそうそういません。重要なことはいつまでもネガティブを引っ張らないこと。ネガティブパワーを前に進む方向へ変えて活動する心構えを持ってください。
Q:起業へ向け最初にやるべきことはどんなことですか?
まず自分軸をつくることです。自分軸とは仕事をしていく上でのぶれない軸です。自分軸をつくるのはまず自分自身をしっかり掘り下げてみる作業が必要になります。「なぜ働き方を変えていきたいのか?」「なぜその仕事がしたいのか?」「どんな人にどんな価値が提供したいのか?」「それはなぜなのか?」という根っこの部分を定めていきます。
巷で言われるような、会社をつくること、資金調達をすること、事業計画を書くことと思っていたら本末転倒です。こうしたことは仕事の軸をつくること、稼ぐことには何ら関係しません。間違わないようにしましょう。
Q:起業準備はどういうステップを踏んでいけばいいのですか?
大きくは5つのステップを踏んでいきます。最初にやってほしいことが「環境とマインドづくり」。環境とは周囲で接する人を変えていくということです。毎日顔を合わせている人はどんな人ですか?いつも同じ顔ぶれではありませんか?みんなサラリーマンの考え方をしていますよね?
サラリーマン的思考を持っている人と接していても現状は何も変わりません。自分の意思で働いていきたいという人は全く違う視点を持っています。常日頃からそういう志向を持った人たちと接する習慣をつけていきましょう。
二つ目が「自分軸」をつくること。起業が成功するとはその仕事が「ずっと続いていること」です。ずっと続けていくためにはぶれない軸が必要になります。壁に当たったときに拠り所として原点回帰できるもの。それが自分軸です。上記した通りです。
三つ目が「専門分野」を決めることです。専門分野とは「◯◯の専門家」の◯◯を入れることを言います。起業家を何かの分野で専門家になることです。自分軸を具体化するためにその手段として何の専門分野で立つのかを決めます。決めるための要素は「ワクワクと経験」。ここでもこれまでの人生の深掘りが必要になります。
「今何も知識がないのに専門家と名乗るなんて・・・」そんな不安もあるでしょう。これには目的があります。専門家と名乗ることでプロとしての自覚が芽生えてきます。アンテナが立ち情報を吸収し知見が増えていきます。学びの量もアップします。先に専門家としての旗を立ててしまうことで加速が変わってきます。
「いろんなことを学んでから」「経験を積んでから」「資格を取ってから」そんなことを思っていたらいつまで経っても事は前に進みません。ここはある程度覚悟を決めて進んでいく段階です。
四つ目が「ビジネスプランをつくる」ことです。「お客さまはどんな人?」「その人はどんなことに困っているの?」「お客さまはどうなりたいの?」「それを具体化するのにどんな商品サービスにするの?」「同じようなことをやっている人はどんな人で何を提供しているの?」「そんな人と何が違うの?」「どうやって選んでもらうの?」「どうやってお金をいただくの?」「当面の現金収支はどうなるの?」「なぜその仕事なの?」・・・
ビジネスプランづくりには普遍の型があります。型に則してノウハウを駆使しながらつくり込んでいきます。この段階を練り込むことでビジネスモデルが出来上がっていきます。
多くの人がつまづいてしまうのがビジネスプランづくりから入ってしまうこと。「世の中のトレンドはこうだからこんなことがイケるかもしれない」「こんなアイデアがあるけどうまくいくのでは・・・」こんな思いつきから入ったものは長続きしません。ここまで解説した順番を間違わないようにしてください。
五つ目が「情報発信とテスト」です。四つ目まででつくったビジネスは誰一人知らないものです。あなた自身の存在もなしの状態です。知ってもらわないと何も始まりません。知ってもらうために情報発信をしていきます。
情報発信にはリアルとネットの2つがあります。リアルは人と会うということです。ネットはインターネットで発信することです。どちらもやっていきます。知ってもらえるのは時間と手間が掛かります。ノウハウも必要です。必要な技術を習得しながら実践していく段階です。
さらにつくったビジネスは所詮机上のものでしかありません。自分が考えた商品サービスがお客さまに受けいれていただけるか否か。その答えは実際に試してみないとわかりません。情報発信をしながら実際に商品サービスをテスト販売していきます。
そしてお客さまからいただいた評価フィードバックで修正改善をしていきます。本番実践にもとづいた試行錯誤です。このトライ&エラーのサイクルをどれだけ回せるかが起業スタート後に成否に効いてきます。
身の丈起業を具体化するながれ
Q:家族の説得はどうしたらいいのですか?
ご家族へどう話していけばいいか?ネックになるところだと思います。まず必要なことは説得でなく理解してもらおうという意識を持つことです。そもそも今までそういう環境にいなかった人に説得しようとしても無理です。自分が説得されていると思ったら拒否しますよね?理解してもらおうという姿勢だけでも大きく変わるものです。
まず自分がどういう思いの中にいるのか?なぜそう思うのか?きちんとていねいに状況説明をしましょう。決して端折ってはいけません。さらにいきなり会社を辞めてなんて言わないことです。起業するから会社を辞めるなんて言われた方は頭が真っ白になります。
まず自分で稼ぐという準備をしていきたい。その中で気持ちの確認と方向づけをしていきたい。こんなスケジュールで進めていきたい。お金の計画はこんなふうに考えている。決して無謀なことをしようとしていない・・・
家族を含めた人生設計を仕事を絡めてプレゼンするようなイメージです。だからと言って一度にやればいいというものではありません。ご家族の理解を得るにはとにかく時間をかけて少しずつ会話を重ねていくことをおすすめします。
Q:起業に必要な資金はどのくらいですか?
起業に必要なお金ときいて想像するのは開業資金ではないでしょうか?実はそれよりも先に必要なお金があります。それは当面の生活費です。起業して1年目は収入なんて得られないくらいの心構えで臨んだ方がいいです。
収入がないとしても毎日生活を営むためのお金は要ります。一つの目安として半年間無収入だったとしても何とか生活がまわるだけの手元資金を用意することを励行してください。手元のお金がなくなると何も考えられなくなってしまいます。超現実的なところこそ避けては通れないことです。
開業費用はスタートするときの規模によります。法人を設立したり事務所を借りたりスタッフを雇ったりするとそれに伴う費用が発生します。逆に法人ではなく個人事業主で自宅で一人でスタートする選択肢もあります。その場合の大きな費用としてはホームページ制作費用です。ホームページは集客の要になります。これだけは投資することをおすすめします。
フリーエージェントアカデミーではこうした開業費用をミニマムに抑えることを推奨しています。スタートアップの開業費用を掛けすぎるがために廃業していく人が後を絶ちません。「法人なし・事務所なし・従業員なし」の3なしを提唱しています。
Q:起業準備でたのしいことに取り組み始めると会社へのモチベーションが下がるような気がします。どうしたらいいですか?
自分で好きなことを始めていくわけですがそうなるでしょう。やむを得ないことです。このとき持っていたいことは「割り切る」気持ちです。これから先のことは自分の人生をつくること。だから収入を得る手段として毎日会社に通うだけ。そんなイメージです。
だからといって手を抜けと言っているのではありません。ゴールを決めたら、自分が経営するようになったらどうなるのかの姿勢で会社生活を送っていきます。「会社のこの仕組みは自分が経営者になったら使えるのはないか?」「この場面、自分が経営者だったらどうするだろう?」などとアンテナを立てていきます。
会社には完成された立派な仕組みがあります。そうしたものを全て自分の中に吸収してしまう気持ちで毎日を送っていきます。そのことでこれまで嫌でしょうがなかったこと、色あせていたことがネタひいては財産に変わっていきます。サラリーマン的思考を捨て経営者的視点をもつように自分の中を変えていきましょう。
Q:ビジネスはずっとうまくいくことはないと思うのですが軌道修正はどうするのですか?
時代のながれ、お客さまの変化に合わせ商品サービスは変わっていきます。変えていかないといけません。いつやるかはその時の判断によります。臨機応変に対応していきます。いつまでも同じことに固執していると先行きは見えなくなります。
大切なことはぶれない自分軸を決めておくことです。自分軸がなければ何のためにやっているのか、何がしたかったのかすらわからなくなります。その結果が廃業です。そうならないようにスタート時点で基礎がためをしっかりやっておきましょう。
Q:サラリーマンをしながら起業準備するのは時間がないような気がするのですが・・・
たしかに物理的にはそうなると思います。まとまった時間を求めると突破口は見つかりません。毎朝20分、スキマ時間細切れ時間の活用、週末の活用など工夫と習慣化が必要になります。これまで起業していった人はみんな同じ悩みを克服して活動しています。それができないようなら現状維持のままがいいと思います。
Q:経理や会計知識などが全くありません。どうやって学べばいいですか?
