自分で身の丈のシゴトをつくっていくためには必要なステップや要素があります。本記事ではその都度セミナーの場などで行ったレクチャーを動画撮影したものを抜粋まとめています。タイトルでピンときたものをチェックしてみてください。(※撮影時期は2015年、2016年になります)
ビジネスプランのつくり方
起業していくために必要なビジネスプラン。どうやってつくっていくのでしょうか?ビジネスプランには重要な2つの軸があります。「だれを」「どうする」、「どんな人が」「どうなるのか」です。たったこれだけのことです。でもとても奥が深い要素です。
「だれを」とは顧客ターゲットのことです。あなたの顧客ターゲットはどんな人ですか?という質問に対し、20代から50代の女性です、と答えたりします。これは顧客ターゲットになっていません。なぜなら20歳の女性と59歳の女性はまったく違う人だからです。
ビジネスはお客さまの困り事、悩みを解決することで対価を得るものです。20歳の女性と59歳の女性の悩みはまったく違うものですよね。そもそもお客さまの悩みが理解できていないところにビジネスは成り立ちません。だから「だれを」を決めるときは「たった一人」をイメージしていきます。
これをペルソナと言います。あなたがビジネスをはじめるときの「理想のお客さま像」です。こんな人がいたら一番悩みをわかってあげられるし、悩みを解決してあげられる、そんな顧客像です。ぜひ身近な人の固有名詞を挙げてみてください。そうすることでよりリアルに悩みがわかるようになります。
「どうする」は提供価値です。商品サービスを提供することでどんな価値が提供できるのかを明確にすることです。商品サービスの説明ではありません。あくまで商品サービスを買ってもらったら「どうなるのか?」です。
お客さまは商品サービスが欲しくて買うのではありません。今、自分が抱える問題を解決できるか否かで商品を買います。ダイエットDVDそのものが欲しいのではなく、それを買ったらダイエットが続けられやせることができるから買います。営業というと、ついつい商品を説明してしまいがちです。お客さまにはどんな価値があるのか、お客さまの目線で考えるトレーニングが必要です。
専門家になる方法
起業するとは専門家になることです。専門家には専門分野が必要です。専門分野を決めるとは、「○○の第一人者になる」、「○○と言えば自分」になることを決めることです。一見、敷居が高そうです。どうやってつくっていけばいいんでしょうか?
ちなみに当時の僕は「起業前のモヤモヤを解決する専門家」「ゼロからの自分サイズ起業の第一人者」「起業モヤモヤと言えば三宅」です。今でこそ自信をもっていますが、起業当初にこんなことが言えたはずがありません。
サラリーマンとしての絶頂から転落、1年間にわたる強烈パワハラを受けました。どん底のときは、人と顔を合わすこと、話すことさえできませんでした。自分がこんな状態だったことを他人に話すことは正直いやでした。マイナスの体験ですから。こんな暗い過去があるなんて言いたくもありませんでした。
でも起業してマイナスの体験をすべてオープンにしました。世の中には大なり小なり同じような思いで行き詰まっている人がいるはず。そんな人に少しでも役立つのならという思いだったのかなあ?定かではありませんがとにかく自己開示しました。
すると「三宅さんの過去の体験に共感しました」「同じ思いをしていらっしゃるので気軽に相談できそうと思いました」「上手くいっている人とは共通点がないので話しづらいです」こんなお話をいただくようになりました。
専門分野は自分の過去にこそネタがあります。厄介なのは、このネタは自分だけで考えても出てこないところです。なぜなら自分だと当たり前と思っているからです。
今まで自分の弱みとかコンプレックスに思っていたものでも、視点を変えると強みや独自性に変わります。さらに言うと、負の体験こそ他に変えられない財産です。お客さまの痛みがわかってこそ本当の解決策を生み出すことができます。これがビジネスの基本だからです。
その意味であなたが背負ってきた過去や苦労はすべて専門分野として生かすことができます。むしろ苦労や挫折経験のない人は専門性を立てるのが難しいです。あなたが歩んできた人生はオンリーワンです。専門性、独自性をつくるのは、あなた自身の人生ドラマそのものです。
自分でシゴトをつくることの意味
起業と独立は意味が違います。独立とは、例えばフリーランスになって仕事を始めることです。デザイナーとして独立しました。これからはフリーです。ぜひ仕事を紹介してください・・・こんなイメージです。一見、自立したように見えますが、そうではありません。誰かに仕事をもらって生計を立てていくからです。その意味ではあまり雇われと違いがありません
起業という字は「業を起こす」と書きます。つまり「自分で仕事を創り出す」ことです。世の中にある仕事に自分をあてはめるのではありません。デザイナーになります、ライターになります、ファイナンシャルプランナーになります、弁護士になります・・・そういうことではありません。今まで世の中になかった仕事を創り出していきます。
