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複業スタイルの事例2|30代体験談インタビュー|これからは複数がキーワードになる

会社員と並行して、自分がやりたいこと、好きなことをシゴトにしていく複業。その実践者の体験談をインタビューしました。今回は30代で大手企業に勤めるタカヒロさんです。ぜひ聴いてくださいね。

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会社員としての限界を感じた出来事

タカヒロさん(以下敬称略):タカヒロと申します。現業では大手不動産会社のIT関連の新規事業をやっております。新規事業に携わって3年弱ぐらいになります。複業の方は30代の男性会社員向けの働き方について情報発信をしており、ゆくゆくはそれを伝えるような講座とかをつくりたいと思い、今その準備をしているところです。

三宅:30代向けの働き方ということですが、なぜそのようなテーマになっているのですか?

タカヒロ:僕は20代後半の時に非常に本業がうまくいっていて、その時は不動産の営業だったのですが、結構成果が上がり軌道に乗り、出世しようと本気で思っていた時期がありました。30歳ぐらいの時、労働組合で提言する委員として携わっていた時に、成果を上げている自負もあり、もっと営業マンが強化される制度設計のようなものを提案する提言しようとしました。

労使協議会というのが年一回あり、そのテーブルに上がるところまでいき、気合を入れて腕まくりして、さあやるぞと感じでした。当時はイケイケなところがあったのでどんどんやろうとしたのですが、直前15分ぐらい前になって人事の方からその議題を取り下げますと言われました。

なぜかと言えば、大手ということで関係するグループ会社があり、その絡みがあるからとよくわからない理由で直前にもみ消されましたんですね。それがすごく僕の中で会社員としての限界感というか、こうやっていろいろな意思決定は意図せずに握りつぶされていくんだろうなあということを感じました。

この先なりたい姿というのが見えなくなり、同世代の30代で同じような思いをしている人もたくさんいるのだろうと思い、そういう人に対して何かを提供できないかと思ったのがきっかけです。

三宅:大きな組織にありがちな話ですね。

タカヒロ:そうですね、今思えばありがちなんですが。当時はあまり周りが見えてなかったというのもあり、純粋に言おうと思ってました。

三宅:純粋さっていうのはすごい大切なことなんだけですけどね。そういう気持ちがもみ消されがちなところはきっとあると思います。ところで複業は現業をやりながらもう一つ自分のやりたいものを立てていくというものですが、活動を始めてどのくらいの期間になりますか?

タカヒロ:2年弱になります。

三宅:始めたきっかけはどんなことですか?

タカヒロ:きっかけは、やりたい姿が見えなくなり、何か自分でやれることはないのかみたいなところから始まりました。そして起業や複業みたいなところに関心が向き始めて、いろいろと学びを深めていき、自分でやり始めたのが2年前になります。

自分が使える時間を浮き彫りにし、計画実行する

三宅:ちょっと話の色合いが変わるのですが、複業をやっている人に一番多い悩みが、現業をやっている傍で時間がつくれないことなのですが、タカヒロさんはどのようにしてきましたか?

タカヒロ:僕も時間もないという中でやっていますが、とにかく計画化するというのが全てだと思っています。例えば平日だと仕事の後、もしくは朝。土日なら自由に使える方が多いと思います。ご家族がいらっしゃる方だと限られていると思いますが、自分の使える時間帯を完全に浮き彫りにした上で、その中でできることを考えて具体的な行動を起こしています。

僕の場合は曜日別にやることを計画してきました。月曜日はツイッターのツイートを1週間分、一日5本ずつ、合計35本つくり、グーグルのToDoタスクアプリにも入れ込んでリマインドチェックされるようにしています。

火曜日は記事を作成するための構成を2時間ほど考えてます。木曜日は記事の執筆とアップロードをする・・・みたいな感じで曜日別でやることを全部決めて、それを1週間ごとにやっていくと、やりたいことが全部アウトプットできる、そんな感じで落とし込んでいます。

三宅:ルーティンみたいにしているってことですかね。

タカヒロ:そのつど何をやろうかなと考え出したら、アウトプットの質がバラバラになっていくので、何も考えずにやります。アウトプットするためにはこの時間のここを使えば絶対できる・・・というふうに逆算して落とし込んでいるので、やっていけば確実にできるのではないかなと思います。

三宅:「何も考えずにやる」ポイントになる感じですね。ついついあれをやろう、これをやろうと思いがちなので、決められたことをある意味淡々とやっていくというかことですね。さすが時間管理面でもいろいろ発信になさっていますものね。

タカヒロ:そうですね。前はそういう発信をしていましたので、こだわりを持ってやっています。

将来なりたくない姿を明確にする

三宅:時間と合わせてもう一つ、気持ちというのが複業を取り組むには課題になると思います。やる気が続く人と続かない人、続く人でも途中で落ちちゃうとか、いろいろなことが起こりがちです。モチベーションを保つためにどんなことをやっていますか?