結論から言うとそういったことを学ぶ必要はありません。会社を経営するのに必須ではないの?と思っているかもしれません。たしかに知っておいて損をするものではありません。必要な経理知識は日々の活動をやりながら実践の中から学んでいけば十分です。
会計的なことが必要になるのは年一回の確定申告の場です。これも税務署に行けばわからないことを丁寧に教えてくれるので問題ありません。最近は便利な経理処理ソフトも多数出ています。日々発生した費用を入力していけば自動的にまとめ上げてくれます。経理関係の勉強に時間を費やすくらいなら集客をどうやってやるかをしっかり学んだ方がいいです。
Q:自分のやりたいことに需要があるのでしょうか?
需要があるか否かそれはやってみないとわかりません。こういうと身もふたもないかもしれません。でも実際はこうなります。そもそも需要って何でしょうか?それが売れる見込みというイメージです。では誰が売れると予測できるのでしょうか?そんなことは誰にもわかりません。
売れそうと思ったものが市場に出すと売れなかった。逆にこんなの売れないだろうと思ったものが売れる。こういうケースは日常茶飯事です。お客さまのニーズが変化している今、需要があるか否かなんて考えること自体無意味。起業とは自分で需要をつくっていくことと理解しましょう。
身の丈起業複業を具体化するながれ
Q:起業したら情報発信しろと言われます。何を発信したらいいのですか?
情報発信と言われてもピンとこないと思います。まず自分が何の専門家だということを名乗ることから始めます。名乗ることで人や情報が集まってきます。周囲の景色も違ってみえてきます。
専門家を名乗ると質問もきます。真剣に応えないといけないわけですから知識も加速します。ではどこで名乗るのでしょうか?ネットとリアルです。ネットはホームページをたてそこから専門家情報を発信していきます。専門家情報とは読者にとって役に立つ情報です。
リアルはあなたのビジネスの見込み客が集まっていそうな場所、もしくは見込み客につながっていそうな人が集まる場所に出向いていきます。名刺で自己紹介していきます。名刺には肩書きが要ります。「この仕事って何なんですか?」質問をもらえるような肩書きがベター。
肩書きは最初はしっくりこないものです。でも何度も相手に話しているうちにだんだんとピッタリ感のあるものが出来上がっていきます。専門家を名乗りはじめることで自分の立ち位置を明確にしていきます。
Q:開業資金と運転資金って何ですか?
起業してスムーズにスタートが切れるかどうか?とても気になるところですね。最初の1年でそこそこスタートを切ることができると次が見えてきます。ここでつまずくとビジネスどころか自分の生活さえも危ない悪循環にはまっていきます。お金の苦労が始まります。
独立起業に伴う資金には開業資金と運転資金があります。開業資金は、開業までの準備費用です。必要な知識技術の習得費用、事務所の賃貸費用、ホームページ制作費用や開業時の広告費などがあります。運転資金は、開業後の賃貸のランニングコスト、広告費、人件費などです。
とここまではどこにでも書いてある内容です。現実として一番大事なことは当面の生活をまわすために手元の現金をいくら持っているかです。開業して初月から黒字だったり順調に集客して売上が右肩上がりになるなんてことはまずありません。今月の売上は5万円。なかなかそこから上にいかない・・・こんな状態が続きます。
起業して1年目をどう乗り切るのか?現実的なテーマです。そのためには乗り切れるだけのお金を用意しておく必要があります。「売上がなくても何とか6ヶ月生活できる蓄え」これが最低限必要な目安です。
運転資金の準備がほとんどないケースは生活がギリギリです。お客さまもいないのでアルバイトをする人もいます。2~3ヶ月で資金が底をつく・・・こんな状態になると焦るばかりで判断を誤ります。焦りがあるから何をやっても成果が出ない。そして廃業へ・・・最悪こんなことになってしまいます。
この間は蓄えているお金がなくなる覚悟をしておきます。今は想像がつかないかもしれません。でもそう思っておくことが大事です。最悪の事態でどうなるのか?起業前に現実を直視しておくことです。そうなった状況を想定しておくことです。予想していないと大変な思いをすることになります。
Q:起業するのにブログを書いた方がいい理由は何ですか?
起業家は専門家です。その道の第一人者です。専門家であることを知ってもらうには情報発信する必要があります。情報発信しないとだれもあなたのことを見つけてくれません。情報発信する材料それがブログです。
ブログはあなたが決めた専門分野でお客さまになってくれそうな人に役立つ情報を発信していきます。量と質両面で発信していきます。お客さまにとって役に立つ情報を発信しつづけるというところが重要です。
じゃあ、なぜお客さまにとって役に立つ情報を発信しつづけるのでしょうか?例えばセールスマンがほしくもないものをピンポンで売り込みにきたと想像してみてください。「今日はカードの新しいサービスのご案内でお電話差し上げました。今少しお時間よろしいでしょうか?」こんな調子で電話が掛かってきたことを思い出してみてください。それが何回も続くとかなりうんざりしますよね。
逆にあなたが何か困ったときやほしいものがあったときは何を真っ先にしますか?・上司との人間関係で悩んでいる。・旅行先で居心地が良さそうなホテルを探したい。・大事な人とランチするのでおいしくて感じのいいお店を見つけたい・・・まずスマホやパソコンで検索すると思います。
売り込み型のセールスはもはや時代遅れです。お客さまはインターネットの普及で飛躍的に情報収集力がアップしています。何か行動を起こそうとしたら自分で情報検索をするわけです。情報検索した先にあなたの存在を見つけてもらうことがすべてです。
Q:起業したらブログを書くことを継続しろと言われます。どうしたらいいですか?
起業家にとって情報発信は生命線です。情報発信にはリアルとネット両輪が必要。リアルだけでもだめですし ネットだけでも進みません。ネット情報発信の基盤になるのがブログ。専門家として立ったら専門分野の記事を発信していきます。
でもいざブログを書こうとしたら何を書けばいいかわからない、文章が上手に書けない、ネタが見つからない、結局三日坊主で終わっちゃった・・・こんなケースに陥ります。ではどうしたらブログを続けられるのでしょうか?
相手にとって役に立つ情報が必要。ところが相手に役に立とうと思うと筆が進まなくなりがち。なのでまずは自分がたのしんで書くことです。自分がたのしんでないと読者にはたのしさが伝わりません。たのしむことが継続にもつながります。
取っ掛かりは1日10分10行の気持ち。構えることなくまずは書き始める。最初は文章の体裁なんて気にしない。とにかく書き始める。思いついたところから。最後に文章の順番を入れ替えたり、てにをはをみて形を整える。そんな感じです。これを続けていく。3日、3週間、3ヶ月。こうして習慣にする。毎朝歯を磨くように生活の一部に取り入れてしまえるところが目指すところです。
Q:起業にはどんな職種がありますか?
「起業はしたいけどこれをやりたいというものがないので職種をどうしたらいいですか?」よくこんな質問を受けます。結論から言います。起業には職種はありません。起業という文字は「業を起こす」と書きます。つまり起業とは自分で仕事をつくりだすことだからです。
今、世の中にある職種にはめこんだ仕事をしてもたのしくないですよね?だから自分で仕事をつくり出すのです。
「ネイリストか美容師、どちらもなんとなくという感じで・・・」「コンサルタントとかコーチになりたいと思います」「ファイナンシャルプランナーとして独立したいです」
多くの場合はこんなイメージです。
その考え方の発想を転換します。ネイリストは世の中にたくさんいます。コンサルタントやファイナンシャルプランナーもしかりです。そんな中、同じことをやっていますと言ってご飯が食べられるのでしょうか?きびしいです。
目の前の人はあなたに仕事を頼むと自分にどんなメリットがあるかを求めています。ファイナンシャルプランナーをしてほしいのではなく、例えば住宅ローンの借り換えをスムーズのやりたいと思っています。住宅ローン借り換えの専門家となるわけです。起業とは「○○の専門家」と明確に言えるものをつくることです。
もう一つ大切なのが顧客ターゲットの決め方。コンサルタントになりたいという人がいます。じゃあどんな人を相手にするんですか?と訊くと中小企業をターゲットにしたいという答えが返ってきます。
世の中に中小企業はどれだけたくさんあるのでしょう?日本の会社のほとんどは中小企業です。すべての会社を良くすると言っているようなものです。起業を志すのならぜひ自分で仕事をつくりだしてやろうという気概をもってください。
Q:起業して自由になれるとはどんな感じなのですか?
