大手、ベンチャー、中小企業。サラリーマンとして23年間渡り歩いてきました。46歳で独立、働き方、生き方にモヤモヤを抱える人一人ひとりと向き合ってきました。組織と個人、会社のあり方、働き方、生き方。ずっと考え続けてきたテーマです。
本記事では、中高年が個人として自律した働き方、生き方をつくっていくときにもっていたい考え方、姿勢についてまとめました。
10年後の職業をつくる
IT技術や人工知能の進化で、今人間がやっている仕事はどんどん機械にとって替わられると言われています。そうすると会社と個人の関係も変わってくるはずです。今ある会社はそのまま存続しません。ということは今やっている仕事もなくなる可能性があるということです。
あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」が話題になったりします。人口知能が発達すると今まで人間がやっていた仕事をロボットが代替えしていくからです。
銀行の融資担当、不動産ブローカー、レストランの案内係、ネイリスト、電話販売員、データ入力作業員、簿記会計監査の事務員、建設機器のオペレーター・・・といった職業がそうなると言われています。
「人工知能の急激な発達により、現在日常で行われている仕事のほどんどをロボットが行うというもので、近い将来10人中9人は今とは違う仕事をしているだろう」グーグル元CEOラリー・ペイジ氏も語っています。
でもいくら人工知能が進んだからといって、すべての職業が置き換わるわけではありません。ロボットの世界が広がるからこそ今まで以上に人間の魅力が重要になってきます。血が通った人の温もりが感じられるもの。感情や気持ちがこもったもの。そんな人間くささのする世界がよりクローズアップされる時代がやって来ます。
自分の仕事がなくなるんじゃないか・・・そんなことを心配していても意味がありません。心配が起こるのは世の中のながれに身を任せているということです。
今必要なのは真逆の発想です。今まで普通にあった職業がなくなるのならそれはチャンス。自分で新しい職業を創ってやろうという気概を持ちましょう。そして創り出していきましょう。考えただけでワクワクしてきませんか?
人生は自分の手で切り拓いていくもの。他人に委ねるものではありません。人生の大半を占める働くという行為。であれば働き方も自分で創ってみましょう。自分で職業をつくりましょう。
10年先のある日。「この仕事、◯◯さんが創ったんですよね?」そんなふうに言われることを想像しよう。一冊の未来職業図鑑を一緒に編集していきませんか。
働き方の価値観をつくる
(1)マーケッター(商品に付加価値をつけて市場に合わせて売る人)、(2)イノベーター(まったく新しい仕組みを創造できる人)、(3)リーダー(自分が起業家となり、みんなを統率して行動する人)(4)インベスター(投資家として市場に参加する人)、(5)マーチャンダイザー(マイクロビジネスでも市場を開拓する人)
将来生き残る仕事のカテゴリーとして記されていたりもします。(パラレルキャリア/ナカムラクニオ著より引用)
世の中は与えられた仕事だけをやっている人と自分で仕事を創り出す人とで二分されています。仕事は与えられるもの、給料さえもらっていればいいということに価値観を見出す人はそれでいいです。
でもそんな考え方ではこれからの時代、生き残っていけない・・・そんなふうに言う人もいます。そんなことはありません。世の中にいる人すべてがクリエイティブになるなんてないし、全体バランスも必要だからです。
自分オリジナルな人生を切り拓いていきたいと思うのなら、上の5つのいずれかもしくは掛け算を目指すのがベターです。べき論を唱えるつもりは全くありません。その方がダンゼン毎日がたのしくなるからです。
どちらを選ぶかは一人ひとりがもつ働き方の価値観です。お仕着せするものではありません。自分の価値観で選ぶものです。
僕は「働き方=生き方」ととらえています。現にサラリーマンから起業家に働き方を変えることで生き方が変わりました。価値観も大きく広がりました。
働き方を自律型にとらえる。責任をとって自由を得る。それが未来の新しい働き方をつくることにつながります。「自律的自由人」が完成したらそれに勝るものはないでしょう。
個、一人ひとり、ちがう存在
「意外と多い、いまの仕事をしながら転職活動をしている人」こんな広告が掲載されていました。思わずキャッチコピーに目が止まりました。「うん?何で?」次に疑問が湧きました。