タカヒロ:会社員をやりながらというと、ちょっと甘えが出ますね。今、直近でものすごく困っているわけではないわけですから。大手企業あるあるだと思うんですけど。

今は困っていないけど、なにかモヤモヤするというのがあって・・・30代、40代あるあるだと思います。僕には将来こうなりたいよりもなりたくない姿というのが明確にあります。45歳リストラとか、定年延長などがあって、目の前に背中が寂しいお父さん世代が給料をどんどん下げられながらも働いている。なりたくない姿になりたくないということを頭に浮かべると、すごく力が出るので、それをモチベーションの源泉にしています。

三宅:周りになりたくない人は結構いますか?

タカヒロ:もちろんいます。今の部署は比較的若い方が多いのですが、お父さん世代ももちろんいて、寂しい感じを受け取ったりします。今までの経歴とかを聞いたりすると、すごく会社に貢献していて、全部会社にリソースや成果をもっていかれちゃって、ぜんぜん手元に残ってないなという感じます。

頭がいいし優秀な方がもったいないって気持ちもあるので、そういうふうになりたくないと思います。申し訳ないけど反面教師のような感じにさせていただいています。

環境をつくることが活動の大前提

三宅:リソースを持っていかれちゃうっていうのはわかりやすい表現ですね。優秀な人ほどありがちかもしれないですね。複業で2つの仕事をやっていくといっても現業ありき、生活の糧ですからね。現業がめちゃくちゃ忙しくなると、本当はこっちがやりたいと思っていても、うまくバランスが取れないといったことが起こりがちになったりします。精神的にも物理的にも両方あると思いますが、そのあたりはどんなふうに渡り合っていますか?

タカヒロ:時間や体力的なバランスは、置かれた環境に結構左右されると思います。例えば僕が前にいた営業の部署はめちゃくちゃ忙しくて、長時間労働なので活動をする時間がないという感じでした。

今はホワイト寄りの労働環境かなあと思っているので、割と時間はとれています。人によって置かれた環境は選べないので、たまたま今バランスが取りやすい環境にいるのかなと思っています。置かれた環境に左右されるイメージがあります。

三宅:ちょっと突っ込んだ質問になりますが、環境に左右されるとすれば、複業をやっていきたいと思っていても、激務のところへいるとできないということですかね?

タカヒロ:そう思いますね。環境は選べないので、深夜労働で毎日10時11時まで働き、土日も毎週出勤とかいった部署だとしたら、たぶんできないと思います。

三宅:現実的な話ですね。ちなみにタカヒロさんの場合は、営業の時は今よりもう少し時間拘束があったり、長時間労働だったというようなこと先ほどお話しされましたが、その時から複業をやってるんですよね?

タカヒロ:そうですね。やってました。

三宅:その頃はどのようにやっていたのですか?

タカヒロ:労働時間は朝9時から夜10時までと長かったのですが、外周りだったので、結構空き時間はありました。移動やお客さんとのアポの間とかスキマ時間でやってましたね。

三宅:夜中まで仕事やるとか土日も出勤するような会社にいたらダメだと。

タカヒロ:そうですね。100%労働管理されている部署だとしたら厳しいと思います。そういう会社にいない方がいいですね。先行きは長くないと思います。

オンラインが普通になる

三宅:新型コロナでテレワークをやっているそうですが、コロナ前とコロナ後で複業にかかわることだけでなく、自分の周りで変わったこと、起こったことを教えてください。

タカヒロ:現業、複業にかかわらず、3ヶ月くらい在宅ワークをずっとしているので、オンラインミーティングに慣れたことですね。オンラインミーティングしている相手の人もそうですし、オンライン慣れした人は当然ながら増えたイメージがありますね。

複業の方でも、今、30代会社員向けの働き方のコンテンツ準備をしているのですが、これは3つ目でして、この前までは経験を活かして営業マン向けの支援をしていました。その個別相談をするのにオンラインとリアルを選べるようにしていました。

こういう状況もあり、ズームのリンクを送るだけでみんなアクセスできるし、お客さんもオンラインに抵抗がなくなってきて、ほんとリアルとオンラインの境目がなくなってきたなあと感じます。

複数がキーワードになる時代

三宅:働き方という点でコロナ前とコロナ後では何か気づきや学びはありますか?

タカヒロ:今こうして複業という形でやっているのですが、なお一層こういう動きが強まると改めて感じています。コロナの影響で観光業界や飲食関係とかがとんでもない目に遭ったりする中で、ひとつにリソースを投入することのリスクを改めて思い知りました。

僕は幸いにも直接的な影響は受けませんでしたが、現業複業にかかわらず、ひとつに絞るという恐さをすごく感じました。今後はひとつの事業でなく複数の事業を同時にやるみたいなことや会社員でもひとつの仕事であっても複数の収入源をつくるみたいなことが当たり前になってくるのかなと。そういう意味では複数って結構キーワードと思いますね。

複業に向くのはコンテンツ販売

三宅:なるほど、複数のシゴトまさに複業ですね。ちょっと元に戻って、2年半の複業活動でいろいろと試行錯誤があったと思いますが、どんな苦労がありましたか?