起業すると毎日の時間はすべて自分の時間になります。今さら言うまでもないことです。でも実際そうなると自由ってこういうことなんだと実感します。朝何時まで会社に行かないといけないというのもなくなります。何時に起きようが、今日一日どうやって過ごそうが、誰と付き合おうが自分次第です。誰もとがめる人はいません。すべて自己完結です。
例えばこんな感じです。自宅で朝から執筆をしていました。お昼をまわり次の原稿が進まない。アイデアが出ない。どうしよう?そんなときはサッと着替えて近所の公園をジョギングします。
走りながら秋の青空を眺め、おいしい空気を吸っているといろいろアイデアが湧いてきます。走ると脳が浄化される感じがします。出てきたアイデアを忘れないように覚えておきます。家に着いたらシャワーを浴びてすぐに仕事を続ける・・・
ちなみにすべて平日です。平日のお昼すぎにこんなことができるなんてサラリーマン時代には想像もできなかった話ですね。
ただ自由なことはいい話ばかりではありません。すべて自分が決めるということは今まで以上に自分を律する必要があるということです。起業すると一人でパソコンの前に向かうことが増えます。
仕事をしながらもメールが気になったりフェイスブックを見ていたり。そうするとどんどん時間は過ぎていきます。あとに予定がない日など時間の歯止めがないのでついダラダラしがちです。
そうならないように、メールは朝とお昼と夕方しか見ない。この1時間でこれだけのことをやり切るといった自分なりのルールを決めておく必要があります。高度に集中した後に深いリラックスすると脳みそが快適になるといいます。「集中力」は起業家にとって重要なスキルです。トレーニングが必要だったりします。
身の丈起業複業を具体化するながれ
Q:起業の勉強は何をしたらいいですか?
「起業するためにどんな知識が必要ですか?」「起業の勉強ってなにをしたらいいですか?」相談でよくある質問です。答えは「起業準備で勉強していてはNG」です。起業準備は勉強ではなく実践です。実践できるようになるために正しい手順でビジネスをつくっていかないといけません。その手順を学ぶことは必須です。
起業準備に必要なこととして、税金のこと、経理のこと、資金のこと、保険のことなどが書いてあります。もちろんこれらの知識はあるに越したことはありません。ただこうしたことに労力をかけるのなら先にやるべきことがあります。
それは自分軸を明確にし、それをビジネスとして形にし、できたものを実際に売ってみるということです。どんなにすばらしい事業計画を立ててもビジネスが成り立つか否かは売ってみないとわかりません。商品を買う買わないかはお客さまが決めることだからです。自分の独りよがりで商売は成り立ちません。
だから正しい手順でビジネスをつくり、起業準備期間中に売ってみることです。売ると買ってくれた人からの評価が出ます。仮に良くないことがあったとしても修正すればいいわけです。
この繰り返しで本当の商品に仕上がっていきます。この繰り返しで自分にも自信がついていきます。準備中ならいくら失敗しても大丈夫です。どれだけ失敗できるかが起業後の成否を分けるということです。
これが独立起業後だったらどうなると思いますか?日々日銭を稼がないといけない中、失敗のダメージが大きくなるのは想像できますよね?起業前に失敗してない人は起業後に大変な苦労をすることになります。学ぶより動く。動きながら学ぶです。
Q:セミナーを受講するときに気をつけた方がいいことってありますか?
例えば週末2時間のセミナーに参加したとします。参加費3000円。いろいろなレクチャーがあります。知識の提供があります。成功事例のシェアがあります。こうすれば◯◯できるという話がてんこ盛りです。「今日はためになった」「起業してみたい気になった」そんな感じで終わります。
そして週が明けます。いつものように通勤で満員電車に乗ります。会社に行きます。いきなり忙しいです。やらなきゃけないことが山盛りです。今夜はまた残業です。ああ、疲れたあ・・・帰りの電車はうたた寝です。
こんな毎日が3日続きます。週末に行ったセミナーのことなんていつの間にかどこかへ消えて行ってしまいます。しばらくしてまた悶々とします。そしてまた別のセミナーを探しています。
知らぬ間に同じことをしています。こんなことを繰り返してよろこぶのはセミナー主催者だけです。そういう人の習性をねらってセミナー開催を企画していたりもします。
あなたはそうならないようにしましょう。セミナー受講成果を上げるコツはセミナーが終わったとき、「今日気づいたことと何か一つやることを決めること」「それを紙に書いて誰かに話すか発信すること」です。
ささいなことですが、これだけでセミナー受講効果は倍増します。試してみてくださいね。「そのセミナーはこんな講師だよね」「それってこんな内容でしょ・・・」こんなことを言っているようなセミナーおたくに決してならないように。
Q:独立開業したときの銀行口座はどうしたらいいのでしょうか?
実務的で細かい話ですが、起業後よくわからないことの一つですね。いざ独立起業が目の前になると手続きが気になってきます。
お金の出入りを管理するにはネット銀行をおすすめします。楽天銀行、ジャパンネット銀行といった銀行です。またそれとは別に普通銀行口座をもつのがベターです。ネット銀行口座をつくる理由はいくつかのメリットがあるからです。
まずお客さまからの入金がリアルタイムにわかるから。ネット銀行だと入金があったらその場で確認ができます。「本日入金がありました」とメールが届くわけです。お客さまからすると入金した後ちゃんと送金されたか否かが気になるもの。できるだけ早くレスポンスしてほしいはず。これは自分がお客さまの立場に立てばわかることですね。「ご入金を確認いたしました。ありがとうございました」とていねいにお礼のメールを差し上げます。
当たり前のことを言っていますよね。でもこれがそのうち仕事に慣れてくると忘れてしまうことになります。忙しさの中、肝心のご入金お礼が遅くなったりがさつな対応になってしまうことがあります。いつも「自分がお客さまだったらどう思うか?」を頭に置いておきましょう。
ちょっと話が脱線しますが、こうして入金メールが届くのはうれしいものです。日中仕事をしていてメールチェックすると「入金がありました」というメッセージが入っていることを想像してみてください。些細なことですがモチベーションを上げる材料にもなるわけです。
もうひとつは振込手数料が安いこと。独立起業すると、毎月さまざまな支払いが発生します。できるだけ支出コストをおさえたいものです。一つひとつの振込手数料を積み重ねたらばかになりません。小さなことのようですがとても重要なコスト削減です。
さらに入出金はパソコンからできます。支払日になって銀行に行って手続きする手間もかかりません。混み合ったキャッシュロビーで無駄な待ち時間を過ごすなんてもったいないです。毎月ルーチンでやらなければいけないことはできるだけ効率アップしましょう。
Q:起業に必要な資格はどういったものですか?
「起業には知識が要ると思いますがどうやって身につけたらいいですか?」「税金のことを勉強しないとだめですよね?」「経営を学びたいのですがMBAとか取った方がいいですか?」セミナーや個別相談で必ず出る質問です。答えはNOです。
起業して必要な知識は実際にお客さまと対面して初めてわかるものです。「こんな知識を得ないと・・・」と考えたものは稼ぎを得るためにはほぼ役に立ちません。学べば学ぶほど頭でっかちになるだけです。頭でっかちになると行動するスピードが遅くなります。いわゆる評論家です。このループに入らないようにしましょう。
今でこそこう言い切っていますが僕も起業前は同じようなことを考えていました。最後の会社で創業社長に仕事を干され、毎日会社に行くのがイヤでイヤでたまらなかった頃。「資格のひとつでも持ってないと起業なんてできない」そう思って行政書士の通信講座を受講しました。結果は不合格でした。
もう一つ。人の相談を受ける仕事をしようかなあ・・・何となくと思っていたのでNLPの講座に通いました。「肩書きを持っていないと信用が得られない」そんな思いからでした。たしか総額40万円くらいだったと思います。学びとしてはよかったですがこれで稼ぎになったことは一つもありません。
「資格のひとつでも持ってないと起業はできない」「肩書きを持っていないと信用が得られない」サラリーマン時代はついついこんな思考パターンになりがちです。でもこれって間違いです。
独立してわかったこと。たとえ行政書士の資格を持っているからといって、それでご飯は食べることはできません。異業種交流会に行くと立派な資格を持っているけど食べられていない人たちがウジャウジャいます。みんな資格があれば食べていける・・・サラリーマン時代にそう思っていたのでしょう。
心理学の資格もしかり。大枚をはたいて講座に通いました。心理学の基本は学びました。講座では受講生同士で練習をします。これでわかった気になります。でも実際にお客さまと対面するのとは訳が違います。生身の人間の悩みに向き合うことは上っ面な技術だけではできないことを痛感しました。
裏側の話をします。認定資格講座を提供している会社や団体は資格がないとご飯が食べていけないと思っている人たちをターゲットにビジネスをつくっています。このビジネスのうまみは提供される側ではなく提供する側にあります。こんな視点でビジネスを見る癖もつけていけたら視野が広がります。
起業していくためには知識が必要・・・頭でっかちにならないでください。必要な知識は経験から身につけていきます。そして事業が軌道に乗って余裕ができたら、はじめてその時新しい知識を学びに行きましょう。こんな心構えで臨んでください。
身の丈起業複業を具体化するながれ
Q:起業した後の時間管理はどんなイメージになりますか?