いまの仕事をしながら転職活動をするということは、勤める会社に不満があるということになります。会社では自分が思うことができないから。ひと言で言ってしまえば、会社で自己実現ができていないからということです。
個人や個性を封じ込め、組織の歯車の一つとして社員をつかう。全体が最適になるようにバランスや協調性だけを考える。こんな旧態依然とした考え方で会社が良くなるはずがありません。未だに副業禁止をうたう会社は典型例。そもそも何で副業を禁止するのかその理由を突き詰めてほしいです。
社員一人ひとりの個性は何かを見極めていく。そして個性が活かせるような場をつくる。基本は自由裁量。でも社会的、経営的責任がもてる行動規範を基盤にする。
個人が自由闊達に働ける環境を提供していたら社員は転職なんて考えるはずがありません。「自分の目標が達成するまでこの会社でやっていきたい」そんな思いになるはずです。
では会社ですべてを満たされるのかというとそうではありません。自己実現には人によって度合いがあります。
決められた枠の中、組織の中で自分のやりたいことができることで自己実現できる人。最初から最後まで何の制約もなく、誰からの指示を受けることもなく、自分の思うようにやりたいことがやれることを自己実現とする人。前者は転職でOK、後者は起業という選択肢になります。
徹底して個人として立ち、基本はすべてを自己完結型でやる。自分だけの能力でできないことは、別の個人と一緒にチームを組んで物事を成就する。プロジェクトチームなので組織チックな煩わしさは一切なし。一人ひとり個人の得意分野をいかんなく発揮できる。たのしく仕事を進める。こんな働き方が実現できます。
とにもかくにもこれからの働き方は個人にスポットライトをあてる時代です。組織があってそこに人を当て込んでいくような従来型のやり方で会社は生き残れません。
会社というプラットフォームの上で一人ひとりがどれだけ輝いていけるようにしていくか。全ての基軸がここにあります。会社組織でなく自律型自由人チーム。ありたい姿です。
ここ数年で働き方が変わるような気がします。これまで当たり前と思っていたことがそうでなくなってくる。サラリーマンの自分が言うのもなんですが、本当に今のままでいいのか立ち止まってみる必要があると思います。
数年前一人のメンバーがこんな話をしてくれました。そして新型コロナ禍で世の中が激変、まさにそうなってきています。
これからの時代、働き方は間違いなく変わります。会社に通っているだけだと未来が見えなくなります。自分らしく生きていきたいのなら、「今のままで将来いいんだろうか?」そのことに気づいてください。今やっている仕事って本当に必要なのだろうか?と考えてみてください。
「急な残業になったので予定していたセミナーに参加できなくなった」
こんなことを言う人が一定数います。今やっていることが当たり前になっている典型例と言えます。残業は時間外にやるものです。会社側に拘束できる権利はありません。就業時間外は自分の時間のはず。
そもそも残業は期限までにやらないといけない仕事があるから自主的にやるもの。上司が残っているから帰りづらくて自分も残るなんて世界はもうはるか昔に終わっています。こんな旧態依然とした会社はそのうちなくなります。そんな会社に従属している人は選択肢がなくなります。
毎日決まった時間に満員の通勤電車に乗って、みんなと同じ始業時間に仕事を始め、みんなと同じ時間に昼ご飯を食べて、周囲に合わせて会社を出る。
こんな働き方はもうナンセンス。働く場所なんてどこでもいいです。自分が一番力出せる場所にいること。わざわざオフィスまで行く必要なんてありません。やるときはメリハリつけて集中して仕事に取り組む。通常の3倍くらい集中してやり切る。そうじゃないときはリラックスして新しい発想をする。長時間勤務なんて全く意味がありません。
23年サラリーマンをやってきました。大きな会社から小さな会社までいろんなフィールドを経験しました。平社員から部長までさまざまなポジションも担当しました。その後、個人事業主から経営者として10年以上やってきました。サラリーマンと起業家の両方を経験したからこそ言い切れるベストの働き方です。
自らが創り出したシゴトで個人を尊重する働き方。世の中のスタンダードになったとき、社会はもっと活力あるものに変貌していきます。
個人でする仕事、組織でする仕事
個人で仕事をするというとどんなイメージをもちますか?その対極にあるのが企業に勤めて仕事をするというものです。この両者にはどんな特徴があってどちらを選べばいいのでしょう?
