アイデア発想力

起業ネタを探す14のアプローチ法~身の丈ビジネスアイデア発想力

「どんなことで起業したらいいんだろう?」「自分に何ができるんだろう?」「自分がやりたいことって何なんだろう?」漠然と起業について考えているとこんなことが頭の中を巡る。起業ネタを考えるには思考を広げていく必要がある。本記事では何も決まっていないところから起業ネタを見つけていく発想法についてまとめた。

自分が向いているものから入らない

よくあるのが「自分に向いているものは何だろう?」と考えてしまうこと。これはしないでほしい。自分に向いているものが何?というのはこれから就職するときや転職するときに考える方法だからだ。いわゆる適職を考えるというものがこれにあたる。
 
起業は自分で仕事を創り出すことだ。向いている向いていないは、相手任せの視点だ。例えば、自分は講師やコンサルタントに向いているか向いていないかを考えているようなもの。それって今ある仕事に自分をあてはめているだけで自ら仕事をつくっていることにはならない。
 
起業ネタを決めると言うと軽いイメージになる。そうではなくこれからの仕事軸ひいては自分軸を決めるという視点で考えてみてほしい。どうやって決めていくのか。次の質問の答えを掘り下げていくことでできる。
 
☑あなたがワクワクできることは何ですか?
☑何をしているときに一番ワクワクしますか?
☑第三者からみて何をしているときワクワクしているように見えますか?
☑あなたの自分らしさって何ですか?
☑あなたが仕事で大切にしているものって何ですか?
☑あなたが人生で大切にしているものって何ですか?
☑あなたの個性ってどんなことですか?
☑なぜその仕事がしたいのですか?
 
この質問に対する答えをつくってみよう。答えを出すためには自分自身を振り返る必要がある。あなたがこれまでに生きてきた足跡をしっかり掘り起こし書き出してみよう。忘れていたようなものの中にあなたの原点や価値観が見つかる「今ある仕事に自分をあてはめるのは転職、起業は自分で仕事を創り出すこと」そもそも入口が違うことを覚えておこう。
 

自分の現在・過去・未来を書き出してみる

まず今までの人生を振り返る。棚卸という。この作業をしっかりやることから始まる。自分のこれまでを多面的に書き出していくことだ。下記は棚卸作業に取り組んだ踏んだ人のコメントだ。
 
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現在1ヶ月の事前課題に取り組んでいます。自分の心と体、脳が漠然ととらえていること、今の時点でしっかりはっきり書き出していく。シートを通して想いをかたちにし自分軸を創り出すウォーミングアップ。課題はそこが肝となっているなあと実感しています。
 
まずは、これから行く道(未来)と今の自分とのつながりを。ビジョンや将来イメージからこの数年間での道筋を描く。具体的に取り組みたい・取り組むべき実行プランとして洗い出す。次いでこれまで来た道(過去)と今の自分とのつながりを再確認。出来事をどんな感情をもって体験したか。経験したことの意味づけと共に掘り下げていく。さらに人生山あり谷ありを体感するライフラインシートや自問自答を深めていく。
 
Life is choosing.人生って選択の連続だなあと感じます。ドキドキもわくわくも楽しみながらシートに書き出していて、ふとそんなことが思い浮かびました。課題はあと残る数日で仕上げにかかりますが、わたしにとっての今を象徴しているようです。
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その時その時に自分はどんな感情でいたのか?自分の未来はワクワクドキドキしながら考えていくこと。この作業をたのしみながらやること。まさに人生は選択の連続だ。そして今、起業という選択をするとき。スタート前に自分を振り返り、自分を知ることこそ最重要テーマになる。
 

一人でやらない

しっかり棚卸をすることは重要。でも一人でやって成果は出ない。アドバイスを受け「じゃあ一度自分で棚卸をやってみます・・・」そう言って帰っていく人が結構いる。しばらくして連絡すると、みんなやっていなかったという答えが返ってくる。
 
もしくは「やってみたけど余計にわからなくなった、まだ自分にはスキルが足らない、別の勉強をしよう・・・」そして学びを繰り返していく。「自分に何ができるかずっと考え続けている」こう言いながら時間を無駄に過ごしている人もいる。こうした人にかぎって1年、2年経ってもいつか起業したいと言い続けていたりする。
 
そもそも自分で自分のことを見ること自体に限界がある。人の中には自分では気づいていない自分がいるからだ。自分がこれまで弱みだと思って抱えてきたコンプレックスが強みに変わることだってある。逆に自分で強みだと思っていることが他人からみたらどうでもよいことだったりする。
 
学歴がいいとか、大きな会社に勤めていたとか、今部長やっているとかは、起業には一切関係ない。自分の強み、弱みは自分では見えないものだ。起業に対して志のある第三者を入れることではじめて見えるものが出てくる。
 
自分で自分の棚卸をしようと思っても答えにはたどり着かない。本気で起業を考えるのなら棚卸には必ず適切なフィードバックができる第三者を入れるようにしよう。そうしないと何十年も自分探しを続けることになる。
 

自分の実体験から考える

これまで生きてきた中で感じたことから発想してみる。「自分がこれまでに受けてうれしかったこと」「自分がこれまでにあったらいいなと思ったこと」「自分がこれまでに困ったこと」の3つの視点だ。
 
「自分がこれまでに受けてうれしかったこと」とは、これまでに生きてきた中でこんなサービスを受けて素晴らしいと感じたことは何だろうか?他にはないような感動を得たこと、その時の情景が今でも蘇ってくるようなものにはどんなものがあるのだろうか?
 
例えばこんな感じだ。サラリーマン時代にパワハラで八方塞がりに追い込まれたときがある。当時藁をつかむ思いでカウンセラーに相談依頼した。彼は親身になってひらすら聴いてくれた。第二の人生へ向け再浮上のきっかけになった出来事だ。これ以来「聴くこと」に対する重要性は他のどんなことにも増して大切なことだと腑に落ちている。このことから対面サービスには聴くことを基本として取り入れている。
 
「自分がこれまでにあったらいいなと思ったこと」は、そのまま形にしてみようということだ。多くの場合「あったらいいな」と思っていてもそれ以上のことを行動に移すことはない。「そういうの欲しいと思っていたんだよね。アイデアだけはもっていたけど」ここ止まりになっている。これまで世の中にはなかった「あったらいいな」をカタチにする、仕事を創り出すことにフォーカスしてみよう。
 
「自分がこれまでに困ったこと」とは、文字通りこれまでの人生の中で悩んだり、行き詰ったりして出口が見えなくなったことだ。ビジネスの基本は相手の困り事を解決することで対価を得るもの。そのとき相手の困り事を自分事として受け止めてあげられることが何より大切になる。「こんなことに悩んでいるです・・・」「それは大変ですね」他人事で聴いているようではNGだ。
 
例えばこうだ。僕はサラリーマン時代3度のパワハラを受けている。職場の環境、上司のタイプ、そのときの立場など三者三様だ。さまざまな状況におけるパワハラを実体験としてもっている。相談者にもパワハラ経験者がちょくちょくやってくる。目の前に来た人の心境を手に取るように理解することができる。パワハラで行き場を失った人がどうしたら一歩を踏み出していけるのかをアドバイスできるのはここに理由がある。
 
最後に3つの視点すべてに「自分が」という枕詞がついているところを忘れないでほしい。ビジネスは他人にサービスを提供する。そもそも自分自身がこれは欲しいと思うものでないと相手に自信をもって勧められるはずがない。自分が見たり、きいたり、自分事として実体験したことを起点に発想してみよう。
 

没頭できること

起業ネタを決めるキーワードは「没頭できること」だ。そのことを考えはじめたら気になってしょうがなくなる。いろんなアイデアが湧き出してくる。寝ていてもその場で起き上がってメモを書いたりしている。パジャマのままパソコンに向かっている。こんな感じになることだ。
 
振り返ってみると、起業してからこのかた「仕事をしている」という感覚をもったことはない。なぜならその場その場で自分がやりたいことをやっているから。自分ですべてを決めているから。すぐに実行に移しているから。
 
「三宅さん、毎日お休みがなくて大変ですね」たまにこんなことを言われることがある。たしかに毎日が仕事モード。オフのときも仕事のことを考えている。でも一度も苦痛に思ったことはない。
 
なぜなら好きでやっているから。ここではわかりやすくするため「仕事」という言葉を使ったがそれとはちょっと違う感覚だ。強制される、やらなきゃいけないという義務感ではなく自らすすんでやっている。
 
それもこれも「没頭できること」だから。何もないゼロ地点からビジネスをつくっていくプロセス。世の中にない働き方を目指し新しいチームをつくっていくこと。焚き火を囲んでチームが良くなるようなことをするとき。森を育てる企画を企んでいるとき。四六時中考えていたい。思いついたらすぐやってみたい。たのしくて仕方ない、やりたくて仕方ないという感じ。これこそ没頭だ。
 
サラリーマン時代は真逆だった。サラリーマンは会社の指示のもと仕事をする世界。自分がやっているときは気がつかないがほぼ会社にやらされていることだからだったりする。毎日決まった時間に出勤しないといけないことだけとっても自分ではなく会社に決められている。
 
起業ネタをどうしようか?と頭を悩ませる前になぜ起業したいのかを考えてみよう。毎日をたのしく生きていくためではないだろうか?であれば没頭できることを選ぼう。やらないといけない、努力しないといけないといった義務感が出るものはNG。長続きしないし何よりたのしくないから。シンプルに発想しよう。
 

熱く語れること

起業ネタを決めるとき「自分のワクワクを徹底して掘り下げる」というのは動じない軸だ。ではどうやってワクワクを掘り下げていくのか?その答えはあなたが自分で気づかないうちに熱くなって話していることは何なのかを見つけることだ。
 
こんな出来事があった。焚き火の仕事で森を育てるプロジェクトの妄想を走らせている。荒れた森にチームで入っていって、みんなで整備をして、最後は自分たちのきれいな森に仕上げていくイメージだ。自然とふれあいながら人とのつながりをつくっていく。本当の自分を見つめ直す。シンプルに大切なものが何かを見つけていく。これをある人に話したときのことだ。
 
「三宅さんの目を見ていました。さっきまで話している目と、今森や焚き火のことを話している目は明らかに違いました。目が大きく見開いてキラキラ輝いている感じでした」こんなコメントをもらった。たしかに気がつくとやたらと熱くなっている自分がいた。スイッチが入っていた。そうだったんだ!言われてはじめて気づいた。話している様子は意外と自分ではわからないものだった。
 
何か話していて知らず知らずのうちに手に汗をかいていた。自分の中から熱いものが湧き上がってくるような感覚を味わった。こんな経験をしたことはないだろうか?大げさかもしれないが魂を揺り動かされるような感覚といえるものだ。この中にこそ起業ネタつまり自分が創っていく仕事の根っこがある。
 
「今、何だか熱く語ってたよねー」周囲の人にこんなふうに言われたらそれは重要。それこそ自分の求めるものだと感じるもののはず。そこで感じたことを仕事に変えていく。まさに自分が本当にやりたい仕事になる瞬間だ。
 

コンプレックスの裏返し

コンプレックスは長年抱える悩みだ。解決したい解決したいと思いながらなかなか出口が見えずに困ってきたことだ。つまり悩みの根っこがわかるものといえる。ビジネスの基本は相手の悩みを解決して対価を得るもの。その時、相手の気持ちがちゃんと理解できるか否かはとても重要になる。コンプレックスとはそういうものだ。
 
ずっとあがり症で話すのが苦手だった経験を生かし人前で話すことを救うことを仕事にした人。お子さんが食物アレルギーで親としてできることに困っていた経験を生かし食物アレルギー対策を仕事にした人。天職塾でビジネスをつくった人の事例だ。
 
肌荒れに悩んでいたから美容事業を始めた。営業で最下位人生だったので営業コンサルを始めた。人見知りで引っ込み思案だったのでコミュニケーション塾を始めた。世の中を見渡してもたくさんの事例がある。TV番組で人気のしくじり先生などもその典型だろう。
 
コンプレックスはずっと自分が悩んできたこと。だから同じ思いで周囲で悩んでいる人も何とかしてあげたいという気持ちが湧き出るものでもある。これが事業をはじめるときに重要な「想い」ひいては「志」「使命感」にも変わっていく。
 
サラリーマン時代、1年間にわたり上司の強烈パワハラを受けてきた。八方ふさがりにで最後は自殺も考えた。だからパワハラを受けている人の気持ちは誰よりもわかる。苦しい状況からどうやって抜け出していくかを伝えていきたい気持ちが人一倍強い。そしてその思いの一端を仕事に生かしている。
 
自分がこれまでに恥ずかしいと思ったこと。自分に自信がないこと。耳をふさぎたいこと。その全てを挙げてみよう。その裏返しがビジネスになる。コンプレックスは内に秘めたらネガティブにしかならない。でも世のため人のためにと表に出せばポジティブに変換できる。劣等感を起業する原動力に変えてみよう。
 

今あるものを少しひねってみる・別の角度で見てみる・掛け合わせる

今あるものを少しひねってみること。別の角度で見てみること。そんな柔軟な発想法もある。例えば日経MJという紙面。常に時代の最先端にアンテナが立っている。見出しやコピーだけみていても発想力がつく。
 
「技×遊び×共感 カリスマ美容師」「ダサくてかわいい」「エンタメ界のドローン新風」「雨の日だけのおたのしみ」「客は家族、思い伝える」「マックで認知症カフェ」など。見出しだけで何だろうと思ったりキーワードがわかったり。
 
起業しようとしたら世の中にまったくないものをつくらないといけないという気持ちになりがち。でも商品サービスがあふれ返った日本にそんな目新しい発明レベルのものなんてそうそうつくれるはずがない。
 
であれば身の回りにあるもので「こんなのあったらいいな」とか「日頃から困っていること」を書いてみてそこから発想してみるのが一手だ。「ありそうでなかった」と人に言われるものだ。アイデアだけならみんな思いつく。アイデアを実行レベルにもっていける人はごく一握り。この一握りに入ることだ。
 
「掛け合わせる」のも良い方法だ。ネタのキーワードが出てきたらそれを単一で考えるのではなく掛け算してみる。例えば先ほどの日経MJにあるカリスマ美容師の場合。美容室閉店後にイベントを開催したり、洋服を販売したり、見た目の悩み相談にじっくり応じたりしているとのこと。美容師×イベント×洋服、美容師×悩み相談といった掛け算で専門性を高めている。
 
起業家はある道での専門家、ニッチな世界の第一人者になることだ。「◯◯と言えば自分」そう言ってもらえるポジションをつくってみよう。
 

居ても立っても居られない

そのことを考え始めたらどんどんあれやこれやと妄想が湧いてくる。「こんなのあったらいいな」「あれもやりたい!これもやりたい!」「今やっていることが手につかなくなる」そんな状態になるものだ。
 
ごはんを食べていてテレビのテロップを何気なく見ていてふと思いつく。アイデアが降りてきた瞬間だ。「あ、これやらないと!」「今すぐ始めないと!」そう思い始めるともう居ても立っても居られなくなる。ごはんもそこそこにすぐにPCの前に行ってサイトをいじっている自分がいた。
 
その瞬間降ってきたアイデアはその場ですぐに消えていってしまう。人間はすぐに忘れる動物。時間が経ったら「何だったっけ?」となってしまう。「結構いいアイデアだったんだけどなあ?」と後悔する。だから「これ!」ということはすぐに動かないと意味がなくなる。
 
起業して成功するには「やり続ける」ことが必要だ。やり続けるにはワクワクが止まらなくて情熱が傾けられることを選ぶのがベスト。その決め手は「居ても立っても居られない」だ。四六時中そのことを考えていてもたのしいことは何か。文字通り寝食を忘れて取り組めることを探そう。
 
もう一つ「居ても立っても居られない」には起業家ならではの魅力的なことがある。それは思い立ったらすぐ行動に移せるということ。やりたいと思ったら思いつきでも何でもすぐに実行に移したい。今やらないでいつやるのという感じ。起業家は自分の判断、自分の責任ですぐに行動できる。サラリーマンはこれができない。
 
「ほんとはこうしたいのに会社のしがらみがあってできない」「上司や組織の承諾を得ないと前に進めない」「こっちの方が正しいのに意にそぐわないことをやらないといけない」「くだらないことに時間を掛ける前にまずやってみるってできないのかな」サラリーマンをやっていてこんな経験があるのではないか。そんなことばかりで人生を終えるなんてナンセンス。自分の人生、自分がやりたいことでつくっていこう。
 

自分が経験した困りごとから考えてみる

起業ネタを考えるとき、まず自分に何ができるのかから考えていくだろう。もちろんそれも必要なことではある。でもそれよりも「なぜ仕事なのか?」の理由づくりの方がもっと大切だ。この視点には自分が困った実体験がキーになる。
 
自分が困った実体験から起業ネタを発想したAさんの事例を紹介する。Aさん宅には1年前に双子が生まれた。
 
>子供が生まれてから生活が激変した。例えば今まで普通に買い物できていたものができなくなる。重いものも持てなくなる。自分は毎日仕事が遅い日が続く。その分、妻に負担が掛かる。最近は精神的に疲れている様子があり心配している。もしかしたらこんな環境で困っている人ってたくさんいるんじゃないかと思うようになった。これまで考えたこともなかった。でも子供が生まれて価値観が変わった。
 
Aさんは役所や団体などいろいろと調べてまわりました。でもどれも帯に短したすきに長し。自分の悩みを解決してくれるのにピッタリのところはなかった。じゃあ自分がつくったらどうなるだろう?でもこんな考え方で起業ネタにしていいんだろうか?そんなふうに思っていた。
 
起業ネタを考えるのに必要なのはこの視点だ。ビジネスは困っている人を助けてあげて対価を得るもの。ということは世の中の困りごとを見つけていく必要がある。困りごとは「こんなことに困っているんじゃないかなあ?」程度では弱い。あくまで自分自身が実体験として直面したものがベストだ。
 
自分が直面したものなら相手の本当の悩みがわかる。どうなってくれると問題が解決するかもわかる。そもそも相手の本当の悩みがわかっていないのにビジネスなんて成立しない。何を提供するかの前にお客さまの悩みをしっかり把握しないと始まらない。
 
自分が本当に困った実体験をもとに「あったらいいな」を形にする。「何とかしたい!」「困っている人を救ってあげたい!」の気持ちが半端ないもの。自分が本当に困ったことには何があるかを書き出してみよう。そこから真の起業ネタが生まれてくるだろう。
 

起業ネタ探しの落とし穴

起業ネタを決めるとき陥ってしまいがちな落とし穴がある。「この起業ネタなら儲かりそう」「この起業ネタならニーズがありそう」「ここなら市場がありそう」こんな発想で考えてしまうことだ。
 
もちろん、需要がありそう、儲かりそうは大事なこと。でもそう思う根拠は何か?それは単に自分がそう感じているからに過ぎない。ちょっとネットで調べてみてイケそうと思ったから。そもそも需要があるのかないのかなんて誰もわかる話ではない。売れるか売れないか、それは売ってみないとわからない。買ってくれるか買ってくれないか、それはお客さまが決めることだ。自分が決めることでも周囲の人が決めることでもない。
 
市場調査という言葉がある。統計データをひっかきまして対象は何百万世帯がいるから需要がある・・・なんてやるやつだ。こういう発想は大手企業に勤めてきたサラリーマンが考えがちな発想。僕もそんな一人だったのでよくわかる。スモールビジネスをやりたいのなら一定数のお客さまがいればビジネスは成立する。大切なことは「あなただけのニッチな土俵で」一定数のお客さまをつかむことにある。
 
自分が考えることに自信がないから周囲に聞きたくなる。「それイケるんじゃない?」と言われてその気になる。逆に「そんなの無理じゃない?」と言われるとやっぱりだめなんだと思う。ここで発想転換をしてほしい。「そんなの無理じゃない?」というものにこそ目を向けてみる。みんなが良いと思うものは誰もが思いつくものでしかない。オリジナルビジネスは多くの人が「そんなところでお金になるの?」と思うところに一歩踏み込むから生まれる。
 
ビジネスが出来上がったとき周囲の人はきっとこういうだろう。「そういうの、あったらいいなと思ってたんだよね」「自分もそういうビジネスになると思ってたんだよね」そういう人は口だけ。実際は何もやっていない。いくら思いついても実践しなければまったく意味をなさない。起業家として成功したいのなら、思いつきで終わらせることなく実践していくことだ。
 
起業ネタを決めるとき一番重要な視点は何か?それをずっと仕事としてやり続けていけるか否かということだ。もし思いつきでやり始めたらどうなるか想像してみてほしい。最初はこれイケる!と思ってスタートする。でもしばらくしてちょっとした壁にあたった。やっぱり違うかもしれない。じゃあ一からアイディアからやり直そう・・・こんなことを繰り返すことになる。起業準備は一向に進まない。
 
継続のために必要なことには2つある。「なぜその仕事がしたいのか?」の答えづくり。「自分軸」と呼ぶ。自分軸は自分自身の人生や実体験から導き出されるもの。人生を振り返るプロセスなくして本当の起業ネタを見つけることはできない。もう一つがワクワク。そのことなら四六時中、寝ても覚めて考えていられる。居てもたってもいられなくなるようなこと。自分軸とワクワクが何かをしっかりと掘り下げてみてほしい。
 

起業ネタが見つからないときの対策方法

自分には取り柄とかスキルとか専門性と言えるものがないしどうしたらいいの?そんなふうに考えていないだろうか?まったく問題はない。専門性は行動しながら磨いていけばいいからだ。
 
今まで自分がやってきたことを振り返る。「仕事ではこんなことをしてきたけどそれって他にもやっている人がたくさんいるし。専門性とは言えないよなあ?」多くの場合こんな思考パターンに入ってしまう。実はそうではない。専門家とは相手が判断することだからだ。
 
例えばこんな場面を想像してみてほしい。あなたはこれから起業について相談したいと思っている。ちなみに起業に関しては何の知識もない超初心者だ。相談相手を探していると二人の人を見つけた。一人目はベンチャー企業を立ち上げ、年商100億円以上の会社をつくりあげた凄腕の経営者。もう一人はこんな私に何ができるの?と思っていた主婦で600万円のビジネスをできるようになった人。あなたならどちらに相談を持ちかけるだろうか?主婦の方ではないだろうか?その理由は何か?
 
超初心者にとって親身に受け止めてくれる。敷居が低い。そう思うからではないか。困っている人の目線に合わせられるか否か。ここが重要なポイントだ。「自分の少し後ろを歩んでいる人」に何を教えてあげられるか。この例で言えば、起業超初心者向けに実体験で相談に乗る専門家という切り口になる。
 
もう一点、専門性を決めるときのコツがある。それはこれまでやってきたことだけで専門性を決めるのではないということ。これから自分はこの専門家になるんだ!と決めることからすべては始まる。専門家になることを決めるときにの軸はワクワクすること。ワクワクなら新しい情報や知識をどんどん自分の中に入れていくことができる。継続して学んでいける。
 
ワクワクを探そうというと趣味のことを考える傾向がある。ワクワクは単に趣味ではない。こんなことを考えているとき、実際にやっているとき、どんな時にワクワクした気持ちになるのか?スイッチが入った状態になるのはどんな時か。目の前の人に熱く語りかけること。そのことで人が変わっていくこと。そんな人と人とがつながっていく舞台をつくっていくこと。常に新しいものを新しい発想で産み出していくこと。こんな種類のことを考えてみてほしい。
 
専門性とはその道の大家になることではない。自分の身近なところ狭い範囲で困っている人を見つけその人の困り事を解決することだ。誰もが持ち合わせるものだし自分の中に必ずある。忘れないでほしい。
 

ランチや飲み会の場を活用する

ランチや飲み会の席は起業ネタを磨いていくためにとても有効な場になる。意識を少し置くだけで得られる成果は変わってくる。いったいどんな効果があるのだろうか?ランチや飲み会を活用する方法を紹介したい。
 
先日こんなエピソードがあった。起業家養成講座でのランチタイムでのこと。講座の昼休みにいつものようにメンバー数名とごはんを食べに行った。「何をみて天職塾を見つけたのですか?」その日はたまたま卒業生が講師として話に来てくれた。そこでメンバーにこんな質問を切り出してくれた。
 
「起業セミナーのポータルを見たらセミナーが複数告知されていた。何度もやっている人なんだなあと信頼感があった」「プロフィール写真を見てですね。何だか安心感を感じられた」「メルマガです。何となく届いているのは頭の隅っこにありました。ある日モヤモヤが募ったときちょうど目に留まったのがきっかけです」
 
最初お客さまがどんな気持ちでセミナーを探していたのか?改めて質問してもかしこまった答えしか返ってこない。だから真意はつかめない。その点ランチの席はフランクな空気がながれる。さらに食べながらなのでリラックスモード。加えてメンバーなので関係性がある。こうしたいくつかの条件が揃ったときにこそお客さまの本当の心理がわかる。忘れないうちにメモをとった。
 
飲み会の席を想像してみよう。Aさんの雑談になった。そこでは起業の話はない。ひたすらAさんのプライベートや趣味の話題になる。「ところでAさんってどんなことしようと思ってるの?」「まだ決まっていないんだよね」「今話したノリで考えてみたら?こんなことやってみたらどうかな?」「今の話に乗っけるとこんな発想もあるんじゃない?」どんどん発想が広がっていく。
 
アルコールが入っているからそこにいる人の頭が柔軟になっている。それいいね!あれもいいね!ポジティブな話が広がっていく。これが会議の場ならどうなるだろう?みんな眉間にしわを寄せる。下を向いて一向に前へ進む気配がない。何か案が出てもそんなのできるわけがないと発想が縮こまってしまう。
 
パソコンの前でうんうん唸っていても自由な発想なんて出てこない。歩いたり、周囲の景色を眺めたり、看板を見たり、店舗を見たり、人が集まっているのを見ることによってアイデアは降ってくる。そう生きたアイデアの材料は現場にしかないのだ。
 
お客さまの素の会話こそイノチ。それが出るのはお互いの気持ちが打ち解けた場面だけだ。打ち解けた場面を演出してくれるのがランチと飲み会の場。単なる飲食の場に終わらせてはいけない。もちろん相手とたのしむことが前提だということを忘れないようにしよう。
 

やりたいことと求められていることの掛け算

起業ネタをどうやって決めるのかは起業を志す人が必ず通る難関だ。起業ネタ選定には上述したようにいくつかの視点がある。たった一つはずせないものがある。それは「自分がやりたいこと」と「お客さまが求めていること」を掛け算することだ。
 
こんな事例がある。Hさんはパソコン周りのことが大の得意。パソコンを新しくするのにどういう構成にしたらいいか、それに伴う周辺環境をどうやって整えていけばいいか、できるだけコストパフォーマンスを良くするにはどうしたらいいかといった話が広がる。また使っていたらいろんなトラブルが起こる。こんなこと誰にきけばいいの?というような個別のいろいろな困りごとが発生する。
 
Hさんはこのあたりをオールラウンドに対応できる人だ。起業前から知り合いをサポートしてきた。うわさがうわさを呼んでHさんに助けてもらった人は広がっていった。明らかにニーズがある。でもHさんにとってこういった仕事は自分が得意にすることであってもワクワクする系のものではなかった。
 
一方でHさんが本当にやりたいことは起業家の生放送をつくることだった。一生懸命がんばっている起業家の今にスポットライトを浴びせることでもっともっと世の中に知る人を増やしたい!シンプルな強い想いをもっていた。
 
お客さまに求められていることと自分がやりたいこと。起業するなら自分がやりたいことを仕事にしたい。でもお客さまに求められていないければビジネスは成り立たない。どうしたらいいか困っていた。
 
一見二つは違うもののように見える。でもよくよく考えると起業家に寄り添うという軸足は同じ。であればブレることはない。あとはビジネスのつくり方ひとつ。常日頃発生するパソコンの困りごとで信頼関係をつくり、その人を生放送で売り出していけばいい。
 
起業ネタは「自分がやりたいこと」と「お客さまが求めていること」を掛け算して生み出すもの。事例を参考にしてみよう。
 

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