起業した後は時間管理が重要になります。大きな目線で見ると、1年の計画、半年、3ヶ月、1ヶ月の計画、1日の計画を目標とともに立てておかないといけません。人はラクな方へながされる動物です。何の制約もなかったら、何もせず日にちだけが過ぎていってしまうことだってあります。計画とルールをつくり習慣にしていきましょう。
ひと口に習慣づくりと言ってもそんなに簡単にはできないものです。そんな時、有効なのが「時間割をつくる」ことです。起業家の大半は早起きです。早朝にひと仕事を終え一日をスタートします。これも一日の時間割の一つです。
余談ですが、起業してすぐの頃、自宅マンションで幼稚園への送り出しをしているお母さんたちと顔を合わすことがありました。とても恥ずかしい感じがしました。「あのお父さん、この時間に会うけど何やってるんだろう?無職じゃないの?」こんなことを思う人はそんなにいないはずです。別に悪いことをしているのではないのに、何か後ろめたい気持ちでした。
これもサラリーマンの性です。サラリーマンを23年もやっていると、朝出勤するのが当たり前の世界になっていたんですね(笑)
時間が自由になる生活に変わることで必ずやった方がいいことがあります。それは月に最低1回、何も予定を入れずに自分を振り返る一日をつくるということです。起業当初は手帳に予定が入っていない日があると、とても不安になるものです。不安を消し去るため、いつも予定がびっしりという状態を無理矢理にでもつくってしまいがちです。
「三宅さん、毎日お忙しそうですね」こう言われることに快感を感じていたりもしました。でも実はそれではよくありません。予定を入れすぎると目先のことに追われます。視野もどんどん狭くなります。闇雲な毎日が過ぎていくだけです。結果ビジネスは先細りになっていきます。
サラリーマン時代は会社のルールや上司からフォローされています。いやでもそれに従うことが必要です。でもそんな制約があるから進むものもあったのも事実です。起業家はたった一人です。誰もフォローなんてしてくれません。定期的に少し離れたところから自分自身を見つめ直す時間をつくることを「意識的に」やる必要があります。
手帳に「この日は自分を見つめ直す日」と予定を入れてしまうことです。「今の自分がやっていることで時間配分はどうなっているんだろう?」「売上はどこでつくっていきたいのか?」「将来どこへ向かって進んでいきたいのか?」「自分がやらなくてもまわる仕組みはつくれないものか?」そんなふうに少し先の自分を見つめ直す時間です。
もし身近に同じような立場の起業家仲間がいたら、定期的に会ってお互いの状況をシェアし合う方法が効果的です。僕にはラッキーなことにご近所に信頼の置ける仲間がいます。彼と月1シェア会と称してマンツーマンでやっています。自分自身を見つめ直す機会として、また同じ時期に起業した良きライバルとして刺激も得られ、とても貴重な時間になっています。
Q:常日頃、起業の相談は誰にしたらいいのですか?
自分の周囲には起業の相談ができる人がいません。どうしたらいいのでしょうか?起業準備をスタートしたKさんの事例から紐解いてみます。「まずはいろんな人の話を聴いてみよう」そう思い、知り合いや知り合いの知り合いなどに聴いていきました。
「起業ってこういうものだよ」「Kさん、こういうことができるんじゃない?」「そのアイデアはだめだと思うよ」いろんな話をとにかく聴きまくりました。そんなある日、親しくしていた友人に言われました。「Kさん、いろんな人に会ってるねー。でも会うたびに言うことが変わってるよ(笑)」
第三者の意見を素直に聴くことはとても大切なことです。謙虚な姿勢で臨むことです。ただそれをすべて鵜呑みにしないことです。相手が起業経験者や経営者であっても、その場その場で相手は思いつきで話していることもあります。その人の主観でもあります。
「昨日、会社員時代の仲間に起業プランを説明しました。顧客獲得のための仕組みが弱い、さらなる工夫が必要と意見されました。少々落ち込んでいます・・・」別の人の事例です。親身になって自分がお金を出す立場になって考えてくれた人の話は真摯に受け止めることです。
一方、買う気もなく思いつきで好き勝手言う人の話は評論家なので聞き流しましょう。サラリーマンに商売の話をしても意味がありません。なぜなら経験がないからです。起業して自らやることと会社でやっていることとは次元が違います。自分自身が稼ぐ立場にいるか否かの違いです。
相談相手としてどんな人がいいのか?「自分事」として聴きフィードバックをしてくれる人です。あなたが逆の立場になったときも「自分事」としてフィードバックできるようになりましょう。「自分だったらどうするか?」を念頭に置くことです。
そして、ある程度プランを作ったらあとは実際やってみることです。机上でつくったもの、想像で考えたものは所詮それ止まりです。ビジネスに答えはありません。お客さまの生の声をフィードバックしてもらうのが一番早い方法です。
最後に決めるのは自分です。あなたのビジネスです。当たり前のことですが、このことを肝に銘じておきましょう。でないとあっちこっちと軸がぶれてしまいます。結果、遠回りになります。「話しを聞くよりも、やってみないとわからないことってたくさんありました」あとになってきいたKさんのコメントです。
Q:起業準備で失敗することって何ですか?
「起業して失敗するのがいやだから一歩が踏み出せない・・・」多くの人が直面する課題です。もしこんな気持ちになったら失敗とは何なのかを考えてみることです。
起業した後の失敗は、お金がなくなってにっちもさっちもいかなくなる・・・こんなイメージがありますよね?たしかに怖いことです。そうならないためにどうしたらいいか?起業前にできるだけの準備をすることです。起業した後に想定できることをすべてやり切ることです。
自分がやりたいことの深堀りができてなかった・・・お客さまの絞り込みが不十分だった・・・商品の練り込みができてなかった・・・売れると思ったものの反応がにぶかった・・・自分のことを知ってもらえる仲間がいない・・・自分のビジネスはこういうビジネスだと周囲にちゃんと言えない・・・
起業後の失敗で想定されることです。そうならないように起業前にすべてやり切ります。そうすれば失敗のリスクは下げられます。
例えば「自分のつくった商品は本当に売れるんだろうか・・・?」こんな不安が出てきます。いくら自分の中で考えても答えは見つかりません。実際に売ってみないとわからないからです。直接お客さまの反応をきかないと評価はできません。
だから起業前に売ってみます。起業前だから売れなかったとしても何も問題はありません。お客さまから良かったところと悪かったところをしっかりヒアリングすること。そのことで商品が磨かれていきます。これをテストマーケティングと言います。
起業前の失敗なんてありません。サラリーマンを続けながらハイブリッドで行動。いきなり会社を辞めるのではなく、給料は確保して起業準備していきます。うまくいかなくてお金がなくなることはありません。だから失敗はありません。むしろ起業後に同じ失敗をしないように起業前にできるだけたくさんの失敗をすることが大切です。
必要なことは行動です。不安に思う前にとにかく動いてみることです。起業前にどれだけ想定されたことに対し動けているか。動いた結果起こることをどれだけ体験できているか。起業の失敗リスクを最大限に下げる方法です。
Q:起業へ向けた最初の一歩は何ですか?