個人と企業、僕には両方の経験があります。サラリーマン時代はそこそこの大手企業に勤めていました。20年以上の中には全国2000の系列店の店舗管理システムを一新、営業機構改革するプロジェクトといった大きな仕事をさせてもらったこともあります。
役員や部署根回しを繰り返し、投資額数億円といった規模の稟議もまわす。実行部隊として30人の部署も立ち上げ全体統率する。関連会社を巻き込み150人のチームリーダーも兼務。やりがいに満ちた数年間でした。
今は自分の目で全てが見える世界で仕事をしています。いわゆる自営業というイメージ。サラリーマン時代にやらせてもらった規模とは雲泥の差です。
両者を経験してわかったこと。自分自身の手でコントロールできる。お客さまの顔が見える。シゴトをつくるモノサシはここにあります。大きな案件にはほぼ興味がありません。
「誰かと組んでやれば少し大きな仕事ができるかもしれない」起業して数年経った頃そんなことを思ったこともありました。実行に移したこともあります。でもそのどれもが本質的にはたのしくありませんでした。
サラリーマン時代にやらせてもらった仕事。自分でシゴトを始めて取り組んできた経験。その両方から自分なりの仕事の価値観をつくってきました。何でもやりますからこれしかやらないという姿勢に変わりました。働くことは自分の人生につながるものという出口にもつながりました。
大きな案件をこなすためには会社がもつ資金力、ブランド力や組織が必要になります。個人でやるならできる範囲で自分が好きな仕事をすることができます。自分はどうありたいのか?もし今不本意な思いでいるのなら一度立ち止まって考えてみてください。
大きな案件を組織の枠組みの中で実現する働き方。規模は大きくないけど、企業に所属することなく自由な働き方。企業に所属せず個人で仕事をする人同士が案件ごとにプロジェクトをつくって仕事をするスタイル。働き方は多様化しています。多様化させるのは世の中ではなく自分です。現状ありきで可能性を閉ざしてはいけません。
個人が専門家になる時代
これからは個人の時代です。一人ひとりが持つ人生経験にフォーカスします。
そこから生まれる価値が何かを考える。
価値を提供できる相手を絞り込む。
誰もがわかる形にする表現方法をつくる。
継続して情報発信する。
世の中に認知してもらう。
依頼をいただく。
商品サービスを提供する。
対価をいただく。
お客さまのフォローケアをする。
これが個人の価値をビジネスにする大まかなステップです。
専門家というと一見ハードルが高そうに見えるかもしれません。でも視点を変えるとそんな不安はなくなります。相手にとって専門家と言われるような存在になることが重要。お客さまによろこんでもらえるようなサポートができることが目的です。
世の中にありそうでなかったこと。あったらいいなと思っていたこと。かゆいところに手が届く存在。そんな小さな領域で専門分野を見つけていきます。専門分野は資格があるとか技術を持っているとかそういうことではありません。個人の中に内在する経験、リソースや人生のバックグラウンドから導き出していくものです。
強みはスキルだけではありません。これまで人生の中で培ってきたものこそ財産。苦労、挫折、失敗、つらかったこと。そんな一見強みとは関係なさそうなものにこそ価値があります。「こんな経験誰にだってあるから・・・」そう思っているのは自分だけです。一人ひとりの人生経験に勝るリソースはありません。見過ごしてはいけません。
個人が専門家として立つと次に新しい働き方が生まれます。個人と個人がつながってチームプロジェクトを興すながれもできます。
ワイン醸造家×プロキャンパー=砂浜ビーチラン大会、イベント企画コーディネーター×WEB制作=クラウドファンディング、アウトドアイベント企画×恋愛アドバイザー=アウトドア合コン、起業家育成×WEB解析=集客できるホームページサポート・・・
これらはコミュニティOBOGが過去創り出してきた今までになかったビジネス領域です。これらは組織ではありません。お互いがフィフティな立場で役割分担します。あくまで個人個性を尊重したチームだ。100人が100人と組めば10000通りの新しいシゴトが創り出せる計算になります。