それを表すものが肩書きです。肩書きにはこだわります。「世界にたったひとつだけの肩書き」。ということは「世界にたったひとつだけの仕事」ということになります。どうです?この響きわくわくしませんか?自由で、自分らしく、責任をもって、自分サイズのしあわせをつかむ、それがフリーエージェントという働き方です。
「えっ?そんなことでご飯が食べられるんですか?」今まで見たことがない変わった肩書きを見ると、こんな質問をされます。「はい、もちろん食べてますよ!」こう答えられる快感。この感覚を味わってください。フリーエージェントアカデミーOBOGにはそんなメンバーがたくさんいます。
せっかく起業という道を選ぶんです。あなたが心からわくわくできる仕事をするべきです。とりあえず自由が得られて自分だけで食べていける・・・そんなレベルだともったいないです。それにたのしくありません。いつまでもずっとわくわくしながらできる仕事、そんな仕事を創り出していきましょう。
起業したらどうなるの?体験談
「起業したらどうなるんだろう?」「お客さまがとれなかったらどうするんだろう?」「そもそもどうやって食べていってるのか知りたい」「本にはそんなリアルな体験談なんて書いてないし・・・」
起業後にはいろいろな不安を感じますよね?不安を解消するにはどうしたらいいんでしょう?答えは起業の先輩から生の話を聴くことです。それ以上のものはありません。
「そんなこと言っても自分の周囲はサラリーマンばかりだし・・・」「起業の先輩なんてどこへ行ってどうやって見つけるの?」次のハードルですね。それに起業家ならどんな人でもいいというわけではありません。
なかには思いつきで無責任な発言をする人もいます。そんな話をつど真に受けていたら、進む方法はブレまくりです。僕にも起業してすぐの頃、いろんな人の話を聴きすぎて右往左往した苦い経験があります。どうしたら良き先輩、後輩の関係がつくれるのか?いろいろと試行錯誤してきました。
フリーエージェントアカデミーには起業前のモヤモヤからスタートし、わくわくを仕事に変え、現役起業家としてバリバリ活動している先輩がいます。そんじょそこらにいる起業家先輩と違うところ。それは人一倍後輩思いなこと。何より一人ひとりが人にやさしいこと。
自分自身がモヤモヤから苦労して現在にいたった人ばかり。だから同じ道を歩んできた後輩のことをとても大切にしています。普通、第三者には絶対話すことのない失敗談や生々しい話を語ってくれます。
動画はそんなやりとりのひとコマ。フリーエージェントアカデミーOB「写心家」の永田知之さんです。さいたまベーシック授業で行われた「プレミアムメンバーぶっちゃけ質問コーナー」。彼が後輩の質問に真剣に向き合う姿が伝わってきます。
起業は一人ではできません。同じ志の仲間、良き先輩をもってはじめて成就します。あなたもまず起業の仲間づくりからスタートしてみましょう。
モチベーションは人とのつながりから生まれる
「僕の親友が企画するイベントです。○○な人はぜひこのイベントで仲間と過ごす楽しい時間を味わってもらいたいです!」
メンバーの一人がフェイスブックでイベントの告知をはじめました。すると別のメンバーがこんなメッセージとともに応援シェアをしました。「イベントをシェアしてくれただけでもうれしいのに、親友なんて呼んでくれて感激しました」イベントを企画したメンバーは話していました。
誰かに言われたやったとか、紹介し合おうということでやったことでもありません。その人のことを思って、自然に紹介したのだと思います。この「自然に」というところがとても大切。本当の意味での紹介は、他人に言われてとかノルマでするものはありません。相手のことを思って、その人を一人でも多くの人に知ってもらいたいという気持ちから生まれるものだと思います。
知り合いが「ビジネスはコンテンツより人でつながりたい」と話していました。まさにこの言葉通り。「何をやっているかではなくだれがやっているか」こそが重要です。
コミュニティを形づくる根幹は「人」。最近、FAAで日々起こっている出来事をみて強く感じています。そのあたりをさいたまベーシック授業で語ってしまいました。よかったら動画をご覧になってみてください。
コミュニティでは何よりもそんな人と人とのつながりを大切にしています。起業という共通ゴールのもと、生涯の友になれること。常に置く目標です。
起業準備に入る前の5つの質問
30代、40代、50代のサラリーマンが起業準備に必要な前提条件とは何だと思いますか?会社設立、事業計画、資金調達・・・そんなキーワードが浮かんできます。もちろんこれらも必要なステップではあります。でもそれよりもっともっと大事なものがあります。次の5つの質問の答えをつくることです。
(1)起業の先にあるものは何ですか?