最初にやることは環境を変えることです。環境とは自分の周りで接点をもつ人のことを言います。「自分がしたいことが見つからない。だからやることを決めないといけない」多くの人がこう考えます。でもここからはじめると行動がストップします。
自分が本当に好きなことってなんだろう?「本当に」と思いはじめたら堂々めぐりになります。自分さがしがはじまります。気がつくと止まっている自分になっています。本当に自分がやりたいことはそうそう見つかるものではありません。本当にやりたいことは行動してみないと見えてこないものです。「本当に」という形容詞を言っている自分がいたら要注意です。
起業へのカベを乗り越えるためにどうしたらいいか?それは一歩を踏み出すということです。踏み出してはじめて見える景色があります。起業は未知の世界です。一歩外へ出たらどんなことが待っているかわからない・・・たしかに不安だと思います。今まで慣れ親しんだ環境の中から踏み出すのって勇気が要ります。でもここが最初です。
踏み出した先には「なんだ、こういうことだったんだ」「取り越し苦労ばかりしてたなあ」「こんなことなら早く踏み出せばよかった」そんな気持ちになります。
身の丈起業複業を具体化するながれ
Q:起業した後の苦労を減らすために、サラリーマン時代にやっておくべきことはありますか?
起業したあとにどんな苦労が待ち受けているのか?不安ですよね。起業後の苦労はお金と集客です。集客ができるとお金の苦労はなくなります。ということは集客一点勝負ということになります。
起業後に集客に苦労しないようにするためにどうするのか?「ホームページを育てる」ということ。インターネットでお客さまを集める基盤をつくっていきます。ホームページはいきなり集客ができたりはしません。いったん制作した後、日々情報を書き溜めていくことで少しずつアクセルが集まってくるもの。だから「育てる」という行為が必要になります。
もちろん集客にはリアルでやるものがあります。でもサラリーマンをやりながらのリアル活動はそうそう時間がとれるものではありませんよね。だからサラリーマンのうちにできるネット集客に力を注いでいきます。
もう一つの理由は、ネット集客は自分でコントロールできるからです。ホームページを更新する時間、作業などすべて自分で決めることができます。スキマ時間を有効に活用して準備をすることができます。
ホームページをどうやって育てていくのか?それは日々の地道な更新です。とても地味な作業です。なかなか手応えがありません。でも積み重ねたら積み重ねた分、跳ね返ってきます。自分のペースでできるのでサラリーマン時代にぴったりです。というよりサラリーマン時代に絶対にやっておいた方がいいです。
起業後は日々いろいろなことが発生します。まとまった時間なんてそうそうできません。やった方がいいのはわかっていてもつい目の前の売上に追われます。日々のホームページ更新をそれまでにどれだけ習慣化できているかがキモです。
Q:経験がないと起業できないのではないでしょうか?
今までやってきた仕事を生かし商材を変えて起業を考えてみたい。商材は自分の好きなもの、でもまったく経験がない業種。それでも大丈夫なんでしょうか?よくある質問です。周囲の人に相談してみると「経験がないとだめなんじゃない?」と言われたそうです。起業には経験が必要なんでしょうか?
たしかに経験があるに越したことはありません。また経験がないとできないような業種もあります。でも少し視点を変えてみてください。その職種、世界にずっぽりの人はある意味視野が狭くなっています。売り手としての目線でしか物事が判断できなくなっています。経験が長ければ長いほどその傾向は強いです。その思考で出てくるアイデアには限りが出てきます。一番大切なはずの買い手目線が欠落してしまいます。お客さまの視点でこんなことがあったらいいのに!という考え方はできなくなっています。
例えばこんな事例があります。近所のスーパーは近隣の住民にどんなお店だとあったらいいなと思うかを事前ヒアリングしました。「こんな商品を品ぞろえしてほしい」「商品が選びやすいのがいい」「手にとって確認しやすい」「ごちゃごちゃせずに視界が開けているのがいい」
こんな内容だったようです。そして近隣の住民の要望を叶えたお店にリニューアルオープンしました。たしかにあったらいいなを具体化していました。リニューアル前は広い駐車場が閑散としていました。今では駐車場に行列ができるスーパーに生まれ変わっています。
お客さま目線に立って「あったらいいな」を具体化する。この視点に立てば経験は必要ありません。むしろ余分な経験がじゃまをするかもしれません。新しい仕事はお客さま、買い手の目線でつくり出していくものです。経験にこだわらないようにしましょう。
Q:人脈はいつからつくればいいですか?
自分で仕事をするには人脈が必要です。人脈をどうやってつくっていくことになるのでしょうか?多くの場合は独立起業した後に人脈づくりをスタートします。異業種交流会やセミナーに参加して名刺を配ります。あなたは自分のことをPRします。相手も自分のことをPRします。お互いのPR合戦です。その場に集まる人は自分のビジネスにとってメリットを求めています。利益だけを考えて相手と接しています。しかもその場かぎりです。こんな中で信頼関係ができるはずがありません。
特に起業して1~2年目はとにかく売上が欲しくてたまりません。ビジネスは与えることから始まるとよく言います。正しいのですが、実際ふたをあけるとそんなことを言っていられるような余裕はありません。自分が今使っている時間がお金に直結します。悠長なことは言ってられなくなります。起業した後、信頼関係をつくっていくのは大変なことです。
これから起業しようというところからは想像できないことかもしれません。でも起業した後にそういうことだったんだとわかるときが必ず来ます。
僕も起業後に人脈をつくっていきました。なかなか本当に信頼し合える仲間はできませんでした。だから起業前から仲間をつくっていくことに重きを置くようになりました。起業前なら収入がある中なので利害をはずして付き合えます。利益よりお互いの人柄視点で知り合うことができます。何より起業という「同じ志」をもっていることで応援し合えます。
ホンモノの人脈とは、お互いの人となり、背景、人間性を知り合い、何ができる人なのかを理解し合えた仲間のことを言います。何度も会うことから関係性ができてきます。そこから本当の紹介が生まれていきます。ビジネス的に言えば、自分のことを本当に紹介してもらえる人を何人つくるかで事業の安定化が決まってきます。
Q:起業準備のやる気やモチベーションをどうやって維持していけばいいですか?
サラリーマンをしながら起業準備するとモチベーションを保つのに苦労します。現業をやりながら時間をつくっていくのが大変、孤独で相談相手がいないなどが理由です。どうしたら解決できるのでしょうか?
答えは同じ志の仲間と定期的に会うことです。そこで自分がやっていることや抱えている課題を話しフィードバックをもらうことです。これが一番です。
会社の仕事が忙しくなる。時間がなくなる。環境が変わる。やろうと思っていたことができなくなる。こんな状態を繰り返しているとだんだん日々にながされていきます。起業準備は孤独な作業です。人間そんなに強い動物ありません。基本はラクな方へながされやすいもの。だから一人では継続しづらいのです。
こんなとき必要な存在が同じ志の仲間です。自分と同じように起業へ向け活動している人。自分と同じような環境の中にあっても前へ進もうとしている人。仕事や年代や性別は関係ありません。起業を志すという共通点があれば大丈夫。「自分もそうなんですよね!」「がんばらないとね!」共感の中で前進のエネルギーを与え合えます。
定期的というのはどのくらいかがいいのか?最低月1回のサイクルです。例えば毎月第2木曜はミーティングをする日と定例化するのがコツです。そのつど次はいつにしようかと考えていたら継続できません。毎月この日は定期ブラッシュアップの日と決め、手帳に書きこんでしまいます。
効果があるのがその場で解決策をノートにまとめる作業。今までは次回までにやってみますで終わっていました。こうしたものは重要だけど緊急でないテーマが多いため、つい日々にながされてできずじまいということがありました。でもその場で時間を決め集中して整理すると具体的行動に結びつくようになりました。おすすめの方法なので試してみてくださいね。
Q:自分に何ができるかわからないときどうしたらいいですか?
起業の第一歩は「自分を知る」こと。自分がどんな人間でどんなことに強みがあるのかを知っておかないとお客さまからどう見えるかもわかりませんよね?
