リモートワーク

二拠点複業リモートワークのすすめ|いろんな働き方をして行き着いた場所

僕は今、二拠点複業リモートワークというライフスタイルを送っています。まだこの先どういう可能性があるかわかりませんが、現在のところ一番フィットした働き方、生き方と感じています。二拠点複業リモートワークとは何なのか?メリットとデメリットは?思いついた視点をまとめてみました。働き方の選択肢を広げる参考にしてみてください。

こんな一週間を送っています

あるときの一週間です。火曜日は講演で地方へ出向きます。初めての場所は新鮮で新しい発見があります。水曜は自宅でホームページの更新や執筆作業をします。情報発信が毎日のシゴトの要です。

木曜は自主コミュニティの定例セミナーをオンラインで開催します。コミュニティメンバーと時間を共にするのが活力源になっています。金曜は山の拠点へ移動します。毎回の道中で頭の中を空っぽにします。

週末は宿泊のお客さまを受け入れます。毎回の一期一会に価値を感じます。その傍らで施設管理作業やパソコン仕事をします。月曜は基本定休日。休みですが木を切ったり、DIY作業をしたり、デッキで読書しながら昼寝したり・・・そのまま滞在することもあれば、翌週に出張があれば自宅に戻ります。

いろいろやってたどり着きました

なぜこんな働き方をしているのかという話です。実はやりたいことをその都度やって、行き当たりばったりでここまで来ました。ビジョンを立てるとか目標を決めるといった類が苦手な性格。そんなことをしてもできやしないのでその場その場で動いてきました。

起業してすぐは自宅で仕事を始めました。そのうち自宅住所が仕事先ではまずいと思って、レンタルオフィスを借りました。お客さまと商談があるときはそこにある会議室を利用したりカフェを使ったりしていました。

そのうち、ちゃんと自分の事務所を持ちたくなって、都心のワンルームマンションを借りました。手狭になったので少し広めの2DKにも引っ越しました。そのうち通勤電車に乗るのがイヤになりました。自転車で通える場所に事務所を移転しました。

山に拠点探しをするようになりました。通勤や固定費がばからしくなってきました。山の拠点を開設するタイミングに事務所を撤廃しました。最初の自宅オフィスという状態に戻しました。そして今は自宅オフィスと山オフィスの二拠点という状態です。

暮らすように働く

このように働く場所をいろいろと変えてきました。一人経営者としてひと通りのことは経験してきました。その時その時に必要になり、やろうと思ったことなのでムダだったことは何ひとつありません。むしろいろいろやってきたからこそ自分にとって一番心地よく、パフォーマンスが発揮できるやり方は何かがわかってきたと言えます。

独立して以来、仕事をしていると思ったことがありません。シゴトが生活のひとつになっています。今時点、志向しているのは暮らしと働くが混ざり合った生活です。仕事は仕事、暮らしは暮らしなんて考えたこともありません。働くことは暮らすことの一部だからです。

週末田舎暮らしではありません

二拠点生活やデュアルライフをやっているというと、充実した余暇をお過ごしですねーと思われたりします。別荘で悠々自適な感じですか?と訊かれたりもします。そうではありません。週末に余暇を過ごすという種類のものではありません。まずシゴトの場ありきです。山と町を行き来しながらシゴトをまわしていきます。場所と時間に縛られることなく、自分のコンディションが最良になる場所で自由な働き方をしています。

例えば木を使ったDIY作業。一見趣味に見えるかもしれません。この作業は施設管理の一環としてやっています。作業自体に没頭します。木のもつ価値にも気づきます。「こんなことができるんじゃないか」妄想もふくらみます。シゴトと遊びの共存、そのものが暮らしです。

「もう一つの場所」なぜ二拠点なのか?

気温が35℃を超えるうだるような夏の暑い日。町中ではムンムンと蒸しかえるような感覚になります。おそらくアスファルトやコンクリートに囲まれているのが原因だと思います。山にいると木陰に入るとそこまで暑さを感じません。土が残る場所では暑さの質が異なるように思えます。

いつも山のオフィスに行く途中に湧き水を汲みます。雨が降れば湧き水は増えます。雨が降らなければ水は枯れます。水がなければ生活はできません。町にいると蛇口をひねると水が出ます。こんなふうに山と町の両方を行き来することで気づきや発見が生まれます。現地にいたら当たり前のことが新鮮に感じられます。当たり前のことのようです。生きるということが実感できる瞬間だったりします。

その逆もあります。車のながれはどうなっているのか?電車にはどんな人が乗っていて混み具合はどうなのか?この目で見て肌で感じないと本当のところはわかりません。山にこもってしまうと時代の感性が鈍ります。現場・現実・現時点。常にアンテナを張るために敢えて二拠点という選択肢をもっています。

町で過ごすいつもの日常は表面的なことが多いです。山の暮らしをするとより本質的なことに気づけるようになります。町から山を見る、山から町を見る。両方をやることで、人間が生きていく上で、何が大切なのかがわかるようになります。