(2)起業離陸する期限はいつですか?
(3)家族の理解は得られていますか?
(4)最低限のお金は貯めていますか?
(5)集客する仕組みをつくることを意識にしていますか?
この5つの質問に対する答えがないのなら起業準備がスタートできません。ひとつでもぐらつくものがあるのなら考え直してみましょう。サラリーマンが起業準備するとき一番重要なことはサラリーマンをしているうちに稼ぐ土台をつくってしまうことです。「サラリーマンをしているうちに」というのがキモです。
サラリーマンのうちは収入が安定しています。この間にどれだけ地道にコツコツとした集客できる基盤をつくっていけるのか。ものすごく大切です。これができたら起業スタートアップの成功確率は断然アップします。でも実際は気がつかないんです。仕事が忙しいから時間がない、コツコツやっても目に見えた成果が出ない・・・そんな理由で行動に移せないんです。やり続けられた人だけが起業離陸に成功していきます。
「サラリーマンをしているうちに稼ぐ土台をつくること」しっかり心に刻み込んでください。
あり方があってのやり方
起業に必要なスキルって何だと思いますか?それは「正しい手順」で土台をかため、その手法を学ぶことです。この「正しい手順」というのが重要です。
「ビジネスアイデアでこんなの思いついた!」「お金のことをどうするか学びたい」「ホームページってどうやってつくるの?」こんな感じでつまみ食いで学んでも起業成功への本当の力はつきません。
なぜこの仕事なのか?の自分軸をしっかりと決め、その後ノウハウを学んでいく順番がとっても重要です。これを起業準備の「あり方」と「やり方」と呼んでいます。「あり方」ができた後に「やり方」を乗せていきます。
起業の引き金になったこと
三宅哲之「人生インタビュー」の第二幕。大手企業を辞め、ベンチャー、中小企業と渡り歩き、独立起業。そのプロセスを赤裸々に語りました。(聴き手:人生ふりかえりで相手の魅力をひきだすインタビューの専門家 はにわさとし氏)
<大手企業退職⇒ベンチャー⇒倒産、失業⇒中小企業再就職のプロセス>
幹部候補生研修事件を境に僕のサラリーマン人生は一転しました。3ヶ月~6ヶ月に一度程度の異動、左遷、降格、減給など。こんな島流し状態で行き着いた先。そこには会社でも部下いじめで有名な上司が待ち構えていました。毎日毎日その上司の部屋に呼ばれました。「お前には家族がいたよな。オレの言うことを聞かなかったらどうなるかはわかっているよな?」人事権を楯にしたプレッシャーの連続。どこで何をしているかつぶさに行動管理される日々。
出先から動くときは必ず電話することを強制されました。そんな日々が続くこと1年。最後は会社の建物を見ただけで吐き気をもよおす感じでした。このままいなくなった方がラクなんじゃないか・・・電車のホームをふらついたことも何度かありました。家族の応援に加えあるきっかけで「このままではだめになってしまう」と思い直しました。リクルートエージェントとかいろいろな人材紹介会社とやりとりをはじめました。
たくさんの選考を進めながら最後に出会った案件はベンチャーの立ち上げ。いろんな業種に顔を突っ込めて自分でイチからできる裁量範囲もでかそう。ここしかない!決めました。始発から終電までの仕事がはじまりました。11月に創業した会社で年末年始も休みなく働きました。やりがいがありました。
ところが途中から会社の経営がおかしくなってきました。それまで社員に向いている姿勢を見せていた幹部陣も態度を豹変させました。直属の営業役員からは毎日夜中のメールでプレッシャーをかけられ続けました。そうこうしたある日、会社は倒産。リーマンショックが引き金でした。
またしても職なし。当時年齢は45歳。この年では仕事もなかなか見つかりません。ハローワークに通ったり数ヶ月は右往左往していました。そして条件はかなり下がりましたが小さな会社への転職先を見つけました。「30人の選考から選ばれた人ですよ」そう人事部長に言われました。