どうやって自分を知ればいいんでしょうか?自分を知る方法を「じぶん棚卸」と言います。これまでの人生をしっかり振り返り、書き出し、第三者に話し、相手からフィードバックを受けるながれです。
棚卸に取り組む際の注意点があります。決して一人でやらないということです。一人の目線だと一面的にしか見えません。複数の人がその人を見ます。するとあらゆる視点でフィードバックが出ます。人は一人ひとり価値観が違います。価値観の違う人がそれぞれに感じることをまぜあわせることでよりその人の強みが広く浮き彫りになります。
「一番の収穫はチームで取り組むことの大事さを知ったこと。自分一人でやっているとは比べものにならない。数倍速く頭の整理ができた」「チームの力はすごい。そのひと言に尽きる。他の人の話に耳を傾けられたこともものすごくプラスになった。決められた時間内に自分の話したい要点をまとめることの大切さも知ることができた」
「頭の中が散らかった状態だった。みなさんの話をきいてやってみたいことが明確になった。自分が納得して次へ進めばいいんだと気がラクになった。有意義で刺激的なひとときだった」「意識が高くためになる時間だった。何よりおもしろい。自分のことをこんなに集中して考えたことはなかったのでとても良い機会になった」
これまでチーム棚卸を受講された方の生の声。年代も性別も生い立ちも経験も価値観も違う人たち。でも起業へ向けた志は同じです。同じ志の仲間でお互いを引き出し合うチーム棚卸。起業ファーストステップとして欠かすことはできません。
Q:起業して最初に必要になるお金って何ですか?
「独立起業して必要なお金ってどのくらいですか?」気になるところですね。独立して必要なお金というと開業資金とかそういう話になりがちです。実際ふたをあけるともっと現実的なお金が必要になります。それは生活費です。
独立したら収入は不安定になります。でも出ていくお金は今までと変わりません。ローンも給料やボーナスといった予想できる収入の見込みがあるから組んでいたもの。会社を辞めたからといってなくなるものではありません。出ていくお金より稼ぎが少ないと貯金を取り崩すしかないわけです。
当たり前のことのようです。ところがサラリーマンをやって染みついた毎月定期的にお金が入ってくるという感覚はなかなか拭いきれるものではありません。最初はこのギャップで苦しみます。固定でこんなにお金は出ていってたんだと再認識します。「あ、今月の支払いはどうしよう・・・」売上が思うようにできないときは焦りだけです。やりながらですが、根本的に意識を変えていく必要があります。
特に独立初年度は稼ぎがきびしくなります。売上らしい売上はできません。仮に年商200万円しか稼げなかったとします。これまで年収600万円の生活をしていたとします。そうすると単純に400万円の赤字が発生します。ということは赤字をうめるため、1年間で400万円の蓄えが必要ということになります。
ここで重要になるのが毎月の支出を正確に知っておくことです。食費、光熱費、住宅ローン返済もしくは家賃、税金、学費、自動車ローンなどが家計です。これまで家計がどうなっているのか過去1年分を総ざらいしてみてください。サラリーマンをやっているとこのあたりを奥さん任せにしているケースが多いもの。独立起業すると家計のキャッシュフローは自分で見ていくことになります。
毎月の固定支出がいくら、初年度の収入見込みがいくら。差額としてこのくらい必要、なので手元のお金をこれだけもっておく。サラリーマンで独立起業前にこんなシミュレーションを必ずやっておいてください。
身の丈起業複業を具体化するながれ
起業を視野に置いたとき今すぐできることってありますか?
常日頃からマーケティングできる思考習慣をつけることです。マーケティングというとどんなイメージを受けますか?なんだか小難しい感じがしますよね?実は毎日の生活の中でも起業へ向けたマーケティングはできます。
あなたが買い物をしたときに「お客さんの目線で」感じたことをメモで書く習慣をつけることです。「お店の看板で目につくものがあった。それはどんなところなのか?」「POPで気になるものがあった。どんなところが目をひいたのか」「ディスプレイがよかった。どこにそれを感じたのか」「お店の人の接客がうれしかった。どんなところがうれしかったのか」などなど。
逆に良くなかった目線も大事です。「通販でお金を払ったけど何の連絡も来なかった。そのときどう感じたのか?」「一度買うとダイレクトメールが毎日来るようになった」「お店の人の接客が良くなかった。二度と来たくなくなった。どんなところが?」などなど。
メモはその場で書きます。あとで書こうなんて思ったら忘れてしまいます。アイデアや発想は降ってきた「その時」が勝負です。小ネタメモ帳とかすぐに取り出せるものがあるといいですね。
マーケティングの原点は、あなたがお客さんの立場になったときどんなことがうれしくてどんなことがイヤなのかを考えることです。あなたが起業したときにうれしかったことは励行しイヤだったことは改善します。
そのヒントを集めるポイントは「アンテナを立てる」です。自分がやりたい専門分野を通して日常で起こることがどう見えるのか?いつもアンテナを立てていれば必要な情報が手に入ります。逆に漫然と毎日を過ごしていたら何も入ってきません。いつもアンテナを立てて毎日を送ってみましょう。わくわくしてきますよ。
Q:家族の説得はどうしたらいいのですか?
「起業したいけど家族の理解が得られなくて・・・」「妻を説得するにはどうしたらいいんだろう・・・」「自分一人で考えて空回りなんだよなあ・・・」起業するために家族の理解は必須です。
でもどうしたら理解が得られるのか?悩みどころですね。実際の事例をいくつかご紹介します。
長年、起業へ向け奥さんの理解を求めてきたOさん。奥さんの理解がなかなか得られず苦労してきました。でも最近になってやっと理解を得ることができるようになりました。会社の状況の変化、それに伴う自分の置かれたきびしい立場をくわしく説明しました。自分が今やっている情報発信の内容や開催したセミナーの写真なども見せるようにしました。
ここでのポイントは「くわしく説明した」ということ。ちゃんと説明しないと相手には伝わりません。相手はまったく別の人格者です。これくらいわかるだろう・・・はほとんど伝わっていないと思った方がいいです。
何より一番重要なこと。それは自分が本気で取り組んでいること、実際に行動に移していることを伝えること。思っているだけではだめです。実際に行動に移して日々一生懸命やっている姿を見せることです。最後に奥さんの気持ちを動かしたのは、本気で一生懸命やっている姿を身をもって見せたことです。
もう一つ、起業したKさんは奥さんの前でめちゃくちゃテンションが高く保つそうです。朝起きるなり「今日はこれをやるぞ!」と態度に出す。帰宅したら「今日はこんなによろこんでもらったぞ!」と態度に出す。奥さんはあっけにとられているそうです。Kさんは口に出したり、あえて自分にプレッシャーをかけているんだと思います。起業するぞ!と言った以上、家族には絶対苦労をかけない。その思いのあらわれです。起業へ向け、家族には熱意と行動を実際に示すこと。その大切さを教えてくれる事例です。
顧客ターゲットを決めるとき何を意識したらいいですか?
「顧客ターゲットをどうやって決めたらいいか悩んでいます」準備活動がスタートするとこんな質問が出るようになります。「こんなお客さまがいいんじゃないの?」「こういう人にうけると思う」「こんな人にはニーズがあると思う」こんな感じであたりをつけたりしがち。
もちろん顧客ニーズの想像はしたほうがいいです。こんな人かもとあたりをつけたらきちんとリサーチしてみます。でもこれらより大切なことがあります。顧客ターゲットを決めるとき大切なことはあなたが心から応援してあげたい人はだれなのかということ。
継続してその人のことを思いつづけられるのはどんな人なのか?心から応援してあげたいのなら、相手の気持ちが「自分事」として理解できる必要があります。相手と同じ目線で考えてあげられることです。
ビジネスの根っこは相手の悩みを解決することです。悩み解決には、まず相手と共感をつくらないといけません。顧客ターゲットを決めるもう一つの視点に情報発信があります。起業家は専門家としての地位をつくっていきます。
そのために専門家としての情報を日々発信しつづけていきます。専門家情報とは相手にとって役に立つ情報です。より有益な情報を届けるには相手を特定しないといけません。相手を特定しないととんがった情報にならないからです。
「たった一人」を決めます。専門家情報を発信したい相手はだれなのか?これも重要な視点です。顧客ターゲットを決めるには想像よりも自分事を先に考えること。忘れずに実践してみてください。
Q:商品のオリジナリティはどうやってつくるのですか?
