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サラリーマン脳を起業家脳に変換する方法

起業で成功していくためには、ベースになる考え方、思考パターン、行動様式を変えていく必要がある。サラリーマン的思考を起業家的思考に変換していくという意味だ。本記事ではサラリーマン的思考をどうやって起業家的思考に変えていくかをまとめた。
 

起業家脳をインストールする

起業していくためには、常日頃の考え方や思考パターンを変えていく必要がある。これを起業家マインドと言う。起業家マインドは起業文化のある環境に身を置かないと自分の中に入ってこない。いくら本を読んでもセミナーに参加しても頭でわかっただけで実践はできない。
 
起業家マインドを司るのが「起業家脳」だ。起業家思考できる脳みそという意味だ。それに対して勤め人の思考パターンを「サラリーマン脳」と言う。これから起業を目指す人は少しずつサラリーマン脳から起業家脳に変えていく必要がある。
 
起業家脳とサラリーマン脳の違いってどんなことなのだろう?例を挙げてみよう。サラリーマンを続けながら起業準備するときに決まって出てくる壁がある。それは「時間がない」ということ。本業の仕事をやりながらなので時間確保は大変だ。
 
ここでサラリーマン脳はどう考えるだろうか?「時間がないから起業準備ができない」となる。この考え方だと時間ができるまではいつまで経ってもできないということになる。何の解決策は見出せない。一方、起業家脳ならどう考えるのか?「時間がないでは解決できない。どうしたら時間がつくり出せるだろうか?」となる。こう考えると問題解決は前進しはじめる。
 
もし「○○○できない」と考え始めたときは、「どのようにしたら○○○できるのだろうか?」と変換するクセをつけていくことだ。ちなみに頭の中で変換していてはだめ。ちゃんと文字を起こして書いてみること。「○○できない」と書き、それを「どのようにしたら○○○できるだろうか?」と文章変換して書き起こしてみてほしい。不思議と脳が動き始めるのを実感できる。
 
起業したいなら起業家的思考法ができる起業家脳を養成していこう。きっと前向きな実生活にも役立ちはずだ。そのために環境を変えることが第一になる。
 

起業家の日常に接近する

サラリーマンをやっていたら起業家といった世界の人との接点はほとんどないだろう。周囲はサラリーマンばかり当たり前のことだ。ましてその人たちの日常生活に触れることなんてまずできないこと。でも本当の起業家の姿は日常生活の中でしかわからない。「起業家の日常」という視点で面白い出来事があったので共有したい。
 
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うちのアカデミーのおいしいところは、起業家のリアルな日常を知ることができることだと思うんですよね。普通に暮らしていたら起業家の日常なんてわかるはずないじゃないですか。ホームページや著書に書いてあることって表面的なことだし。その点、アカデミーの起業家先輩たちはどんな毎日を送っているんですか?と訊くと隠すことなく教えてくれます。こんな環境、利用しない手はないですよね!
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メンバーの一人がこんな話をしてくれた。たしかになるほどと思った。普通は格好つけたいから本当のところを話したりはしない。うちには先輩たちに後輩のことを思う人間性があるから、みんな包み隠すことなく訊かれたことは素直に答えてあげる土壌がある。そこを100%活かしているのだ。こんなところにアンテナを立てているんだと感心させられた。
 
「団長(三宅のこと)は執筆されたときどんな時間の使い方をしていたんですか?限られた時間の中どうしたらそんなことができるのか不思議でなりません」メンバーは地下鉄の時間待ちを二人でしているわずかの時間にもこんな核心の質問をしてきていた。熱心さに僕もちゃんと答えないと思った。
 
このメンバーはかなり意識が高い人だ。とにかくどん欲に起業に必要なことを自分のものにしようと日々考えている。先輩と会っても何気なく時間を過ごしたらそれで終わる。自分は目の前の人から何を得るのか。この貴重な時間を無駄にしたくないという気持ち。質問できることは全部質問しよう。そんな姿勢だ。もし本当に起業家になりたいのならこのくらいのアンテナの高さがほしいと思う。
 

「そんなものだから・・・」と言っていないだろうか?