でもなぜか会社に入ると仕事がない。毎日仕事らしい仕事もなくたまにエクセルで表をつくってくれとかワードで文を書いてくれと言われる日々。社内のコミュニケーションもゼロの雰囲気。家から持参したお弁当を近くの公園で一人で食べる毎日を送りました。今思い返すとそれはそれでとてもつらい毎日でした。
その会社で1年弱過ごしたある日、ワンマン社長に北海道担当になれと辞令を受けました。「ここで受けるとどうしようもないサラリーマン人生で後悔しか残らない」そう思いました。まさに行き場を失った感じです。それまで3回も波が来ました。自宅に帰って相談しました。「もういいじゃないの?やっちゃったら?」嫁さんはそうひと言つぶやきました。
大手でやる気に満ちて周囲を巻き込みガンガンやっていた頃、パワハラを受けて沈んだ頃、ベンチャー倒産になった頃、最後の会社で空虚の日々を過ごしていた頃。このすべてを見てきて出た言葉。このひと言で決心がつきました。46歳独立。
今は毎日がたのしいです。わくわくの日々です。あのまま会社にいて組織の中を泳ぐことに徹してそこそこの地位にいたかもしれない自分。今こうして毎日アップダウンいろいろあるけど自分で人生をつくって活力ある自分。人生という意味でどれだけ大きな差があるか計り知れません。
あなたの今の苦労やつらさはすべて未来の自分のためにつながっています。今こうして当時を振り返ってそう感じます。今だから言えることかもしれません。でも必ず未来は拓けます。信じて進んでいってください。あなたも自分の人生を自分の手でつくっていきませんか?それがどれだけ大切なことかがあとになってわかる日が必ずやって来ます。
サラリーマン人生を一変させた出来事
今日は少し趣向を変えてお届けします。三宅はサラリーマンを23年やってきました。その間の浮き沈みを人生のライフラインで表現しています。今回はその第一幕。順風満帆だったサラリーマン人生がどうして一気に奈落の底に落ちていったのか?その出来事について語りました。
(聴き手:人生ふりかえりで相手の魅力をひきだすインタビューの専門家 はにわさとし氏)
<出来事のエッセンス>
新卒から12年が経ち、三宅は幹部候補生に選ばれました。そんなある日、幹部候補生を集める1泊2日の研修が開催されました。当時の社長(CEO)は言いました。「君たちは選ばれた人間だ。会社の将来を良くするためにどうしたらいいか、ぜひ本音で話してほしい・・・」
「会社の未来のための本音トークの場なんだ。じゃあフランクに話そう」そう思いました。参加メンバーが一人ひとりがコメントをはじめました。「○○計画をもう少し見直した方がいいと思います」「来期の○○をこういう方向にできたらと思います」みんな通り一遍の話ばかり。そんなの普通の会議でいつも言ってることじゃないの?そんな感じでした。とても本音とは言えない話ばかりです。「もっと本質的なことを言う場ではないのか?」僕はますますボルテージが上がりました。
幹部候補生とはいえ僕は現場あがり。他のメンバーは本社で中枢になるポジションの出身者ばかりでした。そんな僕は現場の問題点をいやというほど抱えていました。本部が現場やお客さまをみていないから問題が起こっているんだ!日頃から本部に伝えたいことが山のようにありました。現場の人たちが困っていることの根っこの原因は会社の上層部にありました。
そして迎えた自分の番。僕は思いの丈を発言しました。現場の人が決して伝えることのできないことを代弁するかのように。発言し終わると部屋が静まり返りました。冷凍庫のように凍った感覚です。「いったい何が起こったの・・・」動画にはこの続きが収録されています。
サラリーマンから起業準備して良かったこと
フリーエージェントアカデミーでは今、起業準備活動をしている人に即興インタビューをするコーナーがあります。ちょっと先行く先輩が後輩のために自分の実体験を語ってくれます。前準備いっさいなしなのでリアルな話が聴けるのが特長。またインタビューを受けた人は、新たな気づきを得たり、自分の頭やビジネスを整理することができます。