商品サービスを考えるとき、今まで世の中にないことをしないといけない、自分オリジナルをつくらないといけないと思いすぎないことです。イチから自分でつくろうとしないことです。世の中にまったくないものなんてそうそうできるものではありません。
まずは成功している会社をマネをして、そこにちょっとひねりを入れることから考えていきましょう。「こんなことがあったらいいよね!」自分ができそうなことを一つだけ加えていくイメージです。あったらいいなが具体化したらそれがあなたのUSP。USP(ユニーク・セリング・プロポジション)とは自分だけのウリのことです。つまり独自性になるものです。これがないとビジネスには勝てません。
日本の茶道、武道、芸術の世界に「守破離」という考え方があります。まず型を忠実に「守」り聴き模倣する段階。次にその型を自分と照らし合わせて研究し、自分の考えや工夫を模索し試みながら既存の型を「破」る段階。最終的に自分自身の型をつくり元の型から「離」れていく段階。3つの段階を表しています。
お手本になる型を見つけ「守破離」していきましょう。新しいアイデアは既存のアイデアの組み合わせです。ビジネスプランを練り込む過程には競合リサーチをしっかり組み合わせていきましょう。そしてあなたのUSPをつくり出していってください。
Q:異業種交流会に参加したら何を意識したらいいですか?
独立起業して人脈づくりというと異業種交流会が定番です。異業種交流会は自分を売り込みたい、知ってほしい人の集まりです。自分を売り込みたい同士が話をしても成り立ちませんよね?なので何回か行くと、これって意味がないよなあ・・・と感じはじめます。
そんな異業種交流会、どう活用したら人脈を広げることができるんでしょうか?「この人はいろんな人を知っていて頼りになりそう・・・と思ってもらえる存在になる」ことです。
異業種交流会で会いたい人がずばり本人というケースはほとんどありません。そんな中、しばらく通うとどういう人とつながりたくなるのか?それは「自分とつながったらビジネスが広がりそうな人」です。
「こんな人を知っています。あなたのビジネスが広がるかもしれません。ご紹介します」こう言われると会ってみたくなりますしうれしいものです。
こんな体験談があります。僕は日本焚き火コミュニケーション協会という事業もやっています。少し前までこのネタでときどき異業種交流会に行っていました。「焚き火ですか、おもしろいですね。広告として使ってみる手はどうでしょう?こんな事例があります。その方とお引き合わせしましょうか?」名刺交換でこんな会話の人がいました。
焚き火イベントに興味をもって参加したい人を紹介してください・・・といつも話しています。でもこの人のように事業を拡げるきっかけを紹介してもらう方がずっとうれしいものです。この人は他の人とのやりとりを聴いていても、こんな視点で会話をしていました。「この人とつながっていたらその先にいろんな人脈がありそう・・・」そんな予感をさせる人物なんですね。これこそ人脈を広げるコツです。
「僕の知り合いにこんな人がいるので紹介しますよ!」相手と話しながらこう言えるかがキモ。この人はたくさんの知り合いがいるみたいで頼りになりそう・・・そう思ってもらえたら、相手との関係は広がっていきます。大切なことは、その場で売ることではありません。つながることで将来的にメリットがありそうと感じてもらうことなんです。
いきなり自分のセミナーの売り込みをしてきた、メルマガ登録を勝手に登録してきた、異業種交流会で会った後、まちがってもこんなことは絶対しないでくださいね。二度とつながれなくなります。「この人はいろんな人を知っていて頼りになりそう・・・と思ってもらえる存在になる」ぜひ目指してみてください。そのためには起業前から信頼できる仲間をつくっておくことが重要になります。
身の丈起業複業を具体化するながれ
Q:セミナーやイベント参加するときどんなことを注意したらいいですか?
起業準備に入るとセミナーや異業種交流会といった場に参加していくことになります。リアルで人と接点をもっていくのはとても大切なことです。ただいつまでも闇雲のこうした場に行くことはおすすめしません。人脈づくりはこんな場にたくさん出ることからできる・・・これはまちがいです。
人脈は与え与えられるものです。あなたがどんなことを提供できるかを決めた上で参加していきましょう。起業準備を加速し人脈をつくるためにぜひやってほしいことがあります。それはあなたが主催者になるということです。イベントの主催者になるとたくさんのことを学ぶことができます。
>イベントを主催する側に回ると、イベント主催のための様々なノウハウが学習できます。また主催者になることにより自身のことをより多くの方に知っていただく機会が飛躍的に多くなります。今回、僕も初めてご挨拶させていただいた多くの方から「フェイスブックではいつも投稿を見ているので、既に知り合いのような気になってました」とのお言葉をいただきました。
>結果として、この経験を通じて自分自身の起業へ向けた成長や自分のビジネスの加速に結びつくのは間違いないと改めて認識しました。ですので起業へ向け成長・加速したい方は、イベントの主催・運営に積極的に関わっていくことを強くお勧めします。
100人規模のイベントの事務局をお願いしたメンバーからのコメントです。机上でいろいろ考えるより一度思い切って経験してみる。これが一番の近道です。主催者になる、つまり「立ち位置を変える」こと。あなたもチャレンジしてみてください。
Q:これまで苦労した経験くらいしかないのですが何かに生かせますか?
その中に人生インタビューというものがあります。これまでの自分の人生をふりかえって、たのしかった出来事と苦労した出来事を思い出します。たのしかった出来事の理由に天職のキーワードがあります。なのでたのしかった出来事とその理由を徹底的の掘り下げます。
じゃあ、なぜ苦労した出来事なのか?ビジネスは何か悩んでいる人の問題解決をしてあげることで対価を得ます。このとき大切なのが相手の本当の気持ちです。相手がどんなことに悩み、今どんな状態にいるのかをちゃんとわかってあげることです。
もし、あなたが過去相手と同じようにつらい思いをしていたら。相手の気持ちを「自分事」としてわかってあげることができます。相手もそのことで「共感」し、心を開いて話をしてくれるようになります。これが信頼関係づくりの基盤になります。他人事として理解しようとするのと自分事として受け止めてあげるのは雲泥の差です。ビジネスは人対人です。お互いの信頼なくして良い関係は築けません。
人生インタビューは数名の仲間でお互いのことを語り合って行います。なぜ人生インタビューの場をつくるのか?それは自分だけではわからない自分を見つけるためです。お互いの人生のバックグラウンドを共有することで理解しあえるもの。人生のウラ側を知ることでしか見えないもの。同じ志の仲間同士で共有し、相手の魅力を掘り下げていきます。自分では気づけないあなたの魅力。それは第三者からフィードバックしてもらわないと見つかりません。
人生にはみんな苦労があります。苦労の度合いは人によって違います。度合いは関係ありません。苦労を乗り越えて今があります。あなたの苦労から得た経験を求めている人が世の中には必ずいます。苦労は宝。起業への軸決めをする際、ぜひふりかえってみましょう。
Q:コラボするときの注意点って何ですか?
「コラボしてやりましょう」「組んでやりましょう」「一緒にビジネスやってみませんか?」独立起業現場でよくこんな会話が飛び交います。「コラボする」一見広がりがあって良さそうなイメージを受けますよね?すぐにでもできそうです。
でも実はコラボって難しいんです。安易にやると失敗します。なぜならコラボする双方に利害があるから。自分のメリットをどれだけ出せるかを考えています。「集客やってるの自分ばっかりじゃないか・・・」「あの人、一緒にやろうと言ったけど実践が伴ってないよな・・・」
役割分担がきちんと決まっていないとこんな雰囲気になってきます。力関係で差があるとぎくきゃくしてきます。起業したてはお客さまをもっていません。なのでお客さまをもっている人とコラボしたくなります。もちろんよいアプローチ方法です。でも考えておかないといけないのはコラボ相手のメリットです。
「あの人と組んだけど、おいしいところだけもっていって自分にはメリットがないじゃん・・・」こんな感じになるのは絶対避けないといけません。特に利益配分は重要です。あやふやなままスタートすると最後でもめることになります。せっかくコラボしたのにおかしな形で破談になった・・・最悪こんな結果を招くこともあります。
自然なコラボをしていくには、お互いがフィフティな関係である必要があるんですね。自然なコラボとは最初から関わるメンバーはフラットな関係であることがベストです。一緒になってみんなでがんばるしかないからです。
まず起業前のフラットな関係コラボでノウハウをつかむこと。自分としての実力、つまり自分のお客さまをもつようになったら、自分より力のある人とのコラボへ進んでいく。起業後の正しいコラボの進め方です。
Q:失敗するのが怖いのですがどうしたらいいですか?