環境は暮らしに大きく影響を与えます。考え方を変えただけではなかなか目に見える変化は起こりません。環境の大きなものが場所です。あえて都会を離れることで価値観は変容します。今まで思ってもいなかった景色が見えてきます。

思い立ったらすぐ行ける距離

山のオフィスは同じ県内にあります。地道を使っても2時間強。程よい距離感です。これが高速に乗って途中に渋滞があって現地に到着する頃にはどっと疲れが出るような場所だと長続きしません。二拠点リモートワークの場所は距離感が大切です。

山の拠点は過去イベント活動などでつながりのある土地にあります。焚き火が自由にできる場所というのがシゴトをつくる上での絶対条件でした。最初は山林を探したり、空き家を見に行ったり、1年半くらいかけて探し回りました。事業開始のタイミングもあって、たまたま売りに出ていたログハウスを購入しました。

山の上なので道中の道は狭いし不便なところにあります。こんなところでお客さんは来てくれるかなあ?そもそも通うのに大変だよなあと最初は思っていました。でも実際は俗世間と切り離される感じで良かったというのが実感です。

オンラインを自在に使う

二拠点で山にいるときは大げさにいうと俗世間と隔絶します。コンサルティング業は日々いろんなことが発生します。山にいるからといって業務が止まってしまってはNGです。場所選定をする際、ネット回線が敷設できるか否かは重要な課題でした。

山のオフィスには光回線が来ています。ネットはストレスなくつながる環境になっています。電話もキャリアは限定されますがつながるものを用意しています。オンラインと電話があればたいていの仕事はまわります。

コンサルティングのフォローアップとして、コミュニティメンバーが全国にいるという事情もあり、数年前からオンラインを使ってきました。当初はスカイプなどでしたが、つながるまでが煩雑、途中で落ちてしまう、相手の表情が読み取りづらいなど運用に苦労してきました。

でもそうした経験のおかげで今では自在にオンラインを活用できるようになりました。そんな中、新型コロナ禍が起こり、オンライン普及が一気に進みました。おかげさまで今までオンラインに縁がなかった人とも抵抗なくやりとりができるようになりました。

いきなり移住はハードルが高い

都会の暮らしには疲れた、地方で移住してみたい。こんなふうに思うこともあるでしょう。住む場所を変えるときに大事なことがあります。それがシゴトです。シゴトをつくって場所を構える。この順番が重要です。先に場所をつくってしまっても、シゴトがなければ生活ができませんよね。移住する選択肢もありますが、生活がままならないことになっては本末転倒です。まずシゴトをつくること、場所ありきではない。おさえておきたいポイントです。

将来的に移住を視野に置くのなら、まず二拠点リモートワークをやってみて、その先に移住を考えるというステップの踏み方もあります。移住を考えている人は選択肢の一つとして考えてみてください。

「余白」のある生活

移動時間があったり、行ったり来たりは大変ですよね・・・そんなふうに言われることもあります。地道を使って2時間ちょっと、たしかに物理的な時間はかかります。でもムダな時間と思ったことはありません。道中は頭をリフレッシュする時間になるからです。ずっと詰め詰めで動いたからといって成果につながるわけでもありません。むしろ、そうした「余白」の中から新しい発想が生まれます。

20年くらい猛烈サラリーマンをやっていました。早朝から深夜まで寸暇を惜しんで仕事をしていました。独立してからも予定ギシギシで動いているときがありました。時間に追われる毎日に変な充実感をもっていたのだと思います。その頃はそれでよしとしていました。でもいろいろな働き方をして価値観が変わりました。予定や時間に追われない何もしない時間。暮らしの中にどれだけ「余白」が持てるか。今はそんな考え方に立っています。

シゴトであそび、あそびからシゴトをつくる

ワークライフバランスなんて言いますが、僕の中ではオンとオフとかそういう括りはありません。オンとオフは混在していて、ワークとライフは一体化したものです。

シゴトで新しいことをやるときは実験です。計画を立てて型にはめてなんてやるとたのしくありません。ある意味、あそび感覚でシゴトをします。逆にあそんでいる中からシゴトになりそうなネタを見つけます。

例えば、お客さんから薪を割ってみたいという話があるとき。基本の割り方に加え、こんなやり方をするとどうなるかたのしみながら教えます。割っていただいた薪は次回以降の燃料のストックになります。こんな感じですね。

つまり、今仕事をしているという感覚がないのです。すべて日常のひとコマです。サラリーマン時代と大きく変わったことの一つです。

複業とはなにか

二拠点生活でシゴトをどうするか考えるときに複業という選択肢をもってください。一般に複業というと、サラリーマンをしている人が今の会社にいながらにして別の会社で仕事をしたりすることを言います。

ちなみに副業と複業は別物です。副業はサイズビジネスで副収入を得るためにやるもの。今の会社が正でその副です。複業は今の会社と並行して別の仕事をすることです。パラレルワークといった呼び方をすることもあります。自分がやりたいこと、好きなことをカタチにしていきます。

複業で重要なところは自律していることです。今の会社に依存することなく、自己実現のため自分がやりたいことを自らの責任でやるというところに副業とは大きな違いがあります。