一人の力には限界があります。でも個人の強みを掛け合わすことで相乗効果が生まれます。個人ひとりの特性を生かした専門家が集まるプラットフォーム。そこには想像もつかなかったような化学反応が起こります。
「専門家×専門家=新しい仕事をつくる」「個性+個性=チーム」自由闊達でたのしい働き方。日本版フリーエージェント社会。自律的自由人チーム。そんな新しくワクワクする働き方を広げていきたいと思い続けて今日があります。
その先に何があるか描く
「今の会社でこんなことがしたい」「転職してこういう仕事がしたい」「起業したらこんなことがしたい」自分でやりたいことがある。素晴らしいことです。
ただその時に考えてほしいことがあります。それは選んだ働き方の先にどんな未来を描いているのかです。実現したい未来があってそれを形にするために働き方という手段があります。
起業してどうなりたいのか?起業の先に何を求めるのか?なぜ起業したいのか?相談に来た人に必ずする質問があります。未来を実現するための起業だからです。
一人ひとり思いは違います。もちろん違っていていいです。起業の先にどうなりたいのか?たった一つ間違いなく共通なものを挙げるとしたら、しあわせになることでしょう。
コミュニティでは「自分サイズのしあわせ」と呼んでいます。自分サイズとはその人が実現したいしあわせのサイズのことをいいます。しあわせのサイズはその人が置かれた環境や状況によって違うし変わっていくものです。
しあわせのサイズは年齢や環境によっても変わってきます。
20代は基本自分一人。自己実現に向けて邁進すればいいです。お金もガッツリ稼いで高級車や都心のマンションに住みたい、そんな物質的な欲求があるかもしれません。世の中の困っている人を助けたい、そんな社会貢献かもしれません。自分にとってのしあわせの原動力になるものを見つけて日々やっていきます。
30代になると仕事が忙しくなります。会社で任される範囲も広くなり責任も増えます。プライベートでは家族ができます。子供も生まれます。自分一人だけの身体ではなくなってきます。
マイホームも欲しくなります。家族あっての自分だと考えるようになります。しあわせの尺度は仕事と家族両方に向いていきます。ワークライフバランスなんていう言葉気になる世代でもあります。
40代になると会社では中核の存在、まさにどっぷり仕事という日々になります。プライベートでは子供の教育費がかさんできます。住宅ローンも真っただ中。忙しい毎日に追われながらたまにこの先どうなるのかを考えることもあります。大きな事件がなければ、しあわせについて考える暇もない毎日になります。
50代。会社環境が今までと様相を変えます。役職定年といった話がリアルになります。早期退職の話題も出ます。このまま会社で人生を全うするのか?それとも自分らしく生きていく道を歩み始めるのか?子供が巣立ち始めます。夫婦ふたりの生活設計が見え始めます。人生のしあわせとは何なのかを深く考えるようになります。
自分サイズのしあわせは年代とともに変わっていくものです。
「しあわせは歩いてこない。だから歩いてゆくんだね。一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩さがる。人生はワン・ツー・パンチ、汗かきべそかき歩こうよ。あなたのつけた足あとにゃきれいな花が咲くでしょう・・・」
お馴染みの365歩のマーチのフレーズ。
待っていてもしあわせはやって来ません。自分からたぐり寄せていきます。一度に思ったように進まないでしょう。あきらめることなく、たのしみながら、試行錯誤しながら進んでいきます。その生きざまが自分の歴史として残っていきます。まさにこの歌詞は働き方ひいては人生そのものを表しています。
働き方の先の「自分サイズのしあわせ」をつかむシゴトを創り出していく。自由で自分らしく責任をもって自分サイズのしあわせをつかむ自律的自由人を創出する。今までもこれからも変わらない想いです。
Fun×fan
面白がっているとアイデアが湧いてきます。たのしくやっていると前向きになります。自分がたのしんでいると周囲にたのしさが伝染します。
たのしいことを考えていると発する言葉もプラスになります。発する言葉がプラスになると脳がプラス思考になります。繰り返すうちに物事が良い方向へ進むようになります。
