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複業スタイルの事例4|36歳体験談インタビュー|好きなことに素直に取り組む

会社員と並行して、自分がやりたいこと、好きなことをシゴトにしていく複業。その実践者の体験談をインタビューしました。今回は36歳でベンチャー企業に勤めながら自分のシゴトに取り組む十塚悠さん(通称とってぃさん)の登場です。ぜひ聴いてくださいね。

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好きなこと、やりたいことをやる

三宅:初めに自己紹介をお願いします。

とってぃ(以下敬称略):十塚悠と申します。みなさんからあだ名で「とってぃ」と呼ばれています。36歳で京都市在住サラリーマンをしています。今の会社は転職して3年目でコンピューター関係の営業をしています。東京で9年ぐらい化粧品の営業やマーケティングをしていましたが、村をつくるという夢を持ってFAAに出会いました。自己棚卸をいっぱい繰り返し、モヤモヤしながらもずっと時間を掛けながらやってきたのですが、村をつくるという夢をまずは好きな京都や滋賀で活動しようと今の会社に転職しました。

自分のシゴト、ライフワークは村づくりです。具体的な活動でいうと「多夢路(たむろ)」と名前をつけて自宅をイベントスペースにして運営しています。

三宅:「村づくり」というのがキーワードのようですが、それはどんなことですか?

十塚:簡単にいうとコミュニティづくりになりますが、元々何がしたいのと言われると、100歳まで生きると想定したときにずーっと死ぬまで自分の好きなこと、したいと思うことをすぐにしがらみなく、仲間とともに取り組める環境で生き続けたいという目標ができました。

自然の中で、モリで魚を漁ったり、農業、山、川、海が好きで、自給自足に憧れみたいなものがあり、日本の原風景、田舎と掛け合わせると、いわゆる「村」なのかなと思い、村をつくりたいと言い出した感じです。

三宅:村づくりに向けた一つの道筋として、今場づくりをしているということなんですね。今日は複数の仕事をするという複業がテーマになりますが、活動をし始めてどのくらいになりますか?

とってぃ:具体的に家を使って形にし始めたのは去年からなので1年2ヶ月です。形にはまだしてなかったのですが、村をつくると言い出していろいろな人と準備段階みたいな形では3年ぐらい前から動いています。東京から京都に戻ってくるタイミングぐらいからです。

三宅:人のつながり的な準備期間を踏まえて箱をつくっていったということですね。少しそれっぽい話もありましたが、複業を始めようと思ったきっかけは何ですか?

とってぃ:元々FAAに通っている事もあり、起業を目指して動いてきたのですが、何かどこかでちょっとひっかかるところがありました。別に社長になりたいとか偉くなりたいとかお金持ちになりたいから起業したいという訳ではありませんでした。自分の好きなことやこういうことをした方がいいと思うことに取り組めるように生きたい、好きなように生きたいという感覚です。 

そう思ったときに結局自分で事業を起こさないとダメだと思いました。今の会社の面接の時に経営者がそれもひっくるめてこの会社で実現したらいいじゃないかというふうに言ってくれて、別に会社辞めなくてもいい形でサラリーマンの仕事と自分のしたいライフワークをバランスよく、相乗効果を生むようなやり方もあるのではないかということで始めました。

三宅:ということは今お勤めになっている会社が協力的で理解があったということですね。

とってぃ:そうですね。実は今は副業がダメになってしまいました。最近上場してからいろいろ厳しくなりました(笑)。それまでは経営陣がいいと言ったら何でもOKという感じで、僕の考え方や夢も面接で結構話した時に共感してくれて、応援するよと言ってくれて自由にやらせてもらっていました。もちろん営業だったので売上の予算達成とかはやらなければならないのですが、それ以外の行動に関してはそこまで言われませんでした。

現業から複業のつながりをつくる

三宅:現業と自分がやりたいシゴトのバランスは、みんないろいろ苦労するところですが、とってぃさんはどうしていますか?

とってぃ:コロナでガラッと変わりましたが、コロナ前までは基本的には月曜日から金曜日まで9時スタートの18時までが定時だったのでその間はちゃんと出勤していました。ただその中でもちょっと怒られるかもしれませんが(笑)、例えばメッセンジャーにライフワークの連絡が来たらちょくちょく返信したりしていました。ガッツリやる時は就業後もしくは土日を使っています。イベントはまさに土日にやっていましたし、そんな感じで空いている時間をフルに使ってやってきた感じです。

三宅:空いている時間をフルに使ってきたと。

とってぃ:あと結構意識していたことがあります。現業の仕事はコンピュータの営業でお客さんに研究者がいました。村づくりには仲間集めが重要で、ITやAIの研究者と仲間になるという事もライフワークにもつながるので、就業時間中、平日の昼間でもそういうカンファレンスとかそういう集まりがあれば会社の仕事として行ってました。

そこで知り合いをいっぱいつくり、もちろん会社のお客さんになった人もいますし、そのまま僕の活動に共感してライフワークの仲間になってくれた人もいるという相乗効果を生んできました。

予定を入れてやらざるを得ない状況をつくる

三宅:空いた時間を使う話がありましたが、現業しながらだとどうしても物理的に忙しくなってできないということが起こってくると思いますが、そのあたりはどのような工夫をしていますか?

とってぃ:もともと時間の使い方は下手くそで今もうまくありません。ルーズなところもあり、直そうと思ってもできないので、まず予定を入れてしまうということをしています。あまり考えずにこの日にイベントをやると決め、SNSでイベントを上げてしまえばもうその通りに動かなくてはいけなくなります。空き時間を準備のために使ったり、問い合わせが来たら回答するとか、目標を決めて一個一個やると決めたら、もう動かざるを得なくなるのでそんな感じでやってきたのが多かったです。

自分のイベントを開催するのもそうですし、平日の夕方から面白そうなイベントがあれば率先して参加ボタンを押してお金を払い、行かざるを得ない状況にしていました。会社の仕事は途中でも、もう行かなきゃダメだから行くと言って自転車で急いで行ったりしてました。

三宅:先におさえちゃうというか。

とってぃ:やらざるを得ない状況にしちゃうみたいな。

新しい人と会い、話すことでモチベーションを上げる

三宅;やらざるを得ない状況にする、それも一つのノウハウというか工夫ですよね。それと並行した話かもしれませんが、自分の好きなことをやってる分にはやる気って出るのかもしれませんが、予期せぬ事態も起こり、モチベーションが上下することがあるかと思います。そういうときはどうしていますか?

とってぃ:もちろんモチベーションは上下することが今もありますし、その前提で動いていますが、一番モチベーションが上がるのは人と話した後や話している時だと思っています。 

特に自分がアウトプットしている時間が多ければ多いほどモチベーションが上がることがなんとなくわかってきて、ライフワークにもつながるのですが、新しい人と会う機会をできるだけつくるようにしています。異業種交流会にはあまり行ってませんでしたが、何をやるかが明確になっているようなイベントには率先して参加するようにしています。アウトプットの機会を増やす目的です。

自分が面白いと思ったことをやる

三宅:自分がアウトプットできる機会ですね。なるほど。ちなみに今「多夢路」という場ではどんなイベントをしているのですか?

とってぃ:これもコロナの前後で変わってしまうのですが、基本的にオンラインのイベントをやっていなかったので、僕自身が会社の仕事で勉強したAIの技術や今後この世の中はどう変わってくるかのようなことを話す勉強会を開催したり、英語やスペイン語などバイリンガルで料理好きの知り合いに英語でブラジル料理とかスペイン料理を学べるクッキングスクールみたいなことをやってもらったりしました。

そのうちに大学生が来てくれるようになって、写真を撮っている人や工作をしている人などいろいろいました。京都の北エリアは造形や建築などアート系が多く、アートのイベントをやりたいということで展示会のようなこともしたり、いろいろみんなのやりたいことを応援するような感じでやってきました。面白いと思ったらぜひやりましょうということで集客すのお手伝いをしました。

オンラインコミュニケーションで個人や地域とつながりが広がる

三宅:さっきからのコロナの前と後でという話がよく出るのですが、新型コロナで何か変わりましたか?

とってぃ:かなり劇的に世界が変わりました。僕の周りも世の中も変わっていると思います。一番はZOOMをはじめとしたオンラインコミュニケーションにシフトしたということですね。それとともに地域や個人ということがすごく重要視されているなということを実感しています。そうした場にも率先して参加するようになって、住んでいる周りの商店街の人ともいっぱい知り合いになりました。

大学の先生が繋いでくれているのですが、その方が京都市北区のコミュニティの集まりやテイクアウト情報、コロナでお弁当を配達している飲食店の人たちを応援しようとSNSでみんなが投稿できる場の運営サポートみたいなこともしています。そこからいろいろ地域の人とつながったというのが大きいです。

三宅:コロナで加速したって感じですね。

とってぃ:そうですね。かなり加速した感じですね。不謹慎かもしれないですけど。

三宅:結構今何か乗っている感じですか?

とってぃ:気持ちは乗っているのですが、いざ会社を辞めるとなると当然全く不安がないわけではないです。

三宅:もう会社を辞めるということになっているのですか?

とってぃ:そうです。来月今の会社を退職して、複業という形でまだ進めるのですが、一応サラリーマンという枠から外れることを決めたので不安があります。今まではサブの複業のイメージだったので、それを本当の意味でパラレルワーカーになろうとしているので、気持ちは乗っている反面、若干不安になるときもあります。

三宅:なぜ会社を辞めるというところに至ったのですか?

とってぃ:いろいろ理由はありますが、一番大きなきっかけはこの多夢路の活動の中で、ある大きな建設系の会社さんから地域の公園の再開発をするから、そこのイベントなどの運営をやってくれないかとお声がけをしてもらったことにあります。 

最初はそんな仕事を僕のようなド素人ができるのかと思いましたが、その会社のチームの人たちとコミュニケーションをとっているうちに、本当に力になりたいと思えるようになりました。街づくりって面白いし、この人たちがもっと活躍してくれれば京都だけじゃなく僕の理想とするような街にできるのではないかと思い、乗っかって掛けてみようと思いました。

実際、案件として依頼をもらってスタートしなければならないタイミングが近づいてきて、さすがにサラリーマンをやっていると時間が取れないし、厳密には収入を得ていくのは、会社のルールとしては若干グレーであまり良いとは思ってくれませんので。ちゃんと取り組むためには自分の事業としてやっていかなければならないということで、サラリーマンはいったん区切りをつけることにしました。

「自分のシゴトはこれこれ、サブでサラリーマンやってます」と言う

三宅:なるほど、いよいよというところですね。複業をやってきて3年ちょっと、その中で得たこと、活動をすることで生活や価値観が変わったことはありますか?

とってぃ:複業とはいえ、自分で村づくりをやっています、イベントをやっていますと、会う人会う人に言うわけですが、どちらかというとサラリーマンの仕事はサブで言って、会った人にはほとんど複業の話をします。実はサラリーマンもやってますみたいな感じの見せ方をすると、そういう人だと認識してもらえるので、別にお金になるならないに関わらず、いろいろな人を紹介してくれたり、相談したいという人がすごく多くなり、いろんなつながりが増えました。サラリーマンしてますと言っていたら、それはなかったかなと思います。

三宅:つながりですね。

とってぃ:そうです、つながりは特に京都だからかわからないですが、東京にいたときよりもすごく重要だなと思っていて、京都ではつながりが大切と感じます。大きな気づきというか得たことになりますね。

会社という環境を自分のしあわせのために生かす

三宅:このラジオ聴いていただいている人には、これから会社の傍ら自分のやりたいこと、好きなことをやってみたいと思っている人が結構いらっしゃいます。これから始めようという人に先輩としてメッセージはありますか?

とってぃ:いっぱいあるのですが、僕が得たことでこんな形がいいのではないかと思うのは、会社員という環境をどう活かして自分の幸せにつなげていくかみたいなことを考えるのがまず一番重要と思います。複業をやるかやらないかは置いといて。

その中で自分の幸せのために、会社の枠を超えた仕事とか活動が必要になったらそれに取り組むべきだし、会社の仕事とどう絡めることができるかです。周りの人ってそんなに他人に興味はないので、そういうキャラになってしまえば結構許されるというところもあると思います。会社によるとは思いますが。

ああいう活動してる人なんだって思われれば、結構融通もきかしてくれるだろうし、まずは自分がやりたいことが何なのかを考えて、それに向かって活動を進めていく。そうすれば周りの理解も生まれてきて、みんなが応援してくれるというか時間を割きやすくなります。何が言いたかったかというと、まずは発信することかなと思います。自分のやりたいことを口に出す。自分にとっても言霊的にも重要だし、周りの人もそれによって上昇気流ををつくってくれると思います。

三宅:なるほど、説得力のある話ですね。

とってぃ:まだまだちゃんと成功しているわけじゃないので(笑)現段階で思うことはそういうことです。

三宅:これからいろいろ活動がまた広がるような感じですが、最後にとってぃさんからPRやこれ知っといてねということがあればどうぞ。

とってぃ:いくつかありますが、1つはコロナになってからオンラインのイベントを結構色々やってまして、ずっと続けてるのはライフワークを頑張る人たち、それこそライフワークを頑張りたいとか頑張ってる人たちが集まるオンラインイベントをやっていまして、4月からスタートして7回目なので毎週のようにやっているのですが、ライフワーク井戸端会議というのをやっていますので、興味があれば参加してください。

あとはコロナになって運動量が減ったので、健康のためと朝早起きするの苦手だったのでそのために、ズームの音声だけを使い、「勝手にラジオズーム」的な名前をつけて毎朝散歩しながら僕が思っていることを話したり、参加してくれた人が思うことをトークリレーみたいな形で毎朝6時半から8時くらいまでやっています。 次で40何回目で僕が気が向く範囲でほぼ毎日やっていますので、それにも参加していただければと思っています。

あとは村づくりの活動、地域創生、地方創生のような活動が今後より多くなってくると思います。 具体的に滋賀県の高島市っていうところに拠点を持とうとしていたり、地方でここいいなと思えるところがまだまだもっと可能性があるなというところをなにか応援したいとか、自分の村の一部の機能を持たせてもらいたいみたいな所があるので、地方とかが好きな人とかはぜひなにか一緒にできたらうれしいなという風に思っています。

あともうひとつ、京都って学生の街なんです。数で言うと東京の方が多いのですが、比率で言うと京都が確か日本で一番学生比率が高い街なので、大学生のひとたちと共に仕事をつくっていくというか、社会を変えていく活動というのがすごく興味があります。 実は今、御茶ノ水大学の女の子がやりたいと言う、地方の中小企業や行政を都会に出た大学生の子がPRするようなメディア作りみたいなこともしています。 その女の子が主体となって僕がサポートする感じなのですが、そんなことも始めてたりしていて、地方創生系と学生の関わりみたいなところをいろいろ活動していますのでこれまた興味のある人は是非なにか一緒にできればいいかなと思います。

三宅:いろんな可能性があれもやりたいこれもやりたいって感じですね。

とってぃ:大丈夫かなと思うんですけど、根幹となっているのは村づくりなのでそこはぶれないように進めていこうかなと思ってます。

三宅:まだまだその中身のあたり掘り下げていきたいところですが、ちょっと時間の限りがありますのでこの辺で一旦終了ということにしたいと思います。
今日はお時間とっていただいてありがとうございました。

とってぃ:ありがとうございます。

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