僕がやっている複業は事業として複数のものを営むというものです。働き方多様化コンサルティング業の傍ら、焚き火コミュニケーション業と講師業をやっています。複業はサラリーマンに限った話ではありません。経営者が一つの仕事だけでなく複数の仕事を並行して動かすのも複業です。

一見違うシゴトに見えるかもしれません。実はいずれも「個を尊重した場づくり」という自分軸に根ざしたシゴトです。双方のシゴトを行うことで相乗効果が生まれています。成り行きでこんな形になりましたが、二拠点複業というライフスタイルが後付けでできてきたと感じています。

複業のメリット

複業に取り組むと相乗効果が生まれ、視野が広がります。一つの事業だけにこだわり過ぎると視野が狭まります。また常に好奇心をもって新しいことにチャンレンジできるのでたのしいです。モチベーション的にも相乗効果が出ます。収益面でも補完し合える関係が生まれます。

事業を運営していると波があります。一つのシゴトがうまくいかないときもあります。複数のシゴトをしていると、うまくいかないシゴトからいったん離れて、もう一つのシゴトへ移ることができます。毎日の作業でも同じジャンルばかりだと飽きてしまうものが適度に行ったりきたりできる効果もあります。

直近だと新型コロナ禍の状況があります。事業が一つしかなかったら、いろんな面で行き詰まりをみせる結果になります。複業をもっていれば、こっちがだめでもあっちがあるさと前へ進む原動力になります。これはサラリーマンであって言えることです。会社一本だと逃げ場を失う結果になります。

二拠点リモートワークのメリット

集中力とリラックスが同時に得られる

生産性を上げると言いますが、ずっと机に向かっていたからといって成果が上がるものでもありません。「何となく座っていたら時間だけ過ぎていた」「ネットを見始めてムダに時間だけ過ぎていった」という経験をしたことがありますよね。心身共にリフレッシュするから集中力が生まれます。

今日も建物の中で書き物をしていました。ずっとやっていると煮詰まってきます。煮詰まったら裏のデッキに出ます。ボケーと山の稜線へ目をやります。空が流れているのを眺めます。風に吹かれてみます。だんだんリフレッシュしてくるのがわかります。そしてまた書き物へ向かいます。自然の中にいるとからだと心が解放します。

自然のありがたさを実感できる

自然の中で生活するとそこにあるもののありがたさを実感することができます。一本の木があります。伐採された木を製材して小屋の材を切り出してもらいます。材にならない周辺部分で棚やテーブルを作ります。端材からお皿プレートを作ります。玉切りしたものから薪にしていきます。薪は1年くらい乾かして燃料にします。

このように木には無限の広がりがあります。ワクワクしながら創作しています。たまにのめり込んでしまうのが玉にきずですが。

木は例えばの話ですが、今のライフスタイルになるまで全く知りもしない世界でした。林業家さんや製材屋さんと接点をもたせていただくことで新たな価値観を得ることになりました。

満員電車、通勤時間ゼロ

サラリーマン時代はもれなく満員電車に乗るのが苦痛でした。無理やり乗り込んでくるおっさんに頭にくる。電車が遅れたらイライラする。今思い返せば、通勤ラッシュで受けるストレスや失うエネルギーがどれだけ大きかったがわかります。自然に囲まれて通勤で使っていた時間を自分と家族の時間に充てることができます。

日常のありがたさがわかる

山の拠点に到着します。まずはとにかく空気がおいしい。その違いがわかります。一番にやることはデッキに立って深呼吸をすること。からだの中に澄んだ空気が染み渡るのがわかります。森の木々から新鮮な酸素が出ているからではないかと想像します。

風がそよぐ音がする、人がいない、音がしない、真っ暗になる、その一つひとつがぜいたくで価値あるものです。すべてのものが行き渡った便利な生活を送っていると「ふとした何気ない日常」の価値を忘れてしまいます。そのことを呼び覚ましてくれる場所です。

原点に戻れる

自然の中にいると身近なところで生きることに気づきます。自然のものを利用する暮らしの大切さを味わうことができます。人の営みの原点は自然の中にあります。生かされていることを実感できます。自然と人間がむずびついて成長する。うまく言えませんがそんな感覚です。

シンプルな暮らしができる

自然の中ではシンプルな生活ができます。今あるものでどうするかを考える。余計なものを削ぎ落とす。その結果、本質はどこにあるのかといつも考える。本質志向で全てのことを発想する習慣が根づいていきます。

無理なく自然体で続けられる

自分のことを強がってみせたり、背伸びをしてみたり。本音はこっちにあるのに口では違うことを話してみたり。都会での毎日は窮屈なものです。そんなことを続けていたら、その人が本来もつ人間らしさはどこかへ飛んでいってしまいます。

非日常が日常になる感じ。特別なことではなく日常の延長。そんなライフスタイルになれるよう毎日をたのしんでいきたいと思っています。生き方があって働き方があります。自分が心地よさと価値を感じること。人それぞれみんな違います。まず動き出してみる。その中から感じてみる。大切な一歩ではないでしょうか?

全国どこからでもご自宅からお気軽に