今回は「プロ合コンコーチ」アモーレ石上さんに登場いただきました。合コンを20年間にわたり2000回経験、その中で得たものを生かし30代独身男性を強力にサポートします。
通常はメンバー限定公開ですが、今日は特別にその模様をご紹介します。動画をご覧になってください。インタビュー内容のエッセンスです。
Q:起業しようと思ったきっかけは?
外資系の会社でいきなりクビになりました。もともと起業は視野にあったけど、会社や景気などに左右されるのではなく、自分の力で食べていけるような人間になりたいなと思いました。
Q:起業準備して良かったことは?
今でも印象に残っていることは、FAAに来たときメンバーのみなさんが輝いていて、目がきらきらとしていたこと。こういう生き方をしてみたいなと感じました。今まではサラリーマンだったので、会社の中でうまくやっていくにはどうしたらいいかをメインに考えてきました。起業していくには自分の力でやっていかないといけないので自分自身に力をつける「自分磨き」(インプット)をどんどんしないといけないと考えるようになりました。それと「アウトプット」情報発信ができることが重要だと意識と行動の変化が起こったことです。
Q会社に辞めると公言したら思わぬ展開があったそうですね?
起業離陸時期を決め、先日会社に申し出しました。多少は引き留めてほしいなという思いもありましたが・・・(笑)すると、会社から予期せぬ逆提案がありました。まず副業はやっていいということ。週1回くらいは休みがほしいと頼むとそれも受け入れてもらいました。なので今は週4日会社に行って残りの3日を起業活動に充てています。
Q:新しい働き方の選択肢をつくりましたね?
今の立場を活用した情報発信ができるのではないかと考えています。今はハイブリッドの状態ですが、目標はあくまで完全起業です。これからは恋愛指南塾の立ち上げに邁進します。
Q:2年強起業準備してきた経験からこれから後を来る後輩へメッセージを。
起業にとどまることなくこれまでの人生は常にまわりの人に助けられてきたと思っています。いろんな人と接しその人の価値観にふれながら、自分が目指す人間でありつづけることが大事だと思っています。それを実行する手段は「飲み会に出る」ことです。
お酒が飲める飲めないは関係ないし、時間がなければ少しの時間でもいいです。飲み会に参加せずに帰ってしまう人と10分でもいいから参加する人の間には大きな差が出ると思います。これってだれでもできることです。まずここから始めていかれることをおすすめします。
最後のメッセージには石上さんが提唱する「合コン力」への思いがいっぱい入っています。数年経った今、石上さんは多方面に活躍の毎日を起こっています。
人脈の考え方
起業には人脈が必要。たしかにそうです。でもその真意を知っておく必要があります。「人脈」という言葉が誤解を招いているように思います。結論から言うと「同じ志の仲間」は必須です。でも人脈ということにこだわる必要はありません。
起業に必要な人脈の真意についてインタビューを受けました。ご覧になってください。(聴き手:魅力をひきだす人生ふりかえりインタビューの専門家;はにわさとし氏)
■インタビュー骨子
人脈というと、ビジネスありき利益ありきでつながっていくような関係をイメージします。でも「本当の仲間」とはそういうものではありません。相手がどういうビジネスを知っていることはもちろんです。
それに加えて、その人の人となりとか人間性を知っていることが大切です。だれか身のまわりに困った人がいたら、仲間を紹介してあげよう・・・自信をもって言えるような関係です。人に紹介するということは自分が責任をもつ必要があります。責任ももてないのに安易に紹介するなんてありえません。