これから起業へ向けて動き出す人は決まって「失敗が怖い」と言います。じゃあ、失敗ってなんですか?と質問します。借金でお金がまわらなくなって倒産すること・・・こんな答えが返ってきます。
それって独立起業がはじまってからのことですよね?サラリーマンで起業準備しているときにはそんなことってないですよね?だってお金は給料があるからなくなることってないですもんね。それはそうなんですけど・・・
こんなやりとりになります。そうなんです、起業準備しているときは致命的な失敗なんてないのです。実行する前からいろいろ考えて何もやらないことの方が人生では失敗です。むしろたくさんの失敗経験を積むことの方が大切なんです。
セミナーをやったけど集客ができなかった・・・これでいけると思った商品が売れなかった・・・自分が思っていたこととはまったく別のことを要求された・・・ブログを書くのがうまくいかなかった・・・
こんなことは日常茶飯事。というよりこの経験があるから次が生まれます。経験のない人には次がありません。起業準備中にどれだけ試行錯誤ができるか?失敗はとても重要です。
失敗が重要なのは失敗だけで終わらせないからです。なぜ失敗したのか検証するからです。次回はどうしたらうまくいくのか?実体験にもとづいた対策を打てます。そのことすべてがあなたの財産になります。
失敗でショックを受けることもあるかもしれません。でもショックを受けたときにこそ本当の意味で自分と向き合えるものです。ショックの度合いが大きい方が失敗の理由を痛感します。二度と同じ失敗を繰り返さなくなります。
「サラリーマンで起業準備をしているうちにできるだけたくさんの失敗経験を積む」これこそ起業後の成功確率を上げる一番の近道です。失敗という言葉に惑わされないようにしましょう。
Q:起業するには覚悟が必要といいますがどんなことなのですか?
起業するには「覚悟」が要ると言います。起業の「覚悟」って何だと思いますか?起業前に覚悟を持てと言われても実はよくわからない話です。起業の覚悟の本当の意味は、実際に独立起業して動き始めないとわからないものです。
今月末で会社を卒業し、来月から起業スタートするメンバーがいます。そんな彼に対し、半年前、一歩先に起業離陸した先輩メンバーが本音のメッセージを贈っています。この中に起業の覚悟の真意が入っています。
やっている身として言えるのは、とにかく「恥ずかしい」とか「これだけはやりたくない」とか選り好みせず、ひたすらメーターを全部振り切ってやる事かなと思います。中途半端だととてつもない不安が襲ってきてどうしようもなくなります。出来てない人は中途半端だから不安が襲ってきて更に出来なくなると言う負のスパイラルになっているのかなと。逆に動いて動いて動きまくっていると楽しくてたまらなくなります。ここまで来ないと起業の楽しさはわからないと思います。共に頑張りましょう~
この先輩メンバーは、ゼロから世の中に二つとない新しい仕事を創り立ち上げました。起業離陸後は、試行錯誤、もがき苦しみながら毎日を送ってきました。でもどんなことがあっても行動することを止めませんでした。ひたすら前を見て進んできました。その結果、たった半年で本命の高額商品の成約という結果を出しました。
「メーターを振り切る」「中途半端にやらない」これこそ起業の覚悟の真髄です。「中途半端にやるから不安になる」その通りです。動かないから不安になります。不安になると動かなくなります。これが負のスパイラルです。こうなると良いことはありません。だから動くことを止めないことです。
一方で起業の醍醐味があります。「動いて動いて動きまくっているとたのしくてたまらなる」これがその先にあるものです。メーターを振り切った人だけが味わうことのできる世界です。起業の「覚悟」は理屈ではありません。今できることをすぐやる、元気なんだからあきらめずにやる、とにかく前だけを見て進む、これだけです。
Q:仲間づくりはいつから始めればいいのですか?
答えは起業前からです。なぜか?起業して成功するためには自分を応援してもらえる人を何人つくれるかにかかっているから。もっというと応援してくれる仲間がいないと事業は継続的に軌道に乗らないからです。
独立起業して最初のカベは1年目です。まさに正念場です。ここをどう乗り切るかが勝負。1年で4割は廃業に追い込まれてしまうんですから。
起業1年目はどんな心境になるのか?「とにかく売上がほしい!」「日銭がほしい!」「何かで動いていないと不安になる・・・」起業してすぐの頃はこんな気持ちが交錯します。家でじっとしていても不安ばかりが頭をもたげます。とにかく外に出て人と会わないと!
ネットで異業種交流会を探す。とりあえず見つけた交流会に行ってみる。その後も手当たり次第に行ってみる。どこに行っても売り込みばかりでぜんぜんつながらない。異業種交流会って意味がないかも・・・そう思い始めます。
そんな中、売上につながりそうな交流会が見つかる。よくきくと入会するには云十万円が必要とのこと。でも売上にはかえられない。人脈もほしい。ここは投資だ!その場で入会を申し込む・・・
そうやって入った会は手当たり次第にお客さんの紹介をし合います。半ば強制的に紹介し合うシステムだったりします。しばらくやったけどたいした成果も出ないし違和感が満載。もう辞めよう。会を退く。
するとここでつながった人のほとんどは今までが何だったかのように周りからいなくなってしまう。あのときにつぎ込んだお金と時間は何だったの・・・こんな感じです。ちなみにこれはすべて僕の実体験談です。
起業後はお互いに利害ありきです。売上を上げることにすべてになります。当たり前のことです。そんな中、時間をかけて本当にお互いを信頼し合える仲間をつくることは難しくなります。
だから「起業前」からなんです。起業前は利害関係がありません。売上ありきでもありません。起業前でお互いフラットな状態で知り合うこと。同じ目標へ向かって苦楽を共にできること。何度も何度も会ってお互いの人となりや人間性を知り合うこと。こうしてできた強固なつながりを起業後も持ち続けること。仲間が困ったときは自然に応援し合える関係であること。これがすべてです。
本当の仲間はお金なんかで買えません。世の中に一人でやって成功した人なんて一人もいません。人はそんなに強い動物ではありません。自分のことを本当の意味で応援してくれる仲間をどれだけもつことができるか。ここにかかっています。
Q:起業家の名刺交換で注意した方がいいことはありますか?
ビジネスの場で不可欠な名刺交換。今も会社でやっている何気ない行為です。これが独立起業後はとても大切になります。
サラリーマン時代の名刺交換は言ってしまえば、会社の看板の交換です。「○○株式会社、課長の△△です」このフレーズの中で自分の名前が占めるウエイトは実はとっても低いものです。今はそう思えないかもしれません。このことは独立起業した後、実感することになります。
僕もそこそこ大手企業に所属していました。一生懸命仕事をしていました。仕事で関わる人とはしっかりつながっていました。でも会社の看板をはずした途端、つながりは減ってしまいました。サラリーマンとして仕事をしているのだから仕方のないことです。さみしさもありました。結局、サラリーマンの名刺は会社の看板ありきなんですね。
独立起業すると変わります。正直、会社の名前なんてどうでもよくなります。「○○株式会社の△△です」こうして会社名と一緒に自己紹介する人もいます。このとき会社名を覚えている人が何人いるかという感じになります。みんな社名なんて関心ないのです。会社名ではなく個人としてどうなのかに注目します。あなた個人がどんな人にどんなことができるのかがすべてになります。
名刺交換は自分という人間を知ってもらう場に変わります。はじめて出会ったときどれだけ相手に印象の残せるかが重要。そのための会話が必要になります。自分の言いたいことだけ散々言う。自己PRに必死になる。
これだけではだめです。自己PRの仕方ばかり勉強しても意味がありません。目の前には相手がいます。まず相手ありきで話をひきだし、その後自分のことを質問してもらう。当たり前のことのようです。でもいきなりができないものです。名刺交換のコミュニケーションは日頃の練習の積み重ねでできるようになります。同じ志の仲間と練習してみることをおすすめします。
Q:ライブカフェバーのようなものをやりたいと思っています。必要なものは何ですか?
一般的にこういう話には物件探しだ資金調達の方法だ事業計画だが取り沙汰されます。でもそれは間違いです。そもそもなぜその仕事がしたいのか?どんなお客さまに来てほしいのか?なぜその人なのか?などベースになる考え方があってその次に具体的なステップを踏んでいくことになります。いきなりリアルで店舗を構えるのではなくまずネットを開設しどんな感触があるかのを試してみるのが一手です。
思いつきだけでは長続きしません。増してこうしたハコ(器)を設けるビジネスは初期投資が伴います。最初の頃は返済に追われます。ずっとやり続けていけるマインドの整理を最優先しましょう。