たのしい人の周りには人が寄ってきます。逆に難しい顔をした人のところには人が寄りつきません。自分がたのしまないとお客さまにたのしいことなんて提供できません。
関わる人みんながハッピーなシゴトは必ず成功します。それを聞いてワアーと拍手が起こるようなことをしていきませんか。新しいことを考えながらワクワクする。震えるような達成感と感動を味わいましょう。
選択肢としてどっちがいいかを迷うときがあります。そんなときは「どっちがたのしいかな?」のものさしで決めてみてはどうでしょうか?原価いくらだから・・・ではなく、どっちがたのしい時間を過ごせるかという選択です。できることの積み上げよりこんなことできたらいいなあ・・・で考える。ノリで発想してみましょう。
人生のほとんどを占める仕事という時間。何も考えなかったらそのまま過ぎていく。こんなに多くの時間、知らぬ間に流していくなんてもったいないです。たのしくやらないと損。もちろん苦労やつらいこともたくさんあります。たのしいことばかりではありません。でも苦労の先にたのしいことがあると思えるからがんばれるんだと思います。
ある著名な会社の経営者は遊ぶことが大切と言っていました。苦労はトレーニングだと。たしかにその通りだと思います。人は失敗するから学びがある。自分の腑に落とすためには繰り返し反復しないとわかりません。
それをトレーニングと呼ぶのでしょう。まだまだその域には達しているとは言えません。でもいずれその世界の一員になりたいと思っています。
ビジネスの基盤はお客さまとの信頼関係つくることです。信頼関係づくりはいわばあなたの「ファン」をつくっていく活動です。そのためにまずあなた自身がFunしましょう。そしてあなたのFanを一人でも多くつくっていきましょう。FunしてFan。合言葉です。
今まである職種に属さない
「FAAにはどんな職種の方がいらっしゃるのですか?」「卒業生の職種を教えてください」こんな質問を受けることがあります。正直この質問には困ってしまいます。なぜなら自律的自由人には決まった職種なんてないからです。
ウソの見抜き方の専門家、プロキャンパー、セカンドフィットネスパートナー、食物アレルギー対策の専門家、色とココロのコンシェルジュ、じぶん旅プランナー、写心家、プロ合コンコーチ、マンションLIFEコンサルタント・・・
OBOGたちはみんな決まった職種に属さない人たちばかりです。敢えて属していないとも言えます。なぜか?起業とは業を起こすと書く。つまり生業(ナリワイ)を自分でつくることだから。一人ひとりが自分だけの生業(ナリワイ)をつくっていきました。ある意味自分だけの生業(ナリワイ)づくりをしている場です。
ファイナンシャルプランナー、経営コンサルタント、会計士、飲食店・・・世の中に職種と呼ばれるものはたくさんあります。想像してみてください。「どんな仕事をされているのですか?」と誰かに訊かれたとき、今ある職種で答えてたのしいですか?ワクワクしますか?
ちなみに今の僕の肩書きは働き方多様化デザイナーです。働き方生き方をひろげる絵を一緒に描いていくというシゴトです。数年前までは天職デザイナーと名乗っていました。ご縁のあった人と一緒になって天職を描いていくシゴトです。こんなシゴトを聞いたことがないでしょう。
それもそのはず自分でつくったものだから。肩書きをつくることイコール新しい職種をつくることになります。だから肩書きにはこだわっています。
起業コンサルタントが一般的に普及した職種かもしれません。当時は起業コンサルタントですか?と言われました。抵抗がありました。
他の起業コンサルタントと一緒にしてほしくない。起業のノウハウや知識だけを教える仕事に見えるのも本意じゃない。小手先の手段より先に、自分としてどんな仕事をつくっていきたいのかを一緒に考えることが目的にあったからです。
自律的自由人は世の中にないシゴトを自分で創り出す人です。どうせやるなら世界でたった一つのシゴトを創り出したい。シゴトには人一倍の想いをもって取り組んでいきたいもの。
職業図鑑と呼ばれるものがあります。世の中にある300種以上の職業を一覧にしたものです。当たり前のことだが職業図鑑には既存の職業が載っています。この1ページに自分の職業が載っているとしたらどんな気持ちになりますか?ワクワクしてきませんか?
自律的自由人を目指すならそんな思いで歩んでみてください。この姿勢だけでも人生は数倍たのしくなることは間違いありません。
お客さまにどうありたいか
相談で話を聴いていると「この人は起業家に向いているな・・・」と感じる人がいます。起業家に向く要素にはいくつかのものがあります。共通点の一つに「お客さまと直接接している仕事がしたい」という気持ちを持っていることが挙げられます。
毎日仕事に追われ自分のやっていることが誰のためになっているのか見えなくなっている。いったい自分は誰のために働いているのだろう?もっとお客さまからの反応がダイレクトに戻ってくる仕事がしたい。できたらお客さまから感謝してもらえるようなものなからベスト。
マネージャーとして日々仕事をしている。社内で部下の管理や会議やプレゼンばっかりやっている。最近つくづく面白くないと思うようになった。担当の頃のように現場でお客さまと直接接している方がダンゼンたのしい。
会社でやっていることは売上や数字ありきでお客さまに向いていない。それが大事なのはわかるが、自分は目の前のお客さまに向き合いたい。本当によろこんでもらえることをしたい。お客さまの声をきいて満足してもらえるものを提供したい。
これらが共通点にはまる人が口にする内容です。組織だって動く中でやっていくには難しいものばかり。本当に実現したいのならハラを決めて自分でやる道を選んだ方がいいです。お客さまを自分で選び直接接しながら自分のやりたいことを実践できます。
部下をマネジメントすることにやりがいを感じる人は組織人に向いています。組織の中で調整しながらうまく立ちまわって自分がやりたいことを実現していくのも選択肢です。どちらを選ぶかは自分次第です。
一つだけ肝に置いてほしいこと。もし自分でやる道を選んだときは全てが自己責任になります。良いことも悪いことも全て自分に100%跳ね返ってきます。会社にいたら最終的には会社に行くだけ。どちらがいいかは働き方、生き方の価値観次第です。
サラリーマンという呼称をなくす
サラリーマンという言葉にどんなイメージを持ちますか?「残業だるい」「あの上司が嫌だ」「会議が眠くてしょうがない」もしかしたらネガティブな感じが並ぶのではないですか?そこから変えていかないと働き方の未来はありません。
働き方改革を広げようと言われて久しくなります。会社が働き方改革をやっているのは労働基準局からの規制を逃れるため、対外的に企業イメージを上げたいため、そんな理由が見え隠れします。社員一人ひとりのためと思っている会社がどれだけあることでしょう?
会社側も「社員がやりがいを持って働けるように」「適材適所で配置ができるように」「個人の能力を引き出す」といったことをやりたいはず。でも現実はそれどころではありません。会社を取り巻く環境が情け容赦ないサバイバルのようなことになっています。
会社の中にも最善を尽くそうと努力しているところもあります。だから会社だけのせいではありません。一方で考えないといけないのは働く側です。会社に働く一人ひとりが意識を変えて毎日を送っていかないと何も変わりません。突き詰めると働き方を変えるのは他ならぬ自分自身です。
「サラリーマンとは、日本における正規雇用の会社員を現わす用語で、会社企業に勤める給与所得者のうち役員や専門職を除いた者である(ウィキペディア)」とあります。正規雇用という言葉から雇われるという受け身なイメージがにじみ出てきます。日本固有の呼び方でもあるそうです。
サラリーマンだからしょうがない。所詮サラリーマンだから我慢するしかない。こんな言い方があふれています。しょうがないとか所詮とか言っていたらその先はありません。文句を言うということは会社に依存しているということです。
サラリーマンであっても自分を持ちましょう。個人として立ちましょう。むしろ自分は一サラリーマンという気持ちを捨てましょう。
サラリーマンという呼称が会社に従う人という既成概念をつくってしまいます。であればいっそのことサラリーマンという呼称をなくしてしまいませんか。それに替わる新しい働き方のネーミングを考えればいいだけのこと。それは一つに限定されるものではありません。会社に属しながらもさまざま働き方の選択肢が出てくるからです。
高齢者、非正規雇用、家庭に入った女性などが今の状況や環境に合わせて働き方を選べる世界。「世の中にこんな働き方があったんだ!」サラリーマンという呼称で一緒くたにしない世界。本当の意味での働き方、生き方を広げる。その先駆けになれるような活動を実践できるコミュニティにしていきます。
まとめ
個人が自律した働き方をしていく。あちこちで取り沙汰されます。でもその真意をわかっている人は果たしてどのくらいいるのでしょう?その答えを追い求めて「個を尊重した場づくり」を実践し続けてきました。
これからの時代必要なこと。それは一人ひとりが自律の意味を理解し、現状を振り返り、行動に変えていくことに他なりません。人生、活力をもって毎日たのしく進めていきましょう。
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