という理由から「人脈でなく同じ志の仲間づくり」にこだわっています。天職塾ではそのために「起業前から」知り合っていくことを柱にしています。起業後は「ビジネスありき」「利害ありき」のやりとりになります。これは当たり前のことです。でも利害がからむとお互いフラットな関係づくりは難しくなります。
起業前から利害関係なしで同じ目標へ向かっている人と何度も接することでお互いの人となりがわかり、本当の信頼関係が築かれていきます。こうして起業前にできた強固な人間関係は起業後もずっとずっとつながっていきます。そんな仲間が100人いたらどうでしょう?何者にも代えがたい財産ですよね。
重要なことは「起業前」から「起業後」が一気通貫でつながる仲間づくりです。実際、予想を超えるようなエネルギーや応援し合う状態を目の当たりにしています。起業には同じ志の仲間づくりが必須、断言します。
第一人者を目指そう
起業家は「第一者」を目指します。「○○と言えばあなた」です。そんな大げさなことできないよーと思いますよね?いえいえ、できるんです。大きなフィールドでなく、あなたしかいないような小さな畑をつくります。ニッチな分野ですね。
当時の僕はいわゆる起業コンサルタントや起業コーチという職種でした。この世界ではたくさんの競合がいます。でもその中でもサラリーマン専門と言っています。もちろんサラリーマンの方だけを対象にしているのではありません。あえてサラリーマン専門と名乗っています。
サラリーマン専門も他に競合がいると思います。なのでさらに漠然と起業のことを考え始めた初期の初期段階の人に特化しています。これを起業前でモヤモヤ状態の人と呼んでいます「起業前のモヤモヤを解決する専門家」と名乗っています。
この世界では誰にも負けない自信があります。サラリーマン時代、他の人がしないような体験してきました。サラリーマン起業へ向けてのモヤモヤした悩みは人一倍理解しているからです。
「人にやさしい起業家育成と言えば三宅」「天職デザインと言えば三宅」「モヤモヤ相談と言えば三宅」「日本版フリーエージェント育成と言えば三宅」こんな立ち位置を確立していきたいと思っています。他ではなくこの世界では第一人者になれるよう日々意識しています。
あなたも自分の実体験を生かしたら他にないオンリーワンがつくれます。そして「第一人者」を目指してください。
サラリーマンが起業ネタを見つけるときの発想法
自分が起業して何をしたらいいのか?どんなことができるのか?どんな人を相手にしたらいいのか?まず絶対土台にしてほしいのは「自分自身の実体験」です。基本は自分が体験したことでないと説得力がありません。こんなのがアイデアとしてイケるかもでは弱いです。自分が体験したことは他のだれも経験していません。あなたのオンリーワンなんですね。
次に自分自身を体験をベースにして、「うれしかったこと」「困ったこと・悩んだこと・苦労したこと」「あったらいいなと思ったこと」の3つの視点で考えていきます。
「うれしかったこと」はそのまま形にすればいいです。あなた自身が心底うれしかったことは相手にとってもうれしいことです。「困ったこと、悩んだこと、苦労したこと」こそしっかり振り返ってください。ビジネスの根幹は相手の悩みを解決することです。そのとき相手の抱える悩みを自分事として受け止めてあげられるか。信頼関係づくりのベースになります。
「あったらいいな」はビジネスアイディアを見つけるキーワード。今まで世の中になかったことです。実現したら「ありそうでなかったよね」が出来上がります。思ってはいたけど、具体化していないこと。「あったらいいな」から新しいビジネスが生まれます。自分自身の実体験を振り返って3つの視点で考えてみる。ぜひやってみてください。
営業するには情報発信
起業した後、営業していかないといけない。どうしたらいいの?営業していかないとお客さまは集まってきません。どうしたらいいのか?営業活動はネットとリアル両方で情報発信していきます。徹底して大量に情報発信していきます。
ビジネスは人対人。ネットだけでもだめです。リアルだけだと先細りになります。やろうとするビジネスの内容によってどちらにウエイトを置くかは変わってきます。でも必ず両輪で動かしていきます。
ネットはホームページを育てていくこと。そのためにコツコツ継続して情報を発信していく。
見込み客のとって役に立つ記事を書いていく。日々アンテナを立てて過ごす。検索してもらえるようにキーワードを吟味する。この基本動作しかありません。
リアルは闇雲に手当たり次第にアプローチしないこと。見込み客が集まっているところを探す。自分のパートナーになってくれる人を探す。これがポイントです。
セミナーのはじめ方
起業して一番重要なことは集客です。集客方法の中でも有効なのがセミナー開催です。
・集中して一度に複数の人に自分のことを知ってもらえる
・自分のビジネスに関心がある人(見込み客)だけ来てもらえる
・講師(先生)の立ち位置で商売が話しやすくなる
・次のステップへ向けて話が進めやすくなる
セミナーにはたくさんのメリットがあります。
異業種交流会に自分が行ったときと比較してみると明らかです。自分からアプローチしないといけない、そもそもどんな人がいるかもわからない、自分のビジネスに興味がある人はほとんどいない(相手は自分のビジネスを売り込みに来ている)、次のステップに進められるケースはひとにぎりです。セミナーのやり方を覚えましょう。
起業の先にあるもの
起業準備に入るとき、一番最初に必要なものってなんだと思いますか?知識、資金、方法論?いえいえそんなことではありません。あなたが起業したときその先にあるものは何なのか?起業してどんな人生をつくっていきたいのか?
未来像です。その未来像をカタチにするために起業という手段がある。自分が思ったように自分自身の手でつくりだしていきたい。それなら起業という選択肢になるという思考です。起業すること自体を目的にしないことです。
現役起業家の体験談
コミュニティでは月1回メンバーが集まる定例会を開催しています。その中の目玉コンテンツのひとつがプレミアム体験談インタビュー。FAAから独立起業した卒業生が「ここだけの」生々しい話をしてくれます。今回は写心家の永田知之さんに登場いただきました。(2015年撮影)
■インタビューダイジェスト
Q:独立してどのくらいですか?
1年8ヶ月です。
Q:起業したきっかけは?
20年以上自動車関連の会社にいました。40代を過ぎて少し病気(血液のがん)をした時期がありました。写真で次回会うことができないかもしれない人が笑顔になった経験がありました。その経験が忘れられなくてもしもう一回チャレンジできるんだったら自分は写真家として生業としてやってみたいと思いました。
Q:起業してよかったなあということは?
毎日がたのしいんです。それが一番しあわせです。誰かに会う、何かを撮る、とにかくたのしいです。僕のファインダーを通してその人がよろこんでくれることは何者にも代えがたいです。
Q:起業して苦労したことは?
集客は悩ましいですね。常に新しいお客さんを集めていくのは新しいコンテンツも作らないといけないし苦労しています。でも今はおかげさまで人が人を連れてきてくれるという感じでまわっています。紹介や自分の写真をみて「誰に撮ってもらったの?」と口伝てになったり。
Q:仕事の世界観を教えてください。
人生は長いようで短いものです。一度きりの人生なんで後悔したくないし、目をキラキラして毎日を送っていきたい。サラリーマンの頃はパソコンに向かって眉間にしわを寄せて会話もない、そんなときもありました。そうではなく、やっぱりたのしくいきいきと仕事をして生きていくことが大事なんじゃないかなと思って起業してよかったなと思います。
Q:これから起業を目指す人にメッセージをお願いします。
準備は大事だと思います。でもある程度の勢いと期限を決め、ブレない動機ができたら迷わず進んでいってほしいです。お金のことは不安だと思いますが、仕事なんていくらでもあるしだめなときはバイトでも何でもしてすればいいんだくらいの覚悟をもってがんばってほしいです。