タカヒロ:一番感じたのは、複業ということは現業もやるということなのですが、複数やると当然時間をその分生み出すのが難しくなります。そんな中、複業が発展していくほど疲弊するビジネスモデルはしんどいということを思い知りました。

例えば、僕が動かないと何も提供できないセミナーとか個別面談系のコンサルティングは、僕がすべてのリソースを持っているので、会社員と並行してやると、売れれば売れるほどしんどくなっていくんですね。

そういう意味で複業にはコンテンツ配信とかコンテンツが資産化できるものの方が向いているし、そういうものの方がいいのかなと思います。

なぜそう思ったのかというと、以前やっていた営業支援のビジネスで、ありがたいことにコンテンツが比較的収益化ができたり、個別相談をいただいたりしたのですが、お客さんもお互い会社員なので時間を合わせるのが難しい状況でした。現業が終わった後、夜7時半からやったりして負担を感じるようになりました。そうなると続かなくなってしまいますね。

複業として考えれば別に今すぐこれやらなくても困らないから、自分が時間を投資すればするほど疲弊するようなやり方は、長続きしないのではないかというのが2年半を通じてわかったことです。

三宅:実践者ならではの説得力ですね。

タカヒロ:あ、爆発的に売れたというのではなくて、ちょろちょろ入ったぐらいで、しんどさを感じていたんですね。サラリーマンをやって固定収入が入ってくる中で、こんなに疲れてまでやれるのかなと迷いが出ると思うんです。

迷いが出ることを学んだので、もし今から複業を始めるのであれば、プラットフォームもいっぱいあるので、そこで情報発信して収益化できるようなモデルとかを模索するのもいいのではないかなと思います。

できることよりやりたいこと

三宅:ところで今は3つ目のテーマだそうですが、3つに変わっていったというのはなぜですか?

タカヒロ:1つ目は時間管理やタイムマネジメントについての情報発信、2つ目は元々やっていた営業のノウハウの発信、3つ目が30代働き方というふうに変わりました。1つ目、2つ目はできることを発信するみたいな、できること寄りです。3つ目はやりたいことでできることも入っています。比重が違っているのが大きな違いですね。

三宅:やりたいことっていうところですね。

タカヒロ:やりたいことでできることが入っていて必要とされているという感じです。いろいろやってきて、順序としてやりたいことが一番の方がいいとわかったからです。

会社に心はもっていかれない

三宅:なるほど、わかりました。では最後に複業やってきて得たことがあれば、これからやりたいという人にも役に立つのでお願いします。

タカヒロ:視野が広がるっていうのが一番の感想です。会社で目の前の仕事に明け暮れていて、それが楽しければ楽しいでいいと思いますが、楽しいとしても将来の目算は自分では立てられないと思います。

自分である程度ビジネス化するスキルがあって、スキルというのは情報発信とかマーケティングなどのことで、それらが身についていて力があれば自分で収益を立てられるようになります。最悪こういうふうにできるとか方向転換がしやすいし選択肢が増えると思います。

会社員だけをやっていて、どうしようかな大丈夫なのかなみたいなことだけで働いている時と比べると、あまり会社に対してコミットしすぎない、心だけはもっていかれないようになりました。視野が広がったり心のゆとりがあるというのが一番実感値としてありますね。

三宅:心はもっていかれない。いい言葉やなあ~

タカヒロ:すごくありがたいことに、今現業も苦労はもちろんありますが、仕事は楽しくて得るものがあるのでやめていません。尊敬している先輩もいてすごく勉強になるのですが、昼夜を注ぎ込んでいます。捧げた時間は良いも悪いも全部会社に吸い取られていると。

僕はそこを冷めた目で見ていて、そういう意味で楽しくても心だけはもっていかれないように気をつけているし、長期的に見て、自分の人生をちゃんと見失わないよう会社で得るものは盗ませてもらった上で、自分でちゃんと道をつくっていくということを意識してます。

三宅:なるほど。いい話です。まだまだもっと突っ込んで聴きたいのですが時間の限りもあるので。最後にご自身のPRがあればお願いします。

タカヒロ:8月に電子書籍を出版します。2つ目の事業でやっていた営業マン向けのものなのですが時間が掛かりました。営業マンに限った話ではなく、人とのコミュニケーションに困っている人にも役立つ内容です。具体的には自分の実体験から性格が内向型の人向けに書いていて、内向型の人が組織で生きていくにあたって困りそうなことを解決する事例を載せています。アマゾンとかで発売されますので、もしよろしければ手に取ってみてください。

三宅:タイトルはもう決まっていますか?

タカヒロ:仮ですが「内向型流トップ営業戦略」です。

三宅:内向型流は惹きの強いタイトルですね。読者が広がることを期待しています。今日は貴重な時間をありがとうございました。

タカヒロ:ありがとうございました。

「内向型流トップ営業戦略」はこちら

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