先日とある商工会に出張したときのことだ。担当者と車の中で話していた。「僕は転職組なんです。もともと民間企業に勤めてました。Uターンで地元に戻ってきたんですね。今の職場に来た頃のことです。”民間企業の経験で新しい風を吹き込んでほしい”周囲にそんなふうに言われました。よしやろう!と意気込んでました。でも実際やろうとしたらダメ出しを受けたんですね。組織ってやっぱりそんなものなんですよね・・・」こんな内容だった。
 
口では現状を変えてほしいと言う。でも実際今までと違うものが入ってくると受け入れられない。よくある話だ。組織はこうなると硬直化する。新しいことはできなくなる。今回の例は民間と公的機関との風土の違いなので根深い話ではある。
 
会社でも同じような経験はないだろうか?一生懸命考え、良かれと思って発言したことが煙に巻かれる。夜同僚と飲みながらその時のことを話す。「現状を変えていこうと必死で進言したのに、まあまあとかわされた・・・」「会社ってそんなものだから仕方ないよ・・・」同僚は答える。
 
多くの人は変化を拒みがち。現状のままの方がラクだからだ。でも本当にそれでいいのか?「そんなものだからそれなりにやればいいや・・・」になってしまわないか。これからのモチベーションはどこに行くのか?しょうがないけど毎日やるか・・・これではその先やっていく意味がなくなる。
 
「そんなものだから・・・」これを言ってしまうと思考ストップだ。あきらめモードに入りました、もうそれなりでいいです、そんな姿勢になり下がってしまう。「どうせ何も言っても現状は変わらないから」行動に移す前にそう考えるようになる。一度このモードに入るとすべてのことを「そんなものだから・・・」で考えてしまう悪循環になる。
 
「そんなものだから・・・」常日頃の生活の中で口にしていないか。言ってしまうとやる気を失う。たのしくなくなる。「そんなものだから・・・」こう言っている自分がいたら一度問い返してみてほしい。「ほんとにそんなものなの?」「それでいいの?」と。この問いかけが毎日を変える小さな一歩になる。
 

環境を変える実体験

2017年夏にフィンランドからエストニアに行った。森と湖に囲まれた自然環境と教育環境に興味があった。海外は約30年ぶりだ。ツアーなどは一切使わず、往復の飛行機とリーズナブルな宿泊予約、毎日行き当たりばったりな移動手段で動いている。
 
そのうちの2日はフィンランドの片田舎でAirbnbをやっているオーナー夫婦の部屋を利用した。その日は年に一度の夏至祭ということで夜に他の宿泊者との野外パーティが行われた。周りはすべてフィンランド人。自国語と一部英語が話せる人がいる程度だった。
 
英語も全くできない状態。最初は緊張した。でも一緒に食事をしているうちに次第に慣れていった。片言の単語と身振り手振りで何となく伝わった。外国人とのコミュニケーションの大切さを身をもって知る事ができた。英語を学ぶことでどれだけキャッチボールができるかも体感した。50の手習い、意識したいと思っている。
 
移動はレンタカーを使った。借りた直後は、左ハンドル、地図もまったく読めない状態でこのままここから出れないかも?と思ったくらいだった。初日は走ることに精一杯でどっと疲れた。でも次第に慣れていった。行く前に少し調べた移動ルートや時間も実際走ってみないとわからないことだらけだった。
 
決められたメインルートをはずして走ってみた。途中にあるガソリンスタンドとレストランが一体になった場所で食事もした。現地を少し感じることができた。ガイドブックには載っていない絶景にも遭遇した。途中で車を止めて写真を撮りまくった。新しい発見が満載だった。やっぱり実体験に勝るものはないと痛感した。
 
起業も全く同じことだと思う。サラリーマンをしていると起業はまったく未知の世界だ。どうしたら未知のものを知ることができるのか?それは「環境」だ。その環境に身を置くことで自然にわかってくる。今自分が何をしないといけないかも環境が教えてくれる。
 
環境は待っていても変わらない。自らその世界に飛び込んでいかない限り変化は起こせない。初めはネットや本で情報収集するものいいだろう。でも本当の真髄は体験しないとわからない。頭でっかちになっていても意味がない。一歩を踏み出したいのなら起業を志している人や既に起業している人との接点をつくることだ。環境変化は起業へ向けての第一歩になる。今すぐ実行